ここ数日、ブロッサム・ディアリー(Blossom Dearie)を聴いてます。いままで、ちゃんとアルバムで聴きたいなぁと思いつつ、そのままだったのですけれど、最初の一枚として聴いているのは、アルバム『May I Come In』。1964年の作品。

もともとピアニストとして、音楽キャリアをスタートしたブロッサム・ディアリー、初期は、自らピアノを弾きながら小編成のバックで歌うことが多かった中、このアルバムは、本格編成のオーケストラで歌った初めての作品であり、また、ウェストコーストでのレコーディングというのも初めてだった、という作品なのですね。

オーケストラといってもとても軽やかで、ブロッサムの歌声にあった軽やかアレンジ。寒い冬に甘くあたたかな歌声♫ いまの季節、お部屋ですね。

収録曲:
Something Happens To Me/ (I'm) In Love Again/ When Sunny Gets Blue/ Quiet Nights of Quiet Stars (Corcovado)/ Don't Wait Too Long/ I Wish You Love/ Charade/ May I Come In?/ I'm Old Fashioned/ Love Is A Necessary Evil/ The Best Is Yet To Come/ Put On A Happy Face


歌声はもちろんのこと、ブロッサム・ディアリーの歌唱、解釈もとてもすばらしいですね。自身も作曲もし、演奏家でもあるからなのでしょうか。
動画でも、聴ける曲がいくつもあるようなので、この中から特によいなぁと思う曲をいくつか。

Something Happens To Me:
1曲めの『Something Happens To Me』、すっかり魅了されました。
この曲、とてもかわいらしくて、ブロッサムの歌声にぴったり。マーヴィン・フィッシャー作曲、ジャック・シーガルの作品。ほんとうにすてきな魔法にかかってしまいそうです。



I'm Old Fashioned:
この曲でピアノを弾いているのは、ブロッサム・ディアリー自身なのですね。ジェローム・カーン作曲、韻の美しいジョニー・マーサー作詞の曲も、また、とてもすてきで、そんなオールドファッション、ちょっとはにかみで夢見がちな雰囲気に、また、そっと甘いボイスがぴったり(ウィスパーともまたちがうなんともいえない魅)。



Quiet Nights:

そしてジャズ・ボッサおなじみ、大好き曲な『Quiet Nights(Corcovado)』もすてきです。



最近特に、ブロッサムの在フランス時代のBlue Stars Of Franceでの活動のことなどにも興味をもっていたりするのですけれど(これもあらためてちゃんと聴きたいと思ったきっかけのひとつ)、アメリカに戻っての、本格的な活動の作品の中にも、フランス要素を入れているのですよね。
このアルバムでは、シャルル・トルネによるシャンソン『Que Reste-T-il De Nos Amours』の英語訳、『I Wish You Love』を歌っていますね。

I Wish You Love:
ちょっとさみしいわかれの曲なのに、明るく、歌詞も絵に浮かぶような美しいものばかり歌われているのが、なんともせつないです。



そして、もちろん、アルバムのタイトル曲である『May I Come In?』や曲『Quiet Nights(Corcovado)』、『Charade』もよいのです。

次に聴いてみたいなぁと思っているアルバムはフランス語での『L'Etang』が収録されている『My Gentleman Friend』や『Plus Je T'Embrasse』の収録されている『Give Him the Ooh La La』など。
そのほかにも、ぜんぶだったりもするのですけれど。


(投稿:日本 2011年12月29日、ハワイ 12月28日)

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きょうも、引きつづきの映画『男と女』観賞の音楽復習で。あらためてのいろいろの中から『Samba Saravah』。
先日の分:
映画 男と女 (Un homme et une femme) クロード・ルルーシュ フランシス・レイ
Un homme et une femme: 20 Ans Deja (男と女 II) ほか

自分の音楽リスニング活動、ここ数年はいろいろと広がりをみつけつつの、気にし聴きであるのですけれど、ほんと、ある時期までは、つめるところはそれなりにつめてたものの、かなり多くの、気づきもれをしてきたのだなぁ、とつくづくです。。けっこう、ライナーノーツなども読んでいなかったものなどたくさんです。

(それもあってのいろいろ復習なのではありますが)

『Samba Saravah』(邦題『男と女のサンバ』)、映画では、アンヌ(アヌーク・エーメ)と死別してしまった夫ピエール(ピエール・バルー)との思い出、回想のシーンで。軽やかな明るさが、かなしみもともなうようとても印象的な映像。

Un homme et Une Femme (1966) - Samba Saravah
なんども書いていますけれど、映画『男と女』でのアヌーク・エーメは、ほんとうにすてきでかわいらしさもあって美しいですね。とくに、このシーンのかわいさと美しさは、回想のかなしみがせつないです。あとで知ったのですけれど、この映画のあと、同年にアヌーク・エーメとピエール・バルーと結婚されたのですね(1969年には別の人生を歩むことになったようですけれど)



この曲、ずっとピエール・バルー(Pierre Barouh)とフランシス・レイのものだとばかり思っていたのですけれど、『Samba Saravah』、ピエール・バルーとヴィニシウス・ヂ・モライス(Vinicius de Moraes)、バーデン・パウエル (Baden Powell)の共作で、詞はヴィニシウス・ヂ・モライスの書いた『Samba Da Bencao』(祝福のサンバ)をフランス語にしたものなのですね。

「Salavah」とは「祝福あれ」の意。サンバの作曲家たちの名前をあげ、ジョアン・ジルベルト、アントニオ・カルロス・ジョビン、ヴィニシウス・ヂ・モライス、バーデン・パウエル、に敬意を表し、その歌詞もとてもシンプルでありながら(って訳でしかわからないのですけれど)、とても心に響きます。

ということで、Samba Da Bencaoのいろいろを聴いてみました。

Vinicius de Moraes & Joao Gilberto:Samba de Bencao(1962)
ヴィニシウス・ヂ・モライスとジョアン・ジルベルトによる、伝説のショー"O Encontro Au Bon Gourmet"音源だそうです。



Sylvia Vrethammar:Sylvia's Samba (Samba Saravah) (1969)
シルビア・ブレットハンマルによるFinnish、フィンランド語でのカヴァーも。



そしてダイアナ・パントン。こちら最近のものなのですが、とてもすてきですね☆
フランス語で歌っているので、フランスの方なのかと思ったら、カナダの方なのですね。今年の9月に発売した『フェリシダージ ~わたしが愛したブラジル』に収録。

Diana Panton:Samba Saravah
演奏、サウンドでの、ヴィブラフォンがすてき☆



同様に、最近のものでは、ステイシー・ケントのものもすてき。ボッサ的でありながら、音でのサンバ要素がおちついた感じにもりこまれてます。ボイスもとても。

Stacey Kent:Samba Saravah
Breakfast on the Morning Tram』収録




ほかにもたくさん、よいヴァージョンが、とういうことで、再生リストにしてみました。
Samba Salavah/ Samba Da Bencao



(投稿:日本 2011年12月26日、ハワイ 12月25日)

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きょうは、クリスマス・イブ。サンタさんがやってきて、明日の朝、クリスマスには、プレゼントを楽しみにしていたこどもたちの笑顔がみれますね :)

クリスマスというのは、その日はもちろん、来るまでの気分も楽しく。ホリデー・シーズン、一年をぶじにすごせたことへの感謝と、その気持ちをひとびととわかちあうことができればと思う、大切なとき。

アメリカに十数年生活して中でとても好きだったのが、この季節の人々のやさしさを行動にあらわしたチャリティ活動やボランティア活動でした。そのひとつが、クリスマスの「Toys for Tots」活動。

この「Toys for Tots」は、Marine Corps Reserve(アメリカ海兵隊)の活動で、家庭の経済事情やさまざまな事情でクリスマス・プレゼントをもらうことができないこどもたちへ、おもちゃを贈ろう、というチャリティ。
主催となっているのは、Marine Corps Reserveですが、寄付をするのは一般市民。
10月、11月、12月あたりに、ショッピングセンターや銀行など、ひとが集まるような場所に寄付箱(またはカウンター)があり、そこに包装していない新品のおもちゃを寄付。Marine Corpsがラッピングをして、しかるべきところに届けるというプログラムなのです。

この活動は、1947年に海兵隊のロサンジェルスの部隊の小さな活動からスタートし、すぐに全国規模となり、いまでは、すっかりおなじみとなっています。

Toys For Tots



はじめた当初、ロサンジェルスという地、どこでおもちゃを集めるのがよいだろう(このころは使ったおもちゃも集めていたようです)、と考えたボランティア・チームは、ひとが多く集まるところということで、ワーナー・ブラザースの撮影所前でこの寄付活動をはじめ。すぐにワーナー・ブラザースや有名スターなどセレブリティの支持を得て寄付だけでなく、さまざまな方面からの協力をあおぐことができたそうで、トレードマークとなっているおもちゃの汽車のイラストロゴも、ウォルト・ディズニー・スタジオからの協力なのですね。

キャンペーン・ソングも、ナット・キング・コールやナンシー・ウィルソン、ペギー・リーなど有名シンガーが歌っていたり。チップマンクス参加のヴァージョンも。

ということで、いくつかをこちらに。

Nancy Wilson:Toys for Tots



The joy of living is in the giving
So, let's give lots of toys for tots, toys, toys for tots
You can be a Santa if you'll lend a hand

Some have too many, some haven't any
if those who have give those who haven't
Oh, what a Christmas Day


Nat King Cole:Toys For Tots (Marine Corps Release)



いまでも、なんとなく、この活動は懐かしく、Ultra Lounge シリーズ『Christmas Cocktails 1』に収録されているペギー・リー、チップマンクスのヴァージョンを聴いて、思い出したりしていました。

クリスマスの朝、ひとりでも多くのこどもたちの笑顔がみれますように。

(投稿:日本 2011年12月24日、ハワイ 12月23日)

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昨日は、『男と女(Un homme et une femme)』(1966年) について、曲もおりまぜながらお気に入りシーン、時を経て観賞での手法その他のあらたな気づきなど、どちらかというと映画そのものについてふりかえってみたのですが、音楽のことでも「あらためて」をいくつか。

今回、<映画音楽の巨匠>フランシス・レイ関連のサイド自習(?)として、代表作ともいえる『男と女(Un homme et une femme)』のサントラや映画を再度で。1986年の『男と女Ⅱ』のサントラも、かなりひさしぶりに聴いてみました。
(このアルバム、ちょっとみてみたところ、いまはふつうには出ていないのですね。映画のDVDは出ているようですけれど)

所有がレコードということもあり、オリジナルのサントラ以上に長いこと聴いてなかったので、今回、ファイルにしたりしながら、数回再聴。またオリジナルともちがったよさがありますね。
全体的にジャズっぽさと、80年代後半のサウンド要素で。

収録曲は、1966年作品で使われていた曲のリアレンジ・ヴァージョン。オーケストレーション歌なしのものも含め、歌ヴァージョンものと。『男と女Ⅱ(Un homme et une femme: 20 Ans Deja)』は、『男と女(Un homme et une femme)』という20年前をふりかえるというお話なので、もともとの映画で、その過去を象徴する歌であった『Samba Saravah』はないのですけれど。

歌はリシャール・ベリーとリリアン・デイヴィス、そして、ピエール・バルー、演奏はパリ・フィルハーモニー管弦楽団、音楽監督はクリスチャン・ゴーベール。

中でも、曲『男と女(Un homme et une femme)』、こんなかっこよかったのかぁとかなり再評価。
こちらの歌は、リシャール・ベリーとリリアン・デイヴィス。

Francis Lai: Richard Berry and Liliane Davis - Un homme et une femme (20 ans deja)
イントロとエンディングがかなりかっこよいなぁ、と、あらためてです。



わたしは、この作品、『男と女Ⅱ(Un homme et une femme: 20 Ans Deja)』、サントラはもっているのですけれど、映画を観ていないのですよね。上映当時、観にいこうかなぁと思いつつ、タイミングをのがし、そのままに。
当時、オリジナルの上映などもその周辺の時期にあり(つねに名画スタンダードではありますけれど)、そのときに1966年の『男と女(Un homme et une femme)』を観たのでした。

音楽の方は、ピエール・バルーとニコール・クロワジールからリシャール・ベリーとリリアン・デイヴィスへとかわっていますが、映画出演主役2人は、もちろんな、アヌーク・エーメとジャン=ルイ・トランティニャン。
解説
allcinema:男と女 II(1986)

映画:男と女Ⅱ Un homme et une femme: 20 Ans Deja



アルバムには、この歌のヴァージョンとインストゥルメンタルの2ヴァージョン、1966年の方では、アップテンポの『A 200 A L'heure (時速200キロ)』も含めると、『Un homme et une femme』だけで3ヴァージョンあるので、クロード・ルルーシュ映画&フランシス・レイ音楽のものだけでも5曲ということになりますね。

おまけ(すこし長い):
映画を越えておなじみ、スタンダードともいえる、曲『男と女(Un homme et une femme)』は、さまざまなアーティストにカヴァーもされ、そのヴァージョンは数え切れないほどですね。
そして、そのどれもがすばらしいのは、やはり、この曲そのものの普遍のよさ。

カヴァーさまざますてきな作品が多いですが、一番好きなのはこちら

Tamiko Jones with Herbie Mann:A Man And A Woman
ハービー・マン&タミコ・ジョーンズ A MANN AND A WOMAN (アルバム)に収録



日本語のヴァージョンでは、高英男さんのものは、自ら訳詞を、というものを最近聴いたりしておりました。

高英男:男と女



で、持ってるもののいろいろ、聴いて気づいたのですけれど、アストラッド・ジルベルトの日本語での歌唱ヴァージョンは、この高英男さんの訳詞ヴァージョンでしたね(こちら、とてもよいのですけれど動画みつからず)。
いまさら、という感じで気づきました。

自分でもっているものだけでも数ヴァージョンにおよぶ、この曲、ざっとでもよいので、いったいいくつぐらいのヴァージョンがあるのか知りたいところです。


(投稿:日本 2011年12月23日、ハワイ 12月22日)

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ここ数ヶ月、参加も月例となっている、TV AGE講座 ヒットメーカーが語る作品誕生秘話シリーズ、先週土曜日12月の回は「 <映画音楽の巨匠>フランシス・レイ」でした。
前半レアトラック、後半はプライベートコンサートの映像という内容。
(↓講座、ご一緒しているアラッポさんのブログ記録)
TV AGE講座 <シリーズ映画音楽の巨匠>「フランシス・レイ」詳細
講座では、いつも、自分ではなかなか得られない音源の鑑賞や情報が中心なので、自習として、代表作なども聴いてみる活動を先週あたり(講座の前)からはじめて。

はじめは、やはりこれかなぁということで、まずは、『男と女(Un homme et une femme)』(1966年)のサントラを聴いてみたり、その20年後の『男と女Ⅱ(Un homme et une femme:Ving Ans Deja)』なども聴いていたりしていたのですけれど、ある程度、自分でもここをおさえたいというあたりがでてくると、ひとつの関連作品でも、たくさんのことに気づいたり、学びがあるのですね、と、つくづくで。

『男と女(Un homme et une femme)』を観てから、もう25年ちかくたってしまっているなぁ、と、映画もみてみることにしました。一度は、まずはとおしで、そしてさらに、メモとりながら、2回観賞。
映画、そのものも、あらためて、音楽、そのほか撮影、製作面、偶然も必然という名作だなぁと、つくづく、でした。

(以前にみたのはいつ、という正確な記憶はないのですけれど、ちょうど1986年上映だった『男と女Ⅱ』の前か後。『男と女Ⅱ』の方はタイミングのがし、みれなかったのですけれど、関連で名画座でオリジナルが上映とかされていたんだったのではないかと)

映画観賞は、映画館が気分というのもありますけれど、シーンごとのサウンドづかいなども気にしながらDVDでしっかり観るというのも、またよいですね。そして、DVDには、クロード・ルルーシュの近年のインタビューや撮影時のドキュメンタリーなどというボーナスも。いままで知らなかった、そうだったのかぁ、ということなどもあり。
この映画のさらなる魅力を感じることができました。

ということで、今回のレビュー活動は、サントラ聴きから先だったのですけれど、まとめは、まずは映画の方から。(曲の方は、いくつかにわけて書くつもりです(というか、そうでないとまとめできず。。))

Un homme et une femme (1966) trailer:
(長くなりそうなので、ここで一度トレーラー)
1966年上映に際した予告編。曲は、フランシス・レイ作曲の『男と女 Un homme et une femme 』。歌詞つきのボーカル・ヴァージョン。歌は、ピエール・バルーとニコール・クロワジール。



『男と女』、さまざまな賞も受賞し、フランス映画を代表する作品のひとつですが、美しい恋愛映画、というひとことでは、語れない作品だと思います。
(DVDのコピーは「あまりにも美しい、愛の物語」たしかに、なのですけれど。時に、その固定イメージがじゃまをしてしまうのではないかなぁと思うことも。この映画に関しては、作品評に関しても、作品紹介で書いてあるものより、この作品を好きな方がさまざまな視点で書いたものの方がよいことも多いですね)

作品の詳細はリンク参照:
男と女

クロード・ルルーシュの賭け:
13歳で蚤の市で手に入れたカメラをきっかけに映画を撮り始めた、ルルーシュは、軍の映画班でアルジェリア戦争の記録活動を。戦後、23歳で自らのプロダクションを設立。短編映画やコマーシャル・フィルム、いくつかの長編映画を撮っていたものの、資金繰りもうまく破産寸前となり。
そんなときに、生まれたのが、この映画『男と女』。
クロード・ルルーシュは、何かどうにもならないことがあるとひたすら車を運転し、ドライブにでかけるのだそう。ある日、車をとばし、パリからドーヴィルへ。海辺についたのが夜中の2時、そこで夜を明かし、朝日の中、ガラス越しにみかけたのが、こどもと犬をつれ、ひと気のない海岸を散歩する美しいひとりの女性。
そこから、この女性の日々と人生を思い描き、いっきに脚本に着手したそう。3週間で脚本、ひと月で準備、撮影3週間、編集3週間で製作。
瀬戸際の思いと、想像力をかきたてられる見知らぬ女性から生まれたものだったのですね。

人脈:音楽
すべてをつないだピエール・バルー
ピエール・バルーは、この映画での(タイトル)を歌っており、また、アンヌの死別した夫役として思い出シーンで映画にも出演していますが(思い出シーンといっても、この映画、それが多いのでかなりストーリー上も重要であり、割合としても多いですね)、ほかにも、製作、キャストなどでも大きな存在だったのですね。
クロード・ルルーシュとフランシス・レイをひきあわせたのも、バルー。
人脈:出演
ジャン=ルイ・トランティニアンがつないだアヌーク・エメ
いまでこそ、有名ですけれど、当時、監督としてはまだ知られていない存在であったクロード・ルルーシュが、この映画に主人公として使いたかったのが、アヌーク・エーメ。たしかに、この映画、「アンヌ」は、ぜったいにアヌーク・エーメでなければ、ならないのです。フェリーニ作品でもすでに名をあげていた有名女優。そんなエーメを出演させることができるのだろうか、と考えるクロード・ルルーシュだったのですが、この出演に関しては、エーメも、作品、意図などに賛同したということではありますけれど、出演をとりもったのは、「ジャン=ルイ」ジャン=ルイ・トランティニアンだったのですね。

音楽と映像:
クロード・ルルーシュの作品において、フランシス・レイの音楽は、なくてはならない存在であるわけですが、その製作プロセスにおいても、サウンドはじつに重要なものなのですね。
ルルーシュは、脚本の時点で、フランシス・レイに、そのイメージから曲を作らせ、撮影中も、出演者に何度もその音楽を聴かせ撮影をすすめていくのですね。
そこで、映画とサウンド、ストーリーのすべてが一体となった作品となるという。

そんな音楽と映像の織り成すお気に入りの美しいシーンをいくつか。

映像:
ドキュメンタリーとかみたあとだと、あぁ、建物の間から車がみえつつなシーンとかの撮影風景がなんとなく浮かびます(記録にはなかったのですけれどね)。桟橋でのシーン、あえて焦点がアンヌとこどもたちにあっていないところが、何ともやさしさとおだやかさの光景、そして、このシーンの一番な。
サウンド:歌詞なしのスキャット・ヴァージョン。おなじみのものよりアップテンポな『A 200 A L'heure (時速200キロ)』
A 200 A L'heure (時速200キロ) Un homme et une femme:



映像:
ドーヴィル、車中、パリのそれぞれのアパートのシーンはある中、パリの街の風景はすくないのがこの映画の持ち味。そんな数少ない、街の光景、ジャン=ルイへの気持ちに自分で気づきはじめたアンヌ(アヌーク・エーメ)の表情と歩く姿がとても美しく、かわいさも感じる。このシーンもとても印象的。
サウンド:歌:ニコール・クロワジール
Aujourd'hui c'est toi



と、音楽と映像の関係はもしろん、この映画の「ならでは」は、モノクロとカラーの映像のコントラスト、シャッフル。
とてもユニークなこの手法、インパクトがあると同時に、なぜか、とても自然にみえるのです。まるで、主人公たちの心の中をみているように、ストーリーに不思議に自然ととけ込み。
この手法、ずっと、計算されたものなのかと思っていたのですが、予算によるものであったのですね。ルルーシュは、はじめ、この映画を、全部白黒とも考えていたそうなのですが、カラーをやるのであればテレビ放送を前提に資金を出すというオファーがあり(当時はカラー推進時代)。それでも、予算上、カラーを全部にはつかえないということで、この手法となったのだそうです。
基本、屋内は白黒、屋外カラー(レースシーンは屋外でも白黒ですが、それがまたよし)。
そうだったのかぁ、なのですが、では、何がすごいかというと編集、ですよね。これだけ、その都合を、プラスな方向に、そして、ねらっていた効果とだれしもに思わせる。
ここも、クロード・ルルーシュのすごいところです。すべて、自分でやるからこそ、とおっしゃってるのもよくわかってきました。

このほか、この映画らしい、という手法が、意外な理由で、だったり。
きっとこの映画は、クロード・ルルーシュのパッション、瀬戸際が生んだ、すべての偶然、必然に祝福されていたのですね。そして、その祝福を見事にさらにすばらしい境地にもっていった、その才能をあらためて感じたのでした。
(なんかうまい表現がみつからいので、祝福されているという言葉しかうかばないのですけれど。。)

技法、手法についてのはじめて知ったのほかに、「あらてめて」はいろいろ。
ラリー・シーンは、実際にレーサーでもあるジャン=ルイ・トランティニアンが実際に助手席参加して撮られたというのも、はじめて知りました。

そして、あらためては、この物語にとって、とても大切である船のシーン。
はじめは、アヌーク・エメが、かなりいやがっており、絶対船には乗らない、フェリーニなら合成でうまくやる、とも言っていたそうなのですが、ここには、冬の午後の日差しと、海風、波、物語の登場人物が一体となっていなくてはならない、とみている側でも思うくらい、美しい時間、なので。
それを説得したルルーシュのパッションを感じます。



映画『男と女』に関しての最後の思うとこ。
この物語で、さまざまな大切な要素はあるのですが、やはり最大は、アンヌの美しさと心の動き。
そこが、この映画をとろうと思ったきっかけが美しい女性であったという、大事なところです。
アヌーク・エメは、きれいな方だし、ほかにもその魅力があふれる映画はあるのですけれど、この『男と女』でのエメは、ほんとうに美しく。ほかの作品ではあまりみかけない(わたしもすべてみている訳ではないので、ですが)、心の動きからでる、その表情のかわいらしさ、きれいというだけでないことが、ストーリー、心理としてもとてもすばらしい思うのです。

これは、ある意味、映画製作撮影自体にちょっと疑問や不安ももち、はじめは、クロード・ルルーシュの意向とアヌーク・エメの姿勢にぎくしゃくしたいろいろがあったことも、結果として、この物語の進行と同じように、その心も進行していったのではないかと思ったりするのです(勝手解釈ではありますが)。それが、また、結果として効果となり、よい方向へと。

『男と女(Un homme et une femme)』、「ただ美しいだけの映画」ではない、なのですけれど、やっぱり美しさはこの映画の魅力ではあります。ただ、ただそれだけではない、ということでした。

と、だらだらと、また長くなってしまい。。
この映画のフランシス・レイ音楽面、曲に関しては、またつづき

余談:
この映画、季節は冬、風、霧、雨がかかせぬ要素といこともあり、登場人物のムートン姿、それぞれのスタイルが気になります。かなりの時を経ての今回の観賞、ふたたび、あのAラインのすこし大人っぽいラインながら、留め部分と襟のバランスがとてもわかいい、あの濃い目カラーのムートンコートがほしくまりました。。。

(投稿:日本 2011年12月22日、ハワイ 12月21日)

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いつも古めのものを聴いてることが多いのですけれど、ここしばらくで、自分のフィーリングにあった、すてきな今のサウンドにも出会っているのです。そんな中、ごくごく最近、出会いたてが、ニコラ・コンテ(Nicola Conte)。
わたしにとっては、「最近」ながら、1990年代後半からと、活躍はもうすでに長いのですよね。
ニコラ・コンテ:バイオグラフィー

ブルーノート東京からのメールニュースがきっかけだったのですけれど、先週末から、現在来日中ということで、いくつかの企画も。

先週金曜日、12月16日には、NHKの「地球テレビ エル・ムンド」に出演、DJプレイとインタビュー。インタビューは、司会のアンドレア・ポンピリオさんのイタリア語でのスムースな流れ。音楽活動全般と自身のジャズ観、レコード・コレクションのお話なども

土曜日、12月17日は、メトロ銀座駅の「銀座のオアシス」での「Metro Music Oasis Vol.35(メトロ・ミュージック・オアシス 35)CHRISTMAS SESSION in GINZA」、ニコラ・コンテ氏と須永辰緒氏の無料ライブイベントにいってまいました。



たくさんのひとが集まってのもりあがりでした(写真、ご本人写っててちゃんとしてるのこれが一番で。。)。
イベントの様子は、こちら、ご一緒したアラッポさんの記録をリンクさせていただきます。
アラッポ・カーロの備忘録:CHRISTMAS SESSION in GINZA - 東京メトロ

きょう、明日(12月19日、20日)は、ブルーノート東京でのライブがありますね。1日2回公演。
Blue Note Tokyo:NICOLA CONTE JAZZ COMBO -Love & Revolution-
ニコラ・コンテ・ジャズ・コンボ -Love & Revolution-
featuring ブリジット・アモファー、ティモ・ラッシー、ニコラス・フォルマー、ピエトロ・ルッス、パオロ・ベネディティーニ&テッポ・マキネン
DJ:須永辰緒
今回は平日であったり、いろいろとで、行くことができませんけれど、こんなライブにも機会あったらいってみたいところです。

今回の一連もあり、動画などでもチェックしていたのですけれど、まずは、すぐに入手することができたアルバム『リチュアルズ』(2008年)なども聴いてみました。

DJ、プロデューサー、ミュージシャンと幅広い活動で知られるコンテ氏のこちらは、ジャズ・アルバムとしてはサード・アルバムとなる作品で、生音もの。クラブ的要素も織りこみながらの本格ジャズ・サウンドですね。とにかくかっこよいです。

まだ、聴きこむというほどに回数は聴くことができていないのですけれど、週末の夜感がありますね。

インストのナンバーとボーカルありで、おなじみジャズ・ナンバー「キャラヴァン」や「マケドニア」以外、オリジナル曲はすべてニコラ・コンテの作詞、作曲。ボーカリストは、キム・サンダース(Kim Sanders)、ホセ・ジェイムス(Jose James)、キアラ・シヴェロ(Chiara Civello)、フィリップ・ワイス(Philipp Weiss)、アリーチェ・リチャルディ(Alice Ricciardi)。

動画でもほとんどの曲がみつかりますが、数曲こちらに。

Nicola Conte:Karma Flower(ボーカル:Alice Ricciardi)
アルバム1曲め。「Rituals」な世界への誘い(いざない)ですね。きらきらハープがすてきな。曲自体も、詞もちろんで



Nicola Conte:Like Leaves In The Wind(ボーカル:Jose James)
とてもコンテ的なサウンド、というイメージ。ボーカルのホセ・ジェイムスは、ジャイルズ・ピーターソンおすみつきのニューヨーク若手ではナンバーワンともいわれているそう。映像は、PVで。



Nicola Conte:Song For The Seasons(ボーカル:Alice Ricciardi)
ワルツ要素がすてきです。それぞれの季節を詠んだシンプルな詞も。



Nicola Conte:Caravan
「キャラバン」らしさはしっかりととらえながらも、らしさ感じる、かっこいいアレンジですね。



と、はじめに聴いた1枚は比較的、ご本人のいまの感じに近めの1枚ですが、最新の『ラヴ&レヴォリューション』や初期のジェット・サウンドなミックス『Bossa Per Due』やファースト・アルバム『Jet Sound』などもしっかり聴いてみたいです。

(投稿:日本 2011年12月19日、ハワイ 12月18日)

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チェット・ベイカーのボーカル作品、以前から動画などでときおりは聴くことあったのですけれど、最近、またかなり気になりとあり、アルバムをきちんと聴いてみました。

選んだ一枚は、ボーカルものとしての代表作である『チェット・ベイカー・シングス(Chet Baker Sings)』。

もっと早くにちゃんと聴いておけばよかったなぁと思いながらも、タイミングというのは、くるときにくるものなので、遅い早いは関係なしに、これからのお気に入り作品入り、となるようです。

有名作品だけに動画などでも、全曲聴けるのですけれど、やっぱりアルバムで聴くのはよいですね。
ボーカルのよさだけでなく、選ばれたスタンダード・ナンバーのぴったりさ、つくづくです。よくもここまで、声の雰囲気にあった作品を選んだなぁという感じです。

チェット・ベイカーのボーカル、独特のスタイルがなんともいえずですね。よく中性的などとも解説では表現されていますが、声質、レンジでいえばそういう部分があるのでしょうけれど、似合うのは宙ぶらりんな感情をうたった男性もの。悲哀というのともまたちがう、センチメンタルさとか。まさに、このアルバムの曲たちのような。そして、歌い流すような感じが、むしろ、歌いあげるタイプのひとよりも、そんな曲たちに、あうような気がするのです。

じつによいですね…。
季節的にも、まさに晩秋、初冬的。

全部よいのですが、アレンジが気に入ったのは、こちら、『My Ideal』。
(チェット・ベイカーらしいという曲は、ほかにもあり、また『My Funny Valentine』がおなじみではありますが)

どうしてもきらきら音にはひかれてしまいます。なので、この曲のアレンジ、そのきらきらさとトランペットの音質の対比の妙がなんともよいですね。曲のメッセージとしてもあった感じではないかと思います。

Chet Baker:My Ideal



収録曲:
That Old Feeling(L. Brown, S. Fain)/ It's Always You(J. V. Heusen, J. Burke)/ Like Someone In Love(J. V. Heusen, J. Burke)/ My Ideal(N. Chase, R. Whitning, L. Robin)/ I've Never Been In Love Before(F. Loesser)
マイ・バディ - My Buddy(W. Donaldson, G. Kahn)/ But Not For Me(G. Gershwin, I. Gershwin)/ Time After Time(S. Cahn, J. Styne)/ I Get Along Without You Very Well(H. Carmichael)/ My Funny Valentine(R. Rodgers, L. Hart)/ There Will Never Be Another You(M. Gordon, H. Warren)/ The Thrill Is Gone(L. Brown, R. Henderson)/ I Fall In Love Too Easily(S. Cahn, J. Styne)/ Look For The Silver Lining(B. DeSylva, J. Kern)

全部あったので再生リスト:



このアルバムに関して、そうだったのかぁ、と知ったこと。

このアルバム、1954年と1956年のセッションものからなっているそうですが(ざっくりとは、A面が1954年、B面が1956年)、モノラルからステレオ化再発の際に、オリジナルのマスターテープに、レコーディングに参加していないジョー・パスのギターが、オーバーダビングされてしまったのだそうですね。マスターは抹消され、喪失かというハプニングもあったそうですが、1985年に東芝EMIの御殿場倉庫にオリジナル・モノラルのテープコピーが。その後、1988年に、さらによい状態のテープが発見され、CDでは、ほとんどがそのヴァージョンで、だそうです。

こちら、解説などは量的にも全部は記載できませんが、オリジナル・ミュージカル、ミュージカル映画たどりの参考にもなりそうです♫

(投稿:日本 2011年12月16日、ハワイ 12月15日)

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昨日、弥生美術館にての中原淳一さん展にいき、ファッション、スタイルなどから、そのひと自身についてのこと、さらに、ということもあり。中原淳一さんの音楽サイドのワークにも興味をもつようになりました。
昨日のまとめはこちら:
中原淳一展、少女雑誌「ひまわり」の時代。だいじなレッスン

雑誌「ひまわり」では、読者がすこしでも美しい芸術に親しんでくれたら、そしてその中のたったひとりでもよいから、そのメッセージが届けば、ということで、絵画、文学、音楽、バレエ、オペラ、童話なども紹介することに熱心だった中原淳一さん。

音楽では、シャンソンを中心とした訳詞家としての活躍も。その多くの作品は、高英男さんに歌われてます。
プロデューサー的存在でもあり、女性的にというのではなく、美しい男性として、舞台での化粧を提案したのも、中原淳一さん。

高英男さんのデビュー曲となった、『枯葉/ロマンス』(昭和28年/ 1953年:キングレコード)

高英男:枯葉 Les Feuilles Mortes
作詞 Jacques Prévert、作曲 Joseph Kosma、訳詞 中原淳一



他にもさがしてみたのですけれど、動画ではあまりみつけることができませんでした。。

フランス語は、、なのですけれど、訳詞というのは興味対象である分野。ということで、同じ曲でもいくつかのバリエーション、特に岩谷時子さんも訳されている作品なども多く、中原淳一さんの訳詞作品に親しむと同時に、聴きくらべしたいなぁとも思っています。

中原淳一さん訳のものは、まとまったものだと高英男さんの『高英男 全曲集』がありますけれど、『それいゆ~愛しのシャンソン名曲集』も、高英男さん、中原美紗緒さん、岸洋子さん、美輪明宏さんの歌唱のコンピで、かなり中原淳一訳のものが多く、作品も、曲数的にもよさそうです。ジャケットも美しく。



ジャケットといえば、高英男さんのものも、シャンソンもの中心に、中原淳一さんが、多く手がけてらっしゃいます。

先日、スナック馬場にて拝見した、これも。
こちらは、訳はされてないのですけれど、踊るカップルのジャケットがとてもすてき☆
高英男のタンゴシャンソン(キングレコード) 

From TV AGE講座&Baba

訳詞関連にもどり、中原淳一さん訳のものをチェックするため、高英男さんのディスコグラフィー拝見してたのですけれど。
アルバム『パリの夜 高英男:フランス土産』は、「フランス土産」というだけあり、高英男さん自身のフランス解釈、訳詞はほとんどご自身がされてるのですね(もちろん中原淳一さんからのアドバイスはあったかと)。フランス語『ソーラン節』なども入ったユニークなアルバムですよね。
(こちらもスナック馬場にて拝見。自分がとったものでは寄りがなかったので写真お借りします)
「パリーの夜」

俳優としての異色作品『吸血鬼ゴケミドロ』もみたいなぁとは思っているのです。
『吸血鬼ゴケミドロ』予告編



(投稿:日本 2011年12月14日、ハワイ 12月13日)

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今朝は、目が覚めて、昨日のロジャース&ハマースタイン(Rodgers and Hammerstein)からのつづき、というか、むしろそこへの導きだった、というようなことについて考えてました。

このおふたり、リチャード・ロジャースとオスカー・ハマースタイン二世の作品で、曲として好きなもののひとつが、『HAPPY TALK』。

あらためて、作曲家、作詞家としてロジャース&ハマースタイン、をふり返るまえから、『HAPPY TALK』のすてきヴァージョンを聴くたびに、あぁ、あのとき、この曲と出会っていなかったら、と思うのが、キャプテン・センシブル(Captain Sensible)、1982年の『HAPPY TALK』だと、いつも、その導きにつくづくと感謝を。

Captain Sensible - Happy Talk (singalong version)



いわゆるポストパンク的な時代、世代、層であったりする自分の十代の音楽シャワーの中でも、とても思い出に残っている大好きな作品。

ほんと、この曲、くり返し、くり返し聴いていたのでした。
(パンク的なものは聴いてたのですが、ダムドは、そんなに聴いてなかったのですけれどね。。)

これ、1982年の12月25日のテレビ放送の映像。この曲、ほんと、大ヒットとなったのですよね(約30年前ですね…)。UKチャートで1位にもなってます。



このあたりのシンセ音が、レトロ、オールドタイミーな曲に使われるのは、全体的な流れでしたね。この相性のよさは、かなり定着してました。

その前からも、『Bali Hai(バリハイ)』など曲としてはなじんでいましたが、これが、ミュージカルのものなのだと、オリジナルを意識するようになったり、このあたりの世界の音楽、さまざまなオリジナルに興味をもつようにきっかけのはじまりでもあったように思います。

オリジナルは、昨日もすこしふれましたが、「南太平洋」(1958年:映画、1949年:ミュージカル)からの『HAPPY TALK』。



そして、『HAPPY TALK』が収録されている『Women and Captains First』は、かなり聴きこんだアルバムなのでした。

ロジャース&ハマースタインではないですけれど、このナンバーも、1920年代からの古きよき。

Captain Sensible:Nobody's Sweetheart:

作曲、ガス・カーン(Gus Kahn)とエルマー・ショーベル(Elmer Schoebel)、作詞、ビリー・マイヤーズ(Billy Meyers )とアーニー・アードマン(Ernie Erdman)で1924年の作品。

曲は、キャプテン・センシブルで、映像は、1950年代のベティ・ペイジ(Betty Page)ですね :)



昔作品は、このふたつ。このあたりは、ときおり、聴いてはきていたのですが、きょうは、かなりひさしぶりに他の曲も聴いてみました。

かなり聴きこんだものだけあって脳内再生できる感じでは、あるのですけれど、やっぱり、よいですね。
(先の2曲とはちがい、特にオールドタイムな感じではないですけれど)

WOT:



A NICE CUP OF TEA:



BRENDA PART 1・PART 2:
これ、画像はソロ2枚目のアルバム『Power Of Love』のもの。
この曲、当時は、サウンドしか聴いてなくて、ちゃんと歌詞とかわからなかったのですけど、韻のふみ方、かなりよいですね。



YANKS WITH GUNS:



MARTHA THE MOUTH:



ちょうど、中3ぐらいのときかなぁと、通学電車で聴いたりしてたからか、どの曲もなんとなく、移動しながらの電車の音ともにの記憶。通学は、それなりに長く。やはり、リアルタイムのものは、そのときのこととか、どんな気持ちでいたのかとか、よみがえったりもします。

いまだもって、というより、ますます好きになっていく、昔的良曲やすてきワールドへの誘い(いざない)は、この1982年あたりから1985年あたりにリアルタイムでうけたオールドタイムもの復刻であり、新解釈である一連の影響であることはまちがえなく、そんなアーティスト、ミュージシャン、仕掛け人の方々は、ずっと心の中に。

その後も追うかはさまざまですが、同じ時代をとおった方にはそんな感覚あるのではないかなぁと思います。小さな頃は好きだったのに、ある時期あった、ミュージカルのじゅばくのようなものがとけたのも、これだけ、思い切った作品と出会ったことで、すっかりとけたというのもあるような。
(タモリさんなど一連の「ミュージカルはちょとはずかしい」←このあたりのご意見に関しては、これでわたしなりの考察もあるのですけれど、長くなりそうなのでいつか)

アルバム『Women & Captains』、聴きこんだのに、当時、レンタルでかりて、ふきこみしたものだったので、現在手元にレコードもありません。受けた恩を考えるともっていてもよいのかなぁとも思いながら(『Women & Captains』と2枚目の『Power Of Love』は、A&Mだったのですね。当時、あまりそういうの気にしてなく)。

(投稿:日本 2011年12月12日、ハワイ 12月11日)

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先日のリチャード・ロジャースとローレンツ・ハートよりの関連で、ハート没後にロジャースがどんな作品を手がけていたのか知り、なんとも、いままで灯台下暗し的であったのか、ということに気づいたのでした。
なので、ひきつづき、リチャード・ロジャース作品で、その後、1940年代、1950年代中心に創作パートナーとなったオスカー・ハマースタイン二世とのいろいろなど。

ロジャース&ハマースタインの手がけた映画、その代表作品は、わたしお気に入りのミュージカル映画での多くを占めていました。

たとえば、
※動画は曲数も多いので再生リストになってます。

王様と私(1956年:映画、1951年:ミュージカル):
監督:ウォルター・ラング、脚本:アーネスト・レーマン
出演:ユル・ブリンナー、デボラ・カー(歌唱吹き替え:マーニ・ニクソン)ほか
1944年:原作小説「Anna and the King of Siam」(アンナとシャム王)



南太平洋(1958年:映画、1949年:ミュージカル):
監督:ジョシュア・ローガン、脚本:ポール・オズボーン
出演者:ミッツィー・ゲイナー、ロッサノ・ブラッツィ、ジョン・カー
原作小説「南太平洋物語(Tales of the South Pacific)」(ジェームズ・ミッチナー)



ローレンツ・ハート没後、リチャード・ロジャースがオスカー・ハマースタイン二世の初コンビ作品は、『美しい朝(Oh What a Beautiful Mornin')』でもおなじみの「オクラホマ!」。

オクラホマ!(1955年:映画、1943年:ミュージカル)
監督:フレッド・ジンネマン、脚本:ソニア・レヴィン、ウィリアム・ルドウィグ
出演:ゴードン・マクレー、シャーリー・ジョーンズ



[サウンド・オブ・ミュージック]
そして、「サウンド・オブ・ミュージック(The Sound of Music)」もロジャース&ハマースタインの作品なのですね。
また、ロジャース&ハマースタインによる作品としては最後の作品。
映画化は、1965年ですが、ミュージカル上演中の1960年に、オスカー・ハマースタイン2世が逝去。

映画の「サウンド・オブ・ミュージック」は、こどもの頃に母と姉と映画館で観た思い出の作品(リバイバル上映です)。

日比谷みゆき座、緞帳の「ツバメコート」、HIS & HERS SHOPで買ってもらったスヌーピーの木製定規(いまでも実家にて母使用)、James Keiller & Son'sの兵隊さん缶のバタースコッチ、ラボジェンヌのラズベリー・ドロップなどとともに記憶に残る映画鑑賞ショッピングも懐かしく。

その後も、ピアノで弾ける楽譜集も買ってもらった、とてもとてもなじみ深い映画。
なのに、なぜでしょうね、数十年経つまで、作詞、作曲がだれなのか、そのままにしていたのでした。音楽好き、ということでありながらです(意外とそういうものですよね。。)。

サウンド・オブ・ミュージック(1965年:映画、1959年:ミュージカル)
原作:マリア・フォン・トラップ自叙伝『トラップ・ファミリー合唱団物語』
監督:ロバート・ワイズ、脚本:アーネスト・レーマン
出演者 ジュリー・アンドリュース、クリストファー・プラマー、エリノア・パーカー、リチャード・ヘイドン、ペギー・ウッド

すべての曲が好きなのですけれど、ここにのせきれないので
再生リスト(ほとんどがシーンもの)



映画で、ミュージカルでの曲目のほかに、リチャード・ロジャースによって加えられたのは、この2曲だそうです。

I Have Confidence:
マリアが家庭教師として大佐の家にいく、このシーン、好きなのですけれど、残念ながら映画での動画がみつかりません。。



Something Good:
大佐とマリア、邸宅の庭でのシーン。
動画は、映画シーン画像にサントラ音源をかぶせたものですね。実際のシーンは埋め込みできませんしたので、リンクで。

Something Good - Julie Andrews & Christopher Plummer - Sound of Music



[My Favorite Things]
この映画の中でのお気に入り曲のひとつは、そのタイトルからもな『My Favorite Things(私のお気に入り)』も。
映画シーンは再生リストにありますが、そのほかのヴァージョンのことについてすこし。
最近のお気に入りは、Dorothy Ashbyのこちらのヴァージョン

Dorothy Ashby:My Favorite Things



そのほかにも、ジャズものでも、よいヴァージョンがたくさんのこの曲。
1961年作品のアルバムのタイトルにもなっているジョン・コルトレーンのものも有名ですね。

あらためて、なのですけれど、このさまざまなヴァージョンが発生していったのは、映画より前なのですね。おそらくミュージカル上演からまもなく(このアルバム発売は1961年ですが、レコーディングは1960年みたいです。ミュージカルは、1959年)。つくづくと、リチャード・ロジャースの影響、ミュージシャンたちがもっていたリスペクトを感じます。

John Coltrane:My Favorite Things



また、この曲は、今の季節にもぴったりな曲でもありますね。
もともとは、特に、ホリデー曲ではないのですが、お気に入りのものをいろいろあげていくことや、きっと歌詞にも
Doorbells and sleigh bells ♫ (ドアのベルとそりの鈴の音)
Snowflakes that stay on my nose and eyelashes (まつげと鼻の上にのった雪)♫
などとあることからホリデー・ソングとして、クリスマス・アルバムにも数多く収録されていますね。
Brown paper packages tied up with strings(茶紙にくるまれひもで結ばれた小包) ♫
も、どこか、遠くの方から贈られるプレゼント的にも感じられ

これが、初めてのホリデーあつかい作品、というのは確かではありませんけれど、1965年のThe Sumepresがアルバム『Merry Christmas』に収録してから、ホリデー・アルバムへの登場も多くなったようです。

The Supremes:My Favorite Things (1965年)
演奏もいいですよね。そして、なんといっても、そりの鈴の音 :)



いろんなヴァージョン集めたいのですけれど、相当な数にのぼるので、再生リストではなく、今後の導き課題曲とすることに。今後、また、これにとって聴いたアルバムのことはきっと書くかと。

(投稿:日本 2011年12月11日、ハワイ 12月10日)

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ミシェル・ルグラン作の「『Watch What Happenes』すこしづつ集めていこうかな」、最近入手の収録アルバム、さらなる1枚は、Tamba 4(タンバ・クアトロ)の『Samba Blim』。昨日のエリス・レジーナ(Elis Regina)につづきブラジルものです。このアルバムも、ほんと、大正解で。



『Watch What Happens』、動画および音源アップできないのがとても残念なのですけれど、とてもすてきなインストゥルメンタル・ヴァージョンです。当時シングルにもなってるのですね。


同曲は、インストですけれど、収録曲はうたものやスキャットもあり。
演奏さることながら、コーラス・ボイスが、またとてもステキなのですよね。
ほかの曲は、掲載できるのもあるのでこちらに。

Tamba 4:Weekend




別アルバムですけれど、こちらなどもいいですよね。

Tamba 4:O Morro



そういえばで、TAMBA 4は、前にも聴いたりしてよいなぁと思っていたのに、どんな方たちなのか、調べずにいたことすら、うっかりだったのでした。

ルイス・エサは、もともとはクラシックからきてる方なのですね。奨学金でウィーンでクラシックピアノを学び帰国し、その後、ジャズ・ボッサ的なホベルト・メネスカルのバンドに参加。

帰国したルイス・エサは、1955年頃からリオ・デ・ジャネイロの ホテル等でピアノの演奏を披露していたが、ホベルト・メネスカル と知り合い意気投合。のバンドに参加する。

ベースのベベートとドラムのエルシオ・ミリートとであい、1960年にタンバ・トリオを結成。
1966年ドラマーがエルシオ・ミリートからオアーナに、ギター・ベース・パーカッションのドリオが加わり、タンバ4に。

その後、オリジナルのタンバ・トリオで活動再開もあったのですね。

ジャズ要素強く、かつやはりブラジルのサウダージ感があって、とてもよいですね。ほかのアルバムも聴いてみたいです。

おまけ:ブラジルもの『Watch What Happens』
セルジオ・メンデスのヴァージョンもとてもよいですよね。



[Watch What Happens]
『Watch What Happens』のことなどは、以前にも『シェルブールの雨傘』のことでは、書いていたりするのですけれど、もともとは、すでに『Lola』(1960年)のときに曲はあったのですね。その後、歌詞がついたものが、シェルブールに、そして別の英語詞へと。
映画『Lola』、観てないのですよね。今度、デュミものもまとめていろいろと観賞したいところです。



(投稿:日本 2011年12月9日、ハワイ 12月8日)

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ふた月ほど前にたてたミシェル・ルグラン課題のひとつである、「『Watch What Happenes』すこしづつ集めていこうかな」、継続実行中。動画などで、まずチェックしてからという感じできていたのですけれど、そんな中、この曲に限らず、もっと聴いてみたいなぁというアーティストやアルバムがでてきているので、曲集め作業とともに、すこし集めはじめ。

まずは、一番気になっていたエリス・レジーナ (Elis Regina)。この方の『Watch What Happenes』、すごくよいのですよね。。。アレンジ、歌のこなし方ともに。この曲のボーカル作品としては、かなりのお気に入り。

Elis Regina:Watch What Happenes(1969年)



エリス・レジーナ、ブラジルものでは前から気になっており、もっと知りたいと思いつつ、ちゃんんと通しで聴いたことがなかったので、アルバム『Elis Regina In London』は、そんな意味でも、よいきっかけになりました。

このアルバムは、タイトルどおり、ロンドン録音。オーケストラをバックに2日間で録ったという作品なのですが、双方のプロ意識を感じさせるすばらしい作品ですね。初顔合わせのバックにのって、これだけ歌いこなしてしまうとは、ほんと、すばらしい解釈とノリ、歌唱力だなぁとつくづくです。

ほかの方のヴァージョンでおなじみのMPB(ムジカ・ポプラール・ブラジレイラ)、ボサノヴァのナンバーも、この方にかかると、また、さらに、です。独特の躍動感をもった、実にすばらしい、シンガー。

いままで知らなかったこと:
実に、早く没されているのですね。36歳で(1945年3月17日 – 1982年1月19日)。。。亡くなった原因もかなしく(Wikipedia:エリス・レジーナ

そんな人生のさまざまな面を感じさせる、歌声ではありますね。はじける笑顔がとてもすてきに印象的な方ですが、どことなくせつなさも感じるのですよね、そんな特有の。

亡くなるすこし前に来日もされているのですね。田園コロシアムで公演なども。

ELIS REGINA LIVE IN JAPAN.july 25 '1979 "Wave"



アルバムから、特によいなぁと思ったナンバーを動画で。

収録曲:
1. Corrida De Jangada(コヒーダ・ヂ・ジャンガーダ(帆掛け舟の疾走))



2. A Time For Love(ア・タイム・フォー・ラヴ)
3. Se Voce Pensa(シ・ヴォセ・ペンサ)



4. Giro(ジーロ)
5. A Volta(ア・ヴォルタ)
6. Zazueira(サズエイラ)
7. Upa Neguinho(ウッパ・ネギーニョ)



8. Watch What Happens(瞳をみつめて)
さきにもあげたのでテレビ映像で



9. Wave(ウェイヴ)
10. How Insensitive(ハウ・インセンシティヴ)
11. Voc e(ヴォセ)
12. O Barquinho(小舟)



[MPB(ムジカ・ポプラール・ブラジレイラ)]
MPB(ムジカ・ポプラール・ブラジレイラ)って、広義では「1960年代以降の音楽で流行したもののほぼすべてがこのジャンル名で括られることになる」とありますが、ジャンルというより、むしろ、トロピカリアなどとともにムーブメントだったのですね。

「初期のMPBは、当時世界的に流行したロックのブラジル的受容であり、ボサノヴァなど1950年代後半~1960年代前半にブラジル音楽の主流を成していたヨーロッパ白人中心主義の象徴とみなしうる都会的洗練や知性などへのアンチテーゼとして、エレキギターの刺激的なサウンドが若者の衝動を刺激した。しかし、既にブラジルのアイデンティティとなっていたサンバなどのサウンドや技法は受け継がれ、ロックンロールなどの要素にブラジル的な感性や伝統音楽を融合した様々なスタイルが形成された。「反戦」-「ロック」-「ヒッピー」と繋がる…」

トロピカリア
「トロピカリアに関わったミュージシャン達は、ブラジルの軍事政権に反発し、しばしばデモにも参加した。しかし、1968年12月13日に軍事政権が発令した軍政令第五号は、政府が反体制活動を鎮圧することを正当化した内容で、12月27日にカエターノ・ヴェローゾとジルベルト・ジルが逮捕され、2人は1969年にはロンドンに亡命。ムーヴメントとしてのトロピカリアは下火となり、1970年にはナラ・レオンもパリに亡命した」

1960年代のこのあたりのこと、音楽的な回帰とか内包とかとらえていたのですけれど、当時のブラジル、そんな感じだったのですよね。なんとなく、そういうことも考えはじめてます(前提としてという程度ですけれど。これからも、ベースにあることは、なるべく、すこし気にしていきたいなぁと)

あぁ、そういえば、『Watch What Happenes』に関してもそうだったのかぁということがあったのですが(それ自体は短い)、つづきにします。

(投稿:日本 2011年12月8日、ハワイ 12月7日)

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一時期、その慣習をおやすみしていたのですけれど、ここ数年、ホリデーシーズンにクリスマス・アルバムを、毎年1枚は買っています。もちろん、よい作品をというのはあるのですけれど、なるべく、その年に自分の聴いてきたものやおこった出来事を感じさせるようなものを選んで。

今年は、ほかにもほしいものなどあって、どうしようかなぁと思っていましたが、やはり、これ、ということで、Swingle Singersの『CHRISTMASTIME/ Noëls Sans Passeport』(1968年)を。つい、2日ほど前に、届きました。

なぜ、こちらのアルバムを、というのは、いくつかの理由がありますが、最大の理由はやはり、3月の震災のすぐあと、ちょうどそのすぐ前に入手した、Swingle Singersの『スウィングル・シンガーズとバッハの対話』をくりかえし聴き、バッハのナンバー、身、耳をまかせており。
スウィングル・シンガーズとバッハの対話(そのときのこと)
「できることをすこしづつ、しなくていいことはしない、状況がかわることは、さまざまなことが起こる中、当たり前、流れに身をまかせ、祈りの気持ちをこめながら」
そして、今年という年は、どのようになるのだろう、と思いながら
「ちょっと気が早いですけれど、今年のクリスマスには、こちらを聴くことができればいいなと思っています」
と書いていたのです。なので、そういったこともあり、このアルバムを買うことにいたしたのでした。

The Swingle Singers:Christmas Songs
Medley
Jingle Bells - El Noi De La Mare - Hanej, Nynej, Jezisku - Canzone Dei Zampognari - Les Anges Dans Nos Campagnes - Oh Tannenbaum - La Peregrinacion - Go Tell It On the Mountain - Away In A Manger - White Christmas



このアルバム、やっぱり、よいですね。
スウィングル・シンガーズによるスキャット、演奏はきわめてシンプルながらとてもすてきな、ベースとドラム、シンバルのみ。
ダブルベース:Guy Pedersen、ドラム:Daniel Humair(1、5、10はBernard Lubat)

サンタ・クロースはどこの国にもやってきます、というテーマで、いろいろな国のクリスマス・ソングが。メドレーもあり。

収録曲:
1. Jingle Bells/IlEst Ne Le Divin Enfant/Es Ist Ein Ros' Entsprungen
(アメリカ/ フランス/ ドイツ)
2. God Rest Ye Merry Gentlemen/The First Nowell/Go Tell It On The Mountain
(イギリス/ イギリス/ アメリカ)
3. Stille Nacht, Heilige Nacht (Silent Night)
(ドイツ)
4. Deck The Halls With Boughs Of Holly/What Child Is This? - (Greensleeves)
(イギリス/ イギリス)
5. O Jul Med Din Glede/Komt, Verwondert U Heir Mensen/Away In A Manger
(ノルウェー/ オランダ/ アメリカ)
6. Les Anges Dans Nos Campagnes/Oh Tannenbaum/Bel Astre Que J'Adore
(フランス/ ドイツ/ フランス)
7. El Noi De La Mare/Hanej, Nynej, Jezisku - (Rocking Carol)/Canzone Dei Zampognari
(スペイン(カタロニア)/ チェコスロバキア/ イタリア(シシリー))
8. We Three Kings Of Orient Are/The Holly And The Ivy/La Peregrinacion
(アメリカ/ イギリス/ アルゼンチン)
9. White Christmas
(アメリカ)
10. Stchedrivka - (Carol Of The Bells)/Dag Visen/O Sanctissima
(ロシア/ デンマーク/ イタリア(シシリー))

コーラスものを聴いていると、自分も、この時期は、コンサートなどで忙しかったなぁとか思い出します(スキャットではないですけれど)。どちらも、先の動画のものには入ってないのですけれど、『Stcherdrivka(Carol Of the Bells)』が早口すぎて、初めはついていけなかったことや :) 『Es Ist Ein Ros' Entsprungen』は、もともとがとても美しい曲ですが、Swingle Singers のもの、ほんとによいですね。すべて、よいです。

11月1日、中心メンバーでもあった、クリスチャンヌ・ルグラン(ミッシェル・ルグランのお姉さま)、天に召され。ご冥福もお祈りしながら、ふたたび、ほかの作品も聴いております。まだ、『A Celebration Of the Voice』聴いていませんが、こちらもよさそうですね。

この前には、『Unwrapped/ Christmas Present』という、いまのSwingle Singersのものも聴き、そちらもすてきですね。

The Swingle Singers(new):Jingle Bells



といううちに、あわわ、という感じで。。。
今年中に、と予定していたこと、まだ、ちょっとのこしてはしまってはいるのですけれど、もうひと月をきってしまいました…。

いよいよ、2011年という年もすぎてゆきます。社会的なこと、わたくしごと、いろいろなことがありました。
チャレンジングなこともあり、まだよくわからないこともあり、でも、すごし方もかわり、楽しいこと、いままでとちがったこともたくさんできた、一年でした。
いままでも、変化も多い日々をすごしてきましたけれど、いつ、何かがおわってしまったり、なくなったりしてしまうかわからないのだなぁと。そのときに、何を思うのだろう、と考えてみたり(実際にそうなってみないとわからないことですけれどね)。
時間というもののの大切さなどもあらためて。またいつかきっと会えるからと、長らく会っていなかったとてもお世話になった方に再会したり、会っておきたい方にお会いしたり。写真の整理をし(震災後すぐにしたのがこれ)、身の回りのことで滞っていたこと、そのままなってるけどもうすこしよい方向に活かせるのではないかということも。
どうも書類しごとは得意でないのですけれど、そんなにがてにも取りくみ、来年は、何をしていきたい、という課題のようなこともすこしはできたような。

これ途中だからと放置ものもまたふえてきてしまいましたし、そろそろ大掃除もしなくちゃです。
ずっと米国生活でしたし、去年もおととしも、年末は用事がてらハワイでしたので、今年は十数年ぶりに日本ですごす歳末です。

(投稿:日本 2011年12月7日、ハワイ 12月6日)

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先日のJoe Venutoのひきよせともなった曲、『Dancing On The Ceiling』をきかっけに
Joe Venuto Sounds Different! (アルバム)
ここ数ヶ月、気になっていたもの、なんとか手ごろに入手できないかと、再度さがし、やっぱり購入いたしました。The Supremes(ザ・スプリームズ(シュープリームス))の『Sing Rodgers & Hart』。

このアルバム、ソングライター・コンビ、リチャード・ロジャースとローレンツ・ハートのトリビュート作品として、ふたりの作によるスタンダード名曲をThe Supremesが歌ったという、1967年の作品です。ポップ・ジャズのアレンジで、グランドな感じのショーを思わせる、ごきげんなアルバム。

12月は、エンターテイメント感のあるフェスティブ・イメージというのが自分の中ではあり、おうちでショー気分を味わえるようなところも、タイミングとしてはまさにな感じだったりします。

なんとなく知ってるというナンバーから、きわめておなじみのナンバーも、というリチャード・ロジャースとローレンツ・ハートの作品たち。メロディーはなじんできていたものの、その詞世界、作品全体としてのいわゆるロジャース&ハートらしさ、というものに興味をもちだしたのは、さほど前のことではないのです(これは、夏あたりから出会った良盤数枚に、ロジャース&ハートのすてきアレンジ・ヴァージョンが入ってたりしたのがきっかけ大)。

これら:
Supremes:The Lady Is A Tramp



Supremes:Dancing On The Ceiling
コミカルでかわいらしくロマンチックな、この曲についてはこちら →Dancing On The Ceiling いろいろ



ということで、このThe Supremesの『Sing Rodgers & Hart』とともに、ふたりの偉大なるソングライターのことなどを。

リチャード・ロジャースとローレンツ・ハートは、1920年代から30年代を中心に、ブロードウェイ・ミュージカル、ハリウッド映画で活躍したソング・ライティングの大家(1943年、ハート没後もロジャースは作曲家として創作活動を続けます)。ふたりが出会ったのは、1919年、コロンビア大学でのこと。アマチュア・クラブ・ショーへの曲提供からスタートし、28のミュージカル、500以上の歌を書き上げたという

どの曲も多くのミュージシャンにカヴァーされているというだけでなく、その後も、オリジナル・ミュージカルを前提とした内容でほかのミュージカル映画作品にも演出として多く取り入れられているのも、名曲であり、スタンダードである証しですね。

Tony Martin & Janet Leigh:Manhattan in "Two Tickets To Broadway"
映画「Two Tickets To Broadway」
1925年、ブロードウェイ・ミュージカル『The Garrick Gaieties』での起用で初のヒット曲となったもの。その後も、この例のように多くの映画で使われています。



そして、なんといっても、代表曲は、20世紀の名曲というに値する、『My Funny Vlentine』と『Blue Moon』の2曲ではないでしょうか(事実、「Great American Songbook」にもなっているそう)。

だれもが知ってるこのナンバーですが、今回あらためて、調べてみたら、まったく知らなかったというエピソードなどもあったので、こちらにメモ φ(..*)
(知ってる方は知っているというものですけれど)

[My Funny Valentine]
The Supremes のヴァージョンが動画でなかったので、同様にロジャース&ハートものアルバムがあるElla Fitzgerald のもので。

1937年の4月に、ブロードウェイで初上演された『Babes in Arms』からのナンバー。 1300以上のアルバムに収録され600人以上のミュージシャンによってカヴァー(あらためてすごい数です)。



『My Funny Valentine』は、「Stay little Valentine, Stay ♫ Each day is Valentine day(ずっとそのままでいて、そしたら、毎日がバレンタイン)」という歌詞が印象的なジャズ・スタンダードのロマンチック曲。でも、あいかわらず、これが、ロジャース&ハートらしさといえる、詞の世界。まったくもって、まさにファニーでスウィートにコミックなところがなおさらに、な曲ですね(女性が男性にむけてだと、しゃれにもなるような気がするのですけれど、これ、男性から女性だと、ちょと。でもやはり、メッセージとして重要なのは「You make me smile with my heart」と「Not if you care for me, Stay little Valentine, Stay ♫ Each day is Valentine day」なので、ですね)。韻のふみ方も、とてもすばらしいと思います。

と、歌詞の内容に関しては、ですが、この曲、ミュージカルで使われたときは、あまり注目されていなかったのですね。
(ここから、Wikipedia:My Funny Valentineからの情報より)

ミュージカルでは、『Where or When』、『My Funny Valentine』、『The Lady is a Tramp』、『Johnny One Note』、『I Wish I Were in Love Again』が使われており、『My Funny Valentine』は、Billie Smith(演:Mitzi Green)が、Valentine "Val" LaMar(演:Ray Heatherton)に歌うというもの。でも、『Babes in Arms』が、ジュディ・ガーランドとミッキー・ルーニー出演で映画化されたときには、『My Funny Valentine』は、はずされたのだそうです。

映画:Babes in Arms



映画での登場人物の名前がかわったということも理由のようですが、おもきをおかれていればそれもされなかったはずで。1940年代にはあまりカヴァーもされていなかったよう。1945年に、Hal McIntyreの演奏、歌、Ruth Gaylorでレコーディングされたものがはじめてチャートイン。でそれでも、1週間のみ16位という記録なのだそうです。

ポピュラーになっていくのは、1952年のチェット・ベイカーのものからなのですね。シナトラのレコーディングもそのあと。そして、先にもあげたようになんと1300以上のアルバム作品への収録と。

名曲にも、なかなかに思いがけない歴史があるのですね。
『Blue Moon』もまた、いろいろと。

[Blue Moon]
『Bulue Moon』は、「ただ生きているだけ、ひとりぼっちでさみしかったわたしに愛するひとをあたえてくれた」というものが多く知られていますが(同様の内容でもすこしバリエーションありですね。解釈もいろいろ)、この曲、はじめは、ミュージカル『Hollywood Party』という作品のために書かれ、『Prayer (Oh Lord, make me a movie star)』というタイトルだったのですね、詞の内容も異なり。翌年、映画『Manhattan Melodrama』に使われたときは、『Prayer』のほか『It's Just That Kind Of Play』というタイトルもつけられて。

そのときのもの:



この時点では、曲は、特に注目をされていなかったそうです。作詞家であるローレンツ・ハートがあまりにも、そのメロディを気に入っていたため、再度、詞をかえられ、『The Bad In Every Man』として書かれ。またしてもヒットせず。

その後、MGMのJack Robbinsが、いい曲なので、もう一度詞を書いてみないか、と。さすがに、もう、すこしやる気もうしないかけていたハートが書いたのが、あの『Blue Moon』だったそう。そう考えると、詞の中にある「突然あらわれた」のは、まさにこの曲そのもの、なのかもしれません。

Supremes:Blue Moon



そう考えると、やっぱり、曲はもちろんすばらしいながら、このロジャース&ハートの世界は、メロディとともに、あの独特の詩世界があるからなのだなぁ、と思うのです。

ポピュラーになった曲のローレンツ・ハートの詞は、ほんとにすばらしくユニークで、こんな、ロマンチックでユーモア溢れ、コミカルでセンチメンタルな詞を書ける、どんな方だったのかなぁ、と関心をもつこととなりました。
私生活はなんともいえぬ人生だったようですね。かなりのアルコール中毒となり、なくなるすこし前から、コンビでの創作活動にも影響がでてしまっていたようです。

ほかにもよい曲たくさんなのですけれど、全部はおさまらないので、また機会があるときに、ほかの曲のこともふれていきたいと。

The Supremesのアルバムのことに戻り、収録曲は以下のとおり。

The Supremes Sing Rodgers & Hart - The Complete Recordings - The Supremes

The Supremes Sing Rodgers & Hart - The Complete Recordings - The Supremes

収録曲:
The Lady Is A Tramp/ Mountain Greenery/ This Can't Be Love/ Where Or When/ Lover/ My Funny Valentine/ My Romance/ My Heart Stood Still/ Falling In Love With Love/ Thou Swell/ Dancing On The Ceiling/ Blue Moon/ Manhattan / The Blue Room / With A Song In My Heart/ Spring Is Here/ Little Girl Blue/ It Never Entered My Mind / There's A Small Hotel/ You Took Advantage Of Me/ Bewitched, Bothered And Bewildered/ Wait Till You See Her/ I Didn't Know What Time It Was/ Johnny One Note/ I Could Write A Book/ Medley

(アルバムは、すこしプレミア的プライスとなってしまってるようなので、わたしは、iTunesで購入)

全曲はみつからなかったのですけれど動画での再生リストを作成してみました。

The Supremes:Sindg Rodgers and Hart:再生リスト



(投稿:日本 2011年12月5日、ハワイ 12月4日)

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先の投稿分に書いた、入手したてのアルバム、Joe Venutoの『Sounds Different!』は、きっかけは、サウンドであると同時に、収録曲に惹かれというものでしたので
Joe Venuto Sounds Different! (アルバム)
たぐりよせとなった曲、『Dancing On The Ceiling』について。

『Dancing On The Ceiling』は、ジャズ・スタンダード曲のひとつですが、だれでもがカヴァーしているというほどではないこともあり、ごく最近、今年の秋ぐちまで聴いたことがなかった曲なのですが(もしかしたら、その前にも聴いたことあったのかも知れませんけれど…)、ハワイからつれてきた1ダラ入手でありながら名盤というレコードの一枚、ジョージ・シアリングス(George Shearings)の『Velvet Carpet』に収録されていたヴァージョンを聴き、お気に入りソングとなったというものなのでした。
George Shearing VELVET CARPET (アルバム)

George Shearing Quintet: Dancing on the Ceiling (Rodgers / Hart, 1930)
アルバムとおして、秋冬にふさわしい、とてもセンチメンタルなアレンジ。そして、なんといっても惹かれたのは、1フレーズ織り込まれた、バッハの『目覚めよと呼ぶ声あり』だったのでした。



その際に、この曲の歌ヴァージョンが聴きたくなってサーチ、誘導されたいくつかあったヴァージョンのひとつが、ザ・スプリームズ((シュープリームス) The Supremes)もの。

このヴァージョンはひじょうにいいですね。はじめに聴いた歌詞ものだったので、印象も強いのですけれど、ダイアナ・ロスの甘めの歌声もすてきにイメージにぴったり。ショー的要素たっぷりなグランドなアレンジも。

Supremes:Dancing On The Ceiling



じつは、このときに、The Supremesが、ソングライターであるリチャード・ロジャースとローレンツ・ハート(Lorenz Hart & Richard Rodgers)のトリビュート的なアルバムをだしていることを知り、この2、3ヶ月、このアルバムのことも気になっていたりしたのですけれど、まずは、本日は、この曲、『Dancing On The Ceiling』について、とすることにします。

『Dancing On The Ceiling』は、1930年に、リチャード・ロジャースとローレンツ・ハートによってミュージカル『Ever Green』のために作られたもの。

『Ever Green』は、ブロードウェイ・ミュージカルを中心としていたふたりのロンドン・ミュージカル3作品の最後の作品でもあり、脚本もロジャースとハートのアイデアをもとに。
(脚本:ベン・レヴィー(Benn Levy)、プロデュース:チャールズ・ コクラン(Charles B. Cochran)、監督:フランク・コリンズ(Frank Collins)振り付け:バディ・ブラッドリー(Buddy Bradley)、ビリー・ピアス(Billy Pierce))

ミュージカル『Ever Green』は大ヒット、主演女優のジェシー・マシューズ(Jessie Matthews)は、一躍大女優となり、1934年には映画化も。

映画:Ever Green
Jessie Matthews:Dancing on the Ceiling
ジェシー・マシューズは、絶世の美女というタイプではないのですけれど、コミカルな動きもかわいくさまになる、なんともいえぬバランスのすてきな女優さんですね。



そもそも、この曲、歌詞をみたときに、ロマンチックでありながら、すこしこっけいさも感じさせ、そこが、またなんともすてきな歌だなぁと思ったのですけれど、やっぱりオリジナルは、コメディ的な側面ももつものなのですね。

作詞: LORENZ HART 作曲:RICHARD RODGERS

The World is lyrical because a miracle
Has brought my lover to me
Though he's some other place, his face I see
At night I creep in bed And never sleep in bed
But look above in the air and to my greatest joy, my love is there
He dances overhead on the ceiling near my bed
In my sight through the night
I try to hide in vain underneath my counterpane
There's my love up above
I whisper
Go away, my lover, it's not fair
But I'm so grateful to discover he's still there
I love my ceiling more since it is a dancing floor

サマリー的意訳:
この世は詩的、奇跡がおこるから。あなたを眠ろうとすると浮かぶ、ベッドの上、天井で踊っている、その場にはいない恋人の顔。「そんな風にそこにいるなんて(眠れなくなってしまう)、おねがいだからあっちへいって」、そうつぶやいてみる。それでも、まだそこにみえる恋人の姿。「あっちへいって」とは言ったけど、まだいてくれてよかった。

インストゥルメンタル作品もふくめ、ボーカル作品も女性ヴァージョンと男性ヴァージョンともに多くの方がカヴァー。
歌詞は、HeとSheの入れ替えなどで、あわせた感じになって。いつのころからか、どちらかというとコミカルな部分をおさえたようなアレンジも多くなっているのですね。でも、全体的に明るめの曲調にしあがっているものが多く :)
(『He Dances Overhead』(『She Dances Overhead』もあり)というタイトルで歌われていることも)

Frank Sinatra:Dancing on the Ceiling(1955年)
スタンダードの歌ものといえばこの方なフランク・シナトラも、もちろん歌っているのでした。ギターときらきらサウンドが美しいゆったりドリーミーなアレンジ。



Chet Baker:Dancing on the Ceiling
チェット・ベイカーといえばトランペットですが、かざりけないスタイルのさりげなさが特徴の、この方のシンギング・スタイルもまた、いいです。



と、ジャズ系が多いのですが、わぁ、これ、楽しいし、雰囲気もぴったりという、ポップス・ヴァージョンありました。ザ・スプリームスのポップ・ジャズより、いっそうポップス気なドティー・スティーブンスのヴァージョン。

Dodie Stevens:Dancing On The Ceiling



そして、昨日も書いたジョー・ヴェヌートのヴァージョン。

Joe Venuto:Dancing On The Ceiling

やっぱり、この曲、秀逸です。アレンジが好きであるということが大きいかとは思うのですけれど、インストゥルメンタル作品的要素とボーカル作品のよさを兼ねそなえ、自分が感じているこの曲の、まさに元来のイメージなのですよね。
(だからこそ、ぜひ、もう一度聴きたいとなったわけなのですけれど)



曲の再生リストもつくろうと思いながら、検索では同名異曲のほうが多くみつかるので、のびのびとなってしまっていましたが、このたび、ちゃんとさがしてみたところ、けっこうな数が集まりました。

Dancing On The Ceiling:再生リスト(いまのところ16曲。ぜんぶふつうに聴くともちろん長いです)



さらには、このことが、リチャード・ロジャースとローレンツ・ハートについてをようやくな機会となったようです。

(投稿:日本 2011年12月2日、ハワイ 12月1日)

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寒い冬にこそなあたたかさなさ、心はずむ打楽器のハッピー・サウンド ♫
先日、耳にした、軽やかで楽しく、同時にとても、ハートウォーミングなやさしさをもったすてきサウンド。
ずっとずっとわすれられず、どうしてもまた聴きたくなってまい、買っちゃいました、Joe Venuto(ジョー・ヴェヌート)の『Sounds Different!』

こちらを初めて聴いたのは、先週土曜日にうかがったスナック馬場にて。

わぁ、なんだか楽しいマリンバもの、と思いながら、秋ぐちより、気になりソングのひとつとなっていた『Dancing On The Ceiling』(こちらに関してはまたくわしく)のすてきなアレンジものも。。さらに気になりで。なんのレコードをたずねてみたのがこちらでした。
(「これ何ですか?」、「これ何ですか」といつもうかがいすぎるのもどうなのかな、と思いつつ、気になり多く、ついついたずねてしまうのですよね…)


さっそく、家にもどってから、すこしのサーチ。

ヴィブラフォン・マリンバ奏者であるJoe Venuto(ジョー・ヴェヌート)を中心としたカルテット。ボーカルに Sandi Blaine(サンディ・ブレイン)をむかえ、ギターにHoward Collins、ベースにJulie Ruggiero、ドラムスにMousey Alexander、パーカッションにWarren Hardという編成。

mp3での扱いをみつけ、購入。
でも、あまりアルバムに関しては情報がなく、サーチしてみましたけど、日本語情報はもちろんのことも英語情報もなかなかないのですねぇ。
いまだにじゅうぶんな情報はみつかっていないのですけれど。発売時のBillboardでの簡単なアルバム評みたいなものがみつかりました。「Happy Music」であると書いてありますね、まさしくです。

Billboard:1960年1月4日 - 43 ページ


Billboard:1960年2月1日 - 40 ページ:(こちらは文字ですこし小さめなのでリンク)
ジャズのスタンダードのナンバーを朗らかに軽やかに、と。

ボーカルのサンディ・ブレインさん、とてもすてきな歌声、かわいらしいpooh pooh doop poop 系スキャットが印象的なのですが、情報すくなく、だったのですけど、このコメントで発見。ジョー・ヴェヌート夫人なのですね、括弧で「Mrs. Venuto」と書いてありました。

スキャットものは、いくつかもっており、すこしづつ、増えつつありますけれど、ダバダ系もさることながら、ププッピ系、とってもかわいらしくて :) よいですねぇ

アルバム全曲、ハッピーに心おどるアレンジ。中でも、やはりお気に入りは『Dancing On The Ceiling』。『Swingcussion』をのぞいては、スキャットと詞部分もいかしボーカルも。『That't All』は、詞ひきたつ歌中心のボーカルでシンプルなすてきさです。

収録曲:
Makin' Whoopee/ Polly WollyDoodletown/ Rockin' Chair/ Two of a Kind/ Dancing on the Ceiling/ Swingcussion/ Crazy Rhythm/ Alexander's Ragtime Band/ Surrey with the Fringe o Top/ That's All/ Starts and Stripes/ Love Nest
(購入した際、曲順、曲名、ファイルがばらばらだったのですこしてこずりました。報告済み)

Joe Venuto:Dancing On The Ceiling
スキャットと飛び込んでくる楽しいノイズ的サウンドが楽しくかわいらしいアレンジ。この曲本来のロマンチックでありながらコミカルな世界にぴったりな気がします。



Joe Venuto:Swingcussion
こちらはインスト曲。ヴィブラフォン、マリンバともにきいた、きらきらクールで、ノリもあるサウンド。かっこよくかつ楽しげな。



[ここ数日]
復習レコードや聴きたいホリデー・アルバムもある中、このほかにも、ひさしぶりに、あらたなアルバムをいくつか購入、入手してしまいました(最新アルバムというわけではないのですけれどね)。しばらく気になっていたもの、最近気になっていたものなどなのですけれど、ごくごく最近と、どれも、なんらかのつながりを持ってるものたちなので、どうしてもはずせなく連鎖的現象のように。。。

(投稿:日本 2011年12月2日、ハワイ 12月1日)

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先週半ばあたりから、ホリデー・アルバムを聴きはじめてるのですが、お気に入りのシリーズについて。

去年は、この時期とても忙しく、ホリデー・アルバムの調達などもできずに過ぎ、「あ、これが気分!」と気づいたのが、なんとクリスマス・イブだったうえ、海外からの発送だったゆえ、届いたのがすっかり年明けだったとうのが「Ultra Lounge」シリーズの『Christmas Cocktails 1』と『Vol. 2-Christmas Cocktails』。

今年は、シーズンはじまりから、しっかり聴いています :)
「Ultra Lounge」は、とてもすばらしいコンピレーション・シリーズですが、このホリデー・シリーズも最高にごきげんな楽しく。定番ホリデー・ソングのマンボやチャチャチャなど、ラテンなアレンジから、スウィングなど、心躍るナンバーばかり(聴かせるものボーカルものもしっかりと。このシリーズ、『Ultra Lounge: Christmas Cocktails 3』も出てるのですね。)。

どの曲もすばらしいので、全部は紹介できないのですけれど
(数曲は、去年のクリスマスの分に貼ってます)
ULTRA LOUNGE シリーズ CHRISTMAS COCKTAILS (CD アルバム)
先日も、「FANTASIA ファンタジア」のことやバレリーナのオルゴール・オーナメントのことなどで書いたチャイコフスキーの「Nutcracker Suite バレー組曲 くるみ割り人形」。こんな楽しいアレンジもあるんだぁ、と、とても好きになってしまったのが、Les Brown(レス・ブラウン)の『The Nutcracker Suite』。

Les Brown & His Band Of Renown - The Nutcracker Suite:
スウィング基調の、途中には、エキゾティかっぽいアレンジもきいていて♫



このレス・ブラウンの最高のアレンジを聴いて、もしかして、ほかにもいろんなミュージシャンのさまざまなアレンジがあるのかなぁと、さがしてみることにしました。

楽しいもの、ユニークなもの、たくさんありますね。
これから、すこしづつ集めていきたいなぁとも思っています。
ということで、気になったもの、そこからの気づきなどがあったものをこちらに。

Soulful Strings:Dance of the Sugarplum Fairies
こちらも、ソウルフル・ストリングス、シタールなども取り入れたグルーヴィーなジャズものが、ちょっと気になっている方々なのですが、この曲やってるところが、またよいですね。アルバム「Magic of Christmas」(1968年)やほかコンピなどに収録。



Brian Setzer Orchestra:Nutcracker Suite
あぁ、知りませんでしたぁ、そうだったのですね。。と、いまやっと気づいたこと。あのストレイ・キャッツのブライアン・セッツァーは、いま、ブライアン・セッツァー・オーケストラというビッグバンドをされてるのですね。
古きよきスウィングでありながら、ギターのサウンドがばっちりきいた、よい音ですね。どのナンバーも楽しそうな「Boogie Woogie Christmas」に収録。このアルバム楽しそう。



そして、時代は、再び、さかのぼり、1960年。デューク・エリントン(Duke Ellington)の『Nutcracker』、かっこいですね!

組曲全部をカヴァーしたアルバムを出しているのですね。それぞれの曲、洒落をきかしたタイトルとなっていて、それが、またかっこいいですね。たとえば、『Sugarplum Fairy』は『Sugar Rum Cherry』などと。



1980年代以降からは、ロックなアレンジや、ヒップホップなどもあったのですけれど、このACID Remixもの、なかなかにかっこよいです。

Acid Dance Of The Sugar Plum Fairy (acid remix)



[こんなのどうだろう?と思ってみたり]
あえて、"ACID Nutcracker Suite"を聴きながら、バレーの『くるみ割り人形』をみるのも、なかなかよかったりするのではないかなぁ、などとも思っております(まだ、やってないのですけれど)。



(投稿:日本 2011年11月30日、ハワイ 11月29日)

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きょうは、アメリカでは、11月の第4木曜日(日本はもう金曜日ですけどね)、ということで、感謝祭、サンクスギビング。帰国から2年数ヶ月たったものの、ホリデー到来はここから、という感覚は、やっぱり、このサンクスギビング・デーからなのです。

ということで、今朝は、米国の感謝祭大イベントである、ニューヨークのMACY'sパレードのニュースなどもチェック。あまり街にでていなかったせいもあり、まだホリデー実感なかったものの、やっぱり、これをみると一気にクリスマス、歳末にめがけてホリデー気分がやってきます。今年は、ホリデー・シーズンのハワイ行きはなく、日本でのクリスマス。よく考えてみると、十数年ぶりなのですよね。

85th Macy's Thanksgiving Day Parade:NY Daily Newsのレポート(http://www.nydailynews.com
今年で、第85回なのですね。在米時代はよくテレビでみてたなぁと。



サンクスギビングやアメリカの年間行事で思い浮かべる、わが定番は、やはりなんといっても「Peanut」。チャーリー・ブラウンとスヌーピーなのですよね。
これは、米時代というより、こどもの頃のすりこみでのアメリカのイメージが強く、スヌーピーを通じて、アメリカの雰囲気、行事などを知っていったというのがあるからなのだと思います。

きょうは、こちら『Thanksgiving Theme』を聴いて

Vince Guaraldi:Thanksgiving Theme



そして、ヴィンス・ガラルディ(Vince Guardi)の『A Cherlie Brown Christmas -featuring the famous PEANUTS characters』をホリデー・アルバム、本格聴き第一弾、として聴いてました。

このアルバム、あらためて、ほんとによいですね。ずっと検討ていたものの入手したのは2年前なのですが、毎年、そのよさがどんどんと増してゆくような感じです。時をへだた普遍のスタイリッシュさ、とてもおとなっぽいライトさがあるのに、遊び感じるサウンドは、ホリデー・シーズン到来のわくわくな童心をよびおこしてくれるのですよね。

このアルバムは、ほんとに、エヴァー・グリーンなホリデー・アルバム作品。名盤ですね。

収録曲:
O Tannenbaum/ What Child Is This/ My Little Drum/ Linus And Lucy/ Christmas Time Is Here/ Christmas Time Is Here (Vocal)/ Skating/ Hark, The Herald Angels Sing/ Christmas Is Coming/ Fur Elise/ The Christams Song/ Greensleeves/ Christmas Is Coming (Alternate Take 1)/ The Christmas Song ((Alternate Take 3)/ Greensleeves (Alternate Take 6)/ Christmas Time Is Here (Alternate Vocal Take)

今年、そのことに、やっと気づいたのですけれど、このアルバムのすばらしさは、曲順というか「流れ」にもありますね。ボッサやアフロキューバンをベースにした、おとなっぽいインスト曲のあとに、こどもたちの清き歌声のボーカル曲心洗われるナンバーがきたりと。

とても、COOL & SMOOTH。なのに、心地よくあたたまる響き。
すべて掲載したいところですが、あえてしぼっての。特に好きな曲を。
(全部好きなのですけれどね。ちょっとアルバムのことのあとに、Vinceのこと、ほかにもふれたいので)

Vince Guaraldi:My Little Drum
もう、この曲のすばらしさ。。言葉はいらない、という感じですね。



ince Guaraldi:Skating
こんな風に軽やかに、氷の上を滑ってみたいです(アイススケート、ほんとへたっぴで…要練習)。



Vince Guaraldi:Christmas Is Coming
待ち遠しいクリスマス、アフロキューバンな軽やかさで、寒い冬、楽しく、心あたたかく。



そして、おなじみのこの曲も。

Vince Guaraldi Trio:Linus and Lucy
この曲、以前、電話の着信音にしてました:)



今回は、このアルバム聴きながら、せっかくなので、ヴィンスとピーナツ・サウンドについても調べてみました。

ヴィンス・ガラルディのプロ、レコーディング・キャリアは、1953年。 カル・ジェイダー・トリオ(Cal Tjader Trio)として。自分のトリオを組んだのちも、カル・ジェイダーとは一緒に活動していたりもしたのですね。
その後、ヴィンスは、自らのグループでもラテン・ジャズ的な志向で。

スヌーピー(PEANUTS)作品との出会いは、1960年代半ば、チャールズ・M・シュルツの「PEANUTS」、チャーリー・ブラウン作品を「Peanuts Christmas special」として、テレビ・アニメーション放映という企画がされていたとき。プロデューサーであるリー・メンデルソン(Lee Mendelson)が、移動中のタクシーの中、ちょうどゴールデン・ゲイト・ブリッジにさしかかったときに、ラジオから流れてくるヴィンス・ガラルディ・トリオの『Cast Your Fate to the Wind』が流れてきて、なのだそうです。

Vince Guaraldi Trio:Cast Your Fate to the Wind
この曲も、とてもヴィンスらしいすばらしい作品ですね。ヴィンスのサウンドは、ラテン的アレンジなのですけれど、そのピアノのタッチに独特の軽やかさがあって、クールにやさしいのですよね。つくづく、よいなぁ、です。



リー・メンデルソンは、即、ジャズ・コラムニストをつうじてヴィンスの連絡先を入手し、テレビ企画の話を。ひと声で快諾のヴィンスは、あの『Linus and Lucy』を2週間後に電話ごしで披露してみせたのだそうです。

これより、ヴィンス・ガラルディのサウンドは、スヌーピーとチャーリー・ブラウン、「PEANUTS」とともに。

例えば、カボチャ大王降臨などもあるハロウィン・エピソードでの曲。

Vince Guaraldi Trio:The Great Pumpkin Waltz



メンバーのテーマはもちろん
Vince Guaraldi Trio:Charlie Brown Theme



スヌーピーのJOE COOL。
Vince Guaraldi - Joe Cool (Instrumental)



こちらもあげきれませんが。

ヴィンス・ガラルディは、突然に、47歳で他界してしまうのですが(リー・メンデルソンの家を訪問していた際、調子がわるいと。その翌日に)、亡くなった夜はライブを、昼間は、『It's Arbor Day, Charlie Brown』のサントラ・レコーディングを終えたばかりだったそうです。

It's Arbor Day, Charlie Brown:放送分一部、サウンドとともに



きょうは、ほかにも、ヴィンスの作品、PEANUTS以外のものも、動画検索しながら、聴いてみたりしたのですけれど、さらにいろいろと聴いてみたくなりました。

『Definitive Vince Guaraldi』、収録曲数も多く、PEANUTSもの、そうでないものと、曲もバラエティに富んでいて、そのタイトルどおり、ヴィンスのサウンドいろいろを味わえるような2枚組アルバムのようですね。ちょっと検討してみたいなぁと思ってます。



(投稿:日本 2011年11月25日、ハワイ 11月24日)

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