きょうも、また、昨日からのつづきで『First Hawaiian Bank presents: Jack de Mello, his orchestra and chorus in concert』(3枚組)からのものを。
関連ポスト:
Jack de Mello
Adios Kealoha (演奏指揮:Jack de Mello)

一番はじめに書いたものでも触れたのですけれど、このアルバムには、ハワイ王朝テーマというか王族へのリスペクト的楽曲や夢のハワイがテーマのものなど、まさにハワイ紹介スペクタクル・サウンド、といった企画なのですけれど、中には、多人種が暮らす地ならではの民俗芸能音楽(フォークロア)も楽しいものが組まれています。

日本の曲や韓国『アリラン』などに加わり、フィリピンをオリジンとした『Rice Planting Song』というものも。

Jack de Mello:Rice Planting Song (Magtanim Hindi Biro)



聴いてみたら、あぁ、この曲、耳にしたことがある、というものだったのですけれど、住んでいたころは、あまり気にしたことがなく、でも、中々に興味深かったので、きょうは、その『Rice Planting Song』のメモ ((φ(..。)

レコードにあった、解説によると、ハワイでは、20世紀の初頭に広まったフィリピンのフォークソングだそうで、そのタイトルどおり、「田植え」テーマの歌。フィエスタの際に踊られるもので、フィリピンらしく、スペインの影響もあるようなサウンド。
デ・メロのアレンジも、まさにそんな感じのイメージを打ち出した感じですね。

ほかにも、どんな感じのものがあるのか、ちょっと聴きたくなったので、さがしてみました。
原題では、『Magtanim Hindi Biro』、または、『Magtanim Ay Di Biro』というのですね。

ちょっとすてきなヴァージョンみつけました。
英語とタガログのミックスでマニラでレコーディングされたRCA Victor(USA)からのもの(正確な録音年は不明)。米国に住んでいるフィリピン人をターゲットにし、リリースされたようですね。
歌っているのは、フィリピン歌手で、アメリカでも活躍した歌手のケイティ・デラクルーズ(KATY DE LA CRUZ)。 "The Queen of Filipino Jazz"ともよばれていたとか。
とてもよい感じ♪(埋め込みできないのでリンク)

PLANTING RICE (Magtanim Hindi Biro) -KATY DE LA CRUZ (Very Rare)

MAGTANIM AY DI BIRO:
よい感じのフォークダンスな振りつけで
(そういえば学校のスタジオにもこういうフィリピンのダンス用の竹の棒あったなぁとか思い出し)



[ちょっとホームシック]
『First Hawaiian Bank presents: Jack de Mello, his orchestra and chorus in concert』聴いていたら、本格的なハワイものや美しい映画のようなサウンドだったりするので、なんだか、ついつい、ちょっとハワイ・ホームシックになってしまいました。
ということもあって、きょうは、ハワイものはなんとなく書けず、ハワイでポピュラーなフィリピンものなのでした。
今回入手したものでは、ウェブリー・エドワーズ(Webley Edwards)のハワイ・コールズでおなじみの方々の『Fire Goddess』という一大スペクタクルな世界の作品などもあるのですけれど(これもそのうち書くと思います)、どうしても、夢のハワイ的なものでステージが目に浮かぶようなものを聴くと、自分が歌やパフォーマンスなどもしていたときの気分になり、こんな風にしたら楽しいだろうなぁとか、想像もふくらみワクワクなのと同時に…。
これからは、なるべくさらっと聴くよう留意したいと思います :D

などと考えながら、そろそろ、もうひとつのブログの方での旅のまとめも、けじめ的にしなくてはなぁと思ってますw

(投稿:日本 2011年8月29日、ハワイ 8月28日)

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きょうは、昼間時間がけっこうとれたので、先日、こんなもの入手しました、とだけ記録したジャック・デ・メロのファースト・ハワイアン・バンク企業配布企画としてつくられた『First Hawaiian Bank presents: Jack de Mello, his orchestra and chorus in concert』(3枚組)をじっくり聴いてみました。
(前に書いたものJack de Mello

一度、通しで聴いてはいたものの、じっくり聴くのは、きょうがはじめて。このアルバムは、3枚組で、ハワイでおなじみのハワイアン曲やアリイ(ハワイの王族)にちなんだ曲をオーケストレーションで演奏されたもの。オーケストレーションもとコーラスも美しく、スペクタクルな作品。まるで一編の映画をみているような。

もちろん、さらっと耳心地がよく、流して聴くにもよいのですけれど、いろいろと細かい部分を気にしながら聴いてみると、深いですね、デ・メロのサウンド。つくづく、ジャック・デ・メロ、いいなぁ、と思いました。

アルバム全体にわたり、ハワイという地への思いと、そして、ハワイ王朝のプリンス、プリンセス、クイーン、キングたちへのリスペクトが。

とてもすてきな曲がたくさんなのですが、まずは、その中のひとつ、わぁ、なんか、このアレンジすごいなぁと思った『Adios Kealoha』を。

Jack de Mello and His Orchestra and Chorus:Adios Kealoha
(音とびがちょっと…ひどいのですけれど)



この曲、『Adios Kealoha』は、ハワイ王朝のプリンス・レレイオホクによって書かれたもので、『Love Me Tender』の元曲的、とも言われる『Aura Lee』とそのオリジナルをともにしているのではないか、とも言われている歌。
(『Aura Lee』は、W. W. Fosdick/ George R. の作ですが、もともと歌われていたものに発するのではないかとか…)

レレイオホクは、その記録より、ハワイに移り住んでいたメキシカン・カウボーイが歌っていたものにヒントを得て、この『Adios Kealoha』作ったそうです。
(ハワイ王朝の方々はみな音楽の才があり、数々のすばらしい歌をのこされていますが、レレイオホクは、そのひとり。わたしも、"ファン"なアリイ(王族)のおひとり)

オリジンはいろいろな説もある、そんな『Adios Kealoha』ですが、この演奏、1971年では、そんなメキシカンのパニオロ(カウボーイ)のイメージをもつギターとハワイが憧れの地となったひとつの大きな影響をあたえたプレスリー主演映画『Blue Hawaii』へのオマージュのようなものも、それとなく、出だし部分のコーラスでのパートにすこし感じられ(2~3音の展開なのですけれどね、でも、たぶん)…。
短いながら、いろいろな要素や思いがこめられたアレンジ、演奏であるように感じられたのでした。

97th Regimental String Band:Aura Lee (Civil War Music)



Elvis Presley:Love Me Tender



Elvis Presley:Blue Hawaii



(投稿:日本 2011年8月28日、ハワイ 8月27日)

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すこしハワイものが続いたので、昨日、きょうと、ずっとずっと前からもっているのに、あらためて気になっていた所有レコードを聴いてみました。

ポリドール(日本グラモフォン:ポリドールレコード:SLJM1194)の『ミッドナイト・ミュージック・フォー・ユー』というレコード。おそらく、うちでステレオを購入したときにおまけとしてセレクトというものだと思います。年代は自宅火事にあったことなど考えると、たぶん、1970年代はじめでしょうか。

ミラクル・サウンドというシリーズらしきもので、日本のジャズ・グループが映画でおなじみのナンバーやスタンダード・ナンバーなど、おなじみ曲の演奏を、というオムニバス。ジャケットもポリドールのこの感じのオムニバス・シリーズらしい、セクシー美人ジャケ。


このレコード収録曲が、大好きな曲ばかりなので、よく高校生のころなども、聴いたりしていたのですが(こういうジャズ聴きたかったけどほかにもってなかったとかいうこともあり)、当時は、日本のジャズの方、当時話題だった方々は存じてましたけれど、職人的ジャズ・ミュージシャンの方々の知識はなく、さらりと聴いていただけでした。

その後も、美人ジャケ、よい音楽系というと、よく頭に浮かぶものの、数年は聴いてなく。ついこのところ、また、聴いてみようかなぁなどと思っていたりしてはいながら、すこし先送りになっていて(環境的にかまえが必要w)。

先日、あれ~?もしかして?というきっかけがあり、それは、いつも拝見しているアラッポさんのブログから

アラッポ・カーロの備忘録:早川博二の世界
アラッポ・カーロの備忘録:老人と子供のポルカ

(「常盤響さん2011年5月17日深夜のレコ部にて『早川博二 / 青い目の人形』がかかって」ともありますけれど、この回、たしか、わたしは聴き逃してます…)
それで、先日、引越し&帰国の片づけレコード整理などをしていて、「これ…」と、レコード・ジャケット裏のライナーノーツなどみて気づき。やっぱり、というか、なんかというかで、
このレコード、『ミッドナイト・ミュージック・フォー・ユー』、そうそうよいのです、やっぱり早いところ聴こう♪と

「日本のジャズ・グループ」という中に、早川博二とモダン・ポップス・オーケストラもあったのですね…。
ほか、横内章次とクインテット・プラス・オールスターズ(昭和ダンス・パーティー @ 池ノ上・こあん魅惑のヒット・アルバム 第15集 ゴールデン・ヒットパレード (アルバム))ですこしなじんで、横内さんもよいなぁ、なんて思いはじめていたとこだったりしてました)、秋本薫とオールスターズ、北村英治とクインテット。それぞれが4曲づつ演奏という企画。

アレンジは、北村英治さんは自ら、秋元薫さんものは川上義彦さんが手がけ、早川博二さんは、ご自分のモダン・ポップス・オーケストラ分と横内章次クインテット・プラス・オールスターズを。

収録曲順ではないのですけれど、グループ別に簡単な情報と演奏曲をリストします(どれもよくて1曲にするのはまよいます)。()内はリーダーのメイン楽器。

秋本薫とオールスターズ:(テナーサックス)
松本伸とニュー・パシフィック・オーケストラ後、奥田宗宏とブルースカイ(奥田さんもよいですね)、その後いくつかのグループを経て自らのグループを。

ダニー・ボーイ(Danny Boy)
枯葉(Autumn Leaves)
ハーレム・ノクターン(Harlem Nocturne)
ムーン・リヴァー(Moon River)


横内章次とクインテット・プラス・オールスターズ:(エレキ・ギター)
小倉の米軍キャンプで働き、その後、ジャズ界へ。沢田駿吾さんともよく一緒に活動されてますね。ソウルフルな演奏スタイル。いくつかのグループ、そして大沢保郎トリオをへて独立。

ジャニー・ギター(Johnny Guitar)
ウナ・セラ・ディ東京
スターダスト(Stardust)このスターダスト、よいです

ワン・レイニー・ナイト・イン・トウキョウ

早川博二とモダン・ポップス・オーケストラ:(トランペット)
トランペットの音、魅力は演奏者によっていろいろですけれど、早川博二さんのトランペットは歌ってますね。メロディがとてもスムースなのが特徴という気がしてきました。芸大出身というところも当時のジャズではちょっとめずらしいような。多くのジャズ・グループを経ているのではなくコロムビア楽団後、日本グラモフォンに「入社」、作曲、編曲、演奏という点もユニーク。

星空のブルース(Wonderland By Night)
愛の誓い(Swear It Again)

真夜中のブルース(Midnight Blues)
夜は恋人(Mea Culpa)

北村英治とクインテット:(クラリネット)
北村英治さんのクラリネット、とてもすてきですね。あらためて聴いて、大好きになってしましました。小野満さんのシックス・ブラザース後、自らのクインテットを。それ以前にもキャッツ・ハードというグループを組まれていたようです。『Tea For Two』もとってもよくて、個人的にも好きなナンバーなのでまよいましたが『小さな花(Petit Fleur)』、クラリネットのよさが。

小さな花(Petit Fleur)

二人でお茶を(Tea For Two)これもとってもよいです
素敵な貴方(Bei Mir Bist Du Schon)
明るい表通りで(On The Sunny Side Of Street)

このレコード以外にも、また聴きなおしたいというものたくさんです。新しいもの、そして、所有してない気になりも多い中、自己所有ものも、すこしづつ、また聴きなおしをしていきたいところ。
そして、ミュージシャンそのものや参加ミュージシャン、アレンジなどもきっとこれから、「あらためて気づく」系は、きっと多いのでしょうね。
なんだかはてしないです… 気長に

(投稿:日本 2011年8月26日、ハワイ 8月25日)

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きょうは、ハワイものですが、今回入手したものからたぐりよせで知った、アルバムについて。

The Hawaiian Surfersをはじめとし、ハワイのさまざまなコーラスグループへの道をつくったともいえるのは、1950年代後半から活躍し、ハワイを感じさせるナンバーにジャズを取り入れた、すてきなコーラス・サウンドを送り出し、米本土でも人気となったThe Invitations(インヴィテーションズ)なのですが、こんなかわいらしい曲もあったのね!!と、出会い…

INVITATIONS:MALIA MY TITA
この曲、とてもかわいらしくて、このところのかなりお気に入り。思わず口ずさんでいたりします。
サウンドはもちろんのこと、いろんな意味で、さりげなく、とてもハワイらしくてすごくよいです♪



「TITA」や「hula with me」という表現もよいですね~。
ここでいう「hula with me」は、かならずしも「フラ」ではなく、「dance with me」のハワイ的表現だったり、TITA(ティタ)とは、ハワイ・ローカル・ピジンで直訳的には、「シスター」なのですけれど、実際の姉、妹ということではなく、むしろすごく仲のよいともだち、などに親しみをこめてよんだり、愛しいひとだったり(ハワイは、ここがちょっとややっこしかったりもしますけれどね、COUSEN/ CUZ(カズ)なんかも、実際のいとこという意味とはまたちょっとちがったり)
Blip.fmでも、このあたり背景もおわかりになりそうなaquamarinesさんから反応♪

『Kiss Me Love』というアルバムに収録。
他にも、とてもすてきなナンバーもみつけ。

INVITATIONS:HEALOHANO O HONOLULU
ハワイでは、ハワイ語曲として、おなじみ曲『HEALOHANO O HONOLULU』のちょっとボッサなアレンジ。
ヴィブラフォンのきらきらサウンドもすてき。



INVITATIONS:GIRL FROM IPANEMA
こちらは、数々のカヴァーありの名曲
(自分的には、なんとなく感じるハワイ訛りにかなり惹かれますw)



このアルバム、いま聴いてもとても新鮮。
そもそもアナログ盤自体、いろんなものが存在するのですね。
(は、コンピレショーン収録のものはみつかりましたけれど…)

The Invitations / Kiss Me Love / makaha MS2031
Buddy Fo And His Group / Kiss Me Love / makaha MS2031
Buddy Fo And His Group / Kiss Me Love / Lehua SL2031

The Invitations名義にはなっていたりするものの、すでに解散してしまってからの作品のようです。
3枚とも全部同じものなのですけれど、まず、Makahaレーベルでリリースされているものとしては、販売場所(ハワイか米本土かのちがい)、Lehuaレーベルに関しては、おそらくBuddy Fo の契約と関係しているのでしょうね。

そのあたりの背景は、こちら、Hi-Fi-RecordさんのVoices In Hi-Fi で拝見しました。
Buddy Fo And His Group / Kiss Me Love

そんな感じだと、やっぱり入手、むずかしいのだろうなぁ、と思っていたら……さきほどAmazon検索で、発見!!
Kiss Me Love

mp3ですが、どうしてもほしくなちゃってます:D 

収録曲もとてもよいですね…

1. Kiss Me Love / 2. Puka Puka Pant/ 3. People/ 4. Mi Nei/ 5. Girl From Ipanema/ 6. Somewhere In Hawaii/ 7. Malia My Tita/ 8. I Wish You Love/ 9. Healohano O Honolulu/ 10. Blue Hawaii/ 11. E Kuu Baby Ha Cha Cha/ 12. Waikiki

[追:明けて、朝の気づき]
そして、いま気づき。そういえば、このアルバム・タイトルでもある『Kiss Me Love』は、大好きな花でもある、ガーディニア曲として、UH在学中、ハパ・ハオレ・テーマでのリサイタルでおどったこともあったのでした…(ふつう、これはあまりフラでは踊らないという、その意味ではかなりレア曲)。
ハワイ語の歌詞とすこしまざった英語がなんともいえず、とてもロマンチックなすてき曲。
(この曲を踊ったのは、特別クラスを設けていただいたとき。履修していたのも、男女あわせて、6人。みんな、もともとフラ・ダンサーで、ハラウ所属、いまでは、クム・フラとしてハラウを率いる方も。エンターテイメント界で活躍している方たも。あのタームのチーム・ワークは、とてもすてきで、いまでもとても心に残っています。その後もみなの活躍は目にします)

これに気づいてしまったからには… ぽちっ

(投稿:日本 2011年8月24日、ハワイ 8月23日)

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つづくハワイからのレコ、これまで、ハワイのラウンジ・シーン(まさにいわゆるラウンジです。ホテルやライブハウス・バー&レストラン)で活躍の1960年代のミュージシャンのものを聴いてみましたので、きょうは、1970年代ものを。

われながら、つくづく、今回連れて帰ったアルバムは、ほんとにすばらしいものばかり。 それも、しみじみ…と。 心の底から、よろこびを感じております。

本日、聴いたレコードは、Liz Damon's Orient Express の『Liz Damon's Orient Express 』、1970年の作品。

このアルバム、あまり予備知識はなく、唯一の知識としては、「あっ、これ、あれ歌ってるひとかな…(のちほどこちらについては)」というのと、「あ、この歌たしか」、「カヴァーがなんかよさそう」という感じで、手に取ったのですけれど、日本でもソフトロック系一部の方には好まれているものなのですね。CDも再販(CDにはアナログ盤に収録されていないボーナストラックもあるようですね…)。

まずは、あまり考えず、そして、次はじっくり歌詞や歌声を聴きながら、さらにサウンドも、という感じでくり返し聴いてみたのですけれど、なんだか、聴けば聴くほどな(というか、くり返し聴きたくなる何かがあります)。

はじめにじんわり、よさを感じ、そして感動にみちびかれていったのでした。 (Amazonのコメントもそんな意見が多いような) 「ソフトロック系の…」とは書きましたけれど、以前にも、BABADUのときにそんなことに触れたような、なのですけれど、ハワイのラウンジ・エンターテイメント系ミュージシャンのよさは、洗練されたスタイリッシュさやソフトさではなく、なんとなく人の温かみを感じるような素朴なピュアさというか(それをベタなととらえる方もいらっしゃいますけれどね)、そんなところにあると思うのです。

このLiz Damon's Orient Expressのボイス、そして、サウンドもまさにそんなものを感じ。
さがしてみたところ、動画もあったりしましたので、とにかくの、収録曲を。

1. 1900 Yesterday
1971年のBillboard Hot 100 Top 40 にも入ったヒット曲。米国では33位、カナダでは16位。 イージー・リスニング・サーヴェイでは、4位を記録。 邦題は『遠い初恋』、『1900 Yesterday』は、割ること365日で、5年分の昨日というような…去ってしまった恋の歌。



2. Something
ザ・ビートルズ『Something』のカヴァーですが、男性コーラスと女性のコーラスのバランス、特に静かな部分のピュアさが美しく。 そして、ホーンとベースのあたたかさ(こちらは、アルバム全体とおして)

3. But For Love
せつない系での明るいボイスが、またなんともいえず。演奏、ボイスともに、感情をおさえつつな部分とサビの対比が感動的。

4. You Make Me Feel Like Someone
この曲、リズ・ダモンのソフトなボイスが前面に、聴かせるナンバー。「Baby~♪」という部分の歌い流す感じがとってもすてき。



5. Bring Me Sunshine
明るく、ポップで、すてきな曲。シロフォンの感じがかわいくて、好きです。

6. You're Falling In Love
B面1曲目にふさわしい、明るいナンバー。こちらも、リズ中心で。

7. Everything Is Beautiful
人生や人の命の美しさを歌った、1970年代らしいさわやかさをもつナンバー。福音的なメッセージも。

8. That Same Old Feeling
美しいコーラスとせつなさ、明るいメロディーがよいです~。

9. Close To You
たくさんのカヴァーがあるおなじみ『Close To You』。フィーメール・コーラスのピュアさをひきたてる、おさえたサウンドとバックをサポートするメール・コーラスが、やさしいアレンジ。

10. Let It Be
かなり感動してしまいました、このカヴァー。ほんとに"Mother Mary comes to me…♪"な気がします。イントロのホーン、歌い込みすぎない飾らぬボイス、そしてギター・ソロに、なんだか、泣けました:'(
もちろん、個人的な好み、その他あると思うのですけれど、わたしの中では、かなり心にうったえかけるカヴァーのひとつとなり。
(オリジナルふくめ、どのヴァージョンにも泣けてしまうのですけれど、こちらは特に。やっぱりハワイのひと独特の声(声質、発音などいろいろ)になじみがあるからなのでしょうか…)



以降、アナログ盤には入っていないCD収録ものもさがしてみました。アルバム『Heaven In My Heart』(1978年)からのものもあるようです。よいですね♪

11. Heaven In My Heart



12. Quando, Quando, Quando

13. Canadian Sunset
14. Wave
15. Danny Boy

そして、先に触れた、手に取るきっかけとして、リズ・ダモンで覚えていた曲はこちらでした:)
(このアルバムには収録されていないのですけれど、記憶に)

Liz Damon with the Orient Express:Me Japanese Boy (I Love You) (1973年)
とってもかわいいコーラスですね。こどもボイス。



他にもすてきな曲いろいろですね。 こちらもすてき☆
Liz Damon's Orient Express:Quiet Sound



[Liz Damon's Orient Express]
Liz Damon's Orient Express(リズ・ダモンズ・オリエント・エクスプレス)は、ヒルトン・ハワイアン・ヴィレッジのザ・ガーデン・バーに継続出演、1970年に1枚目のアルバム(同作)をMakaha Rcord からリリース。その後、White Whale Recordsに移行し、『1900 Yesterday 遠い初恋』もシングルに。 1971年には、バーと・バカラックの『Loneliness Remembers (What Happiness Forgets)』をカヴァーし(オリジナル・レコーディング、 ディオンヌ・ワーウィック)、チャートイン。 その後、カヴァー曲中心にレコーディングも。1970年代後半には、ラスベガスに活動拠点を移し、そして、1979年にコメディー(どうもハワイのグループはこうなるのですね。ある意味それが味ともなるのですけれど、ちょっともったいないような。このあたり、他グループに関しても、ちょっと感ずることあり)アルバム、『Warning: This Album Could be Hazardous to Your Ego! (1979)』をリリース。

(投稿:日本 2011年8月22日、ハワイ 8月21日)

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しばらくつづきます、ハワイから連れ帰りのレコードたちのお話。

いわゆるハワイアン・ミュージックではないけれど、「ハワイのミュージックといったら、この方たちでしょう」といった感じの代表選手的な方々の作品、もちろんCD化されているものもすくなくないのですけれど、今回は、そんな方々の企画レコードなどを連れて帰ってきました。

レコードや音楽の可能性やその役割が活発だった時代ならではのものとして、企業が取引先や顧客の方々に配布していたPR的なもの、というのがあると思うのですけれど、今回は、そんなレコードたちとも出会うことができました。

ハワイでオーケストレーションといえば、この方な、Jack de Mello(ジャック・デ・メロ)によるハワイならでは企業のものを数枚。企業のPR企画にまさにふさわしい、Jack de Mello(ジャック・デ・メロ)の音楽は、ジャンルとしては、あえていうなら、一般的にはイージー・リスニングといったところでしょうか、耳心地もよく楽しさも、といったサウンドです。

レインボーのロゴでおなじみのハワイの銀行、ファースト・ハワイアン・バンクがお届けする、『First Hawaiian Bank presents: Jack de Mello, his orchestra and chorus in concert』(3枚組)

こちらは、ハワイアン・ミュージックのおなじみ曲をオーケストレーションで。きちんとハワイ王朝を思う、そして、いまでも、かならず式典のはじまりにはかかせない『Hawaii Ponoi』も収録(もちろんオープニングに)。ハワイものが中心な中、『アリラン』などもふくまれているところがちょっとおもしろいです。



そして、こちらもある意味、組もので、ハワイでのトヨタや家電のディストリビューションなどもしているSERVCO Pacific の配布企画もの。Jack de Mello & the Imperial Strings で『Cherry Blossoms and Days Of Youth』と『Cherry Blossoms In The Sun』

こちらは、日本の民謡、童謡、流行歌などをオーケストラで。おそらく、トヨタをはじめ日本製品のプロモーション的意図と、ハワイの日系文化を考えてのものだと思います。オーソドックスなアレンジから思わずハンドクラップしたくなるような、アレンジも。

(こちらのレコードからは、「行きたいところがあるよ~」というこ声が聴こえてくるような…でしたので、第一回 ハワイ&Music会議にて、ふさわしい方のもとへ)



ジャック・デ・メロについて:

ジャック・デ・メロは、本来オーケストラで演奏されなかったような曲をオーケストレーションで表現する方としては、ハワイでは第一人者ではないかなぁと思います。そのバラエティーはトラディショナルなハワイアン・ミュージックからさきほどもあげたような日本曲であったり、ポップスであったり。いわゆる歌謡ハワイアンといった感じのもの。もちろん作曲家としてのオリジナル・ナンバーなどもあり。 1960年代には「Polynesia Label」というレーベルで、多くのアルバムをリリースしています。 Jack de Mello この別のアーティスト、企画でのプロモーションも、ほかにすこしあるので、そちらは、また…。

(投稿:日本 2011年8月19日、ハワイ 8月18日)

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きょうも、ハワイから連れて帰ってきたレコより。
昨日のOhta Sanの『Soul Time In Hawaii』につづき、ほぼ同時期のDeccaからハワイもの、The Hawaiian Surfersのアルバム『TODAY』(Decca:DL74843)。



すこし前に、もうひとつのブログで書いた、レインボー・ブックス&レコーズで、持込本と引き換え(?)に。

The Hawaiian Surferメインランドでも、ハワイのラウンジ・シンガーたちが人気となっていた時代、1960年代後半に活動の男性コーラス・グループです。

なんとなく存在を耳にしていたけれどまだ聴いたことがないということと、大好きな曲、『On A Clear Day』のカヴァーが収録されているので手に取り。

予想をはるかにこえるすばらしいボーカル・ワークに感動です♪

もちろん、もともと男性コーラスというのは、自分の中でも好きなフィールドではあるのですけれど、ほんとにすてき☆

当時のサウンド、すこしボッサなアレンジに、ハワイらしさもほどよく
やさしくあたたかボイス、いやされるコーラスに、うっとり、です。

これから、かなりの愛聴ものとなりそう(1ダラではないので、コンディションも比較的よく)

ジャケットも、ダイヤモンドヘッドをバックにビーチでありながら、アロハと組み合わせた黒のスラックスにレザーシューズが、正統派ラウンジ・コーラス系。

プロデュースは、Ohta Sanのと同じくCharles "BUD" Dant。


収録曲:
A1. One Paddle Two Paddle
A2. Yesterday
A3. Hawaii
A4. The Shadow Of Your Smile
A5. Lahaina Luna
A6. On A Clear Day



B1. Jungle Rain



B2. The Cotton Fields
B3. Born Free
B4. A Million Dreams Ago



B5. Jailer Bring Me Watre

さわやか前向き曲、ちょっと涙なさみしんぼ曲、やさしいいだき曲、すべてすばらしく。
大好き曲『On A Clear Day』はリズム(ワルツになるところなど特に♪)やテンポの移行もすてき。
『Yesterday』と『A Million Dreams Ago』なども、とてもとても。

このあたり、もうすこし、現地でも再び評価されてほしいなぁと思う次第です…。

『Sayonara』が収録されているアルバム『Coral Reef』とも欲しいなぁと思ってます。どこかで、よい感じで出会えたら、ぜひに、と、次への楽しみも。

(投稿:日本 2011年8月17日、ハワイ 8月16日)

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ハワイから戻ってそろそろ1週間。
日本の片づけもすこし目処がつき、そんな都合でおあずけにしていた、ハワイから連れて帰ってきたレコードたちを、昨日からぽつりぽつりと聴きはじめです:)

昨日は、3枚ほど、聴いたりしていたのですけれど、まずは、Ohta San(オータサン)こと、Herb Ohta(ハーブ・オータ)の1969年のアルバム『Soul Time In Hawaii』。


このアルバムは、以前にもちょっと触れたのですけれど、ちょっと傷だらけなうえ、コンディションを考えるとなぁ、自分ルールに反するなぁ(自分ルール:ちゃんと聴けるコンディション、1ドル、2ドル)と思いつつ、どうしても聴いておきたくて、ビッグアイランドのアンティークショップで入手したもの(でも、そんなべらぼうプライスではありません)。

オータサンは、ある意味、ウクレレのイメージや可能性をひろげたという意味で、ハワイでも、あらゆるジャンルのミュージシャンからもリスペクトを受け。従来のハワイアン・ミュージックとはまた異なりながらも、ハワイを感じさせるのウクレレ・サウンドの新たな世界に貢献を果たされたという功績のある、とてもすばらしい方。
(ご子息、ハーブ・オータ・ジュニアさんもご活躍)

そういった意味でも、敬意はいだいていましたし、そのサウンドはすてきにやさしいなぁと思っていたのですけれど、最近、なるほど、そういう接点もあったのかぁと気づいたのが1960年代後半の平岡精二さんとのワーク。オータサンのせつなくあまいボッサなアレンジのウクレレに、とてもソフトでしずかに輝く平岡精二氏のヴィブラフォン。

このころのハワイ・レコーディングもの、参加ミュージシャンなど書いていないことが多く、この『Soul Time In Hawaii』も同様なのですけれど、年代、ひかえめながらもうっとりなヴィブラフォンのきいたアレンジ、そして、収録曲のひとつが平岡精二さんのものであることからも、療養のためにハワイにいた氏の参加がうかがえます。

こちら『oul Time In Hawaii』、DeccaのDL74894。オータサンの平岡精二さんとのワークは、それよりすこし早いアルバム、『Ukulele Isle』(Decca:DL74704)や 『Cool Touch Of Ohta San』などもありますね。
Hi-Fi Record Store: Ohta San オータ・サン

収録曲は、カヴァーも多いのですけれど、当時らしい完全なるオータサンの世界。
個人的には、明るいハワイアン・ソングのイメージが強い『Lahaina Luna』、こんな風になるんだぁ…と、かなり心を打たれ、カヴァーでは、『Shangri-La』や『Beyond The Sea(La Mer)』いたく気に入っております。そして『君といつまでも』カヴァー『Love Forever』ももちろん。オリジナル曲も。そして、平岡精二さんの『The Tears(Namida)』よいですね…。
どの曲も、とてもすてき。
クール・サマーなイメージのジャズ・ボッサ。平岡ヴィブラフォンのすこし寂しげな音色も。

プロデュース:Charles "BUD" Dant
収録曲:
(*)オータサンのオリジナル
A1. One Note Samba ワン・ノート・サンバ
A2. Love Forever 君といつまでも
A3. Lahaina Luna ラハイナ・ルナ
A4. Shangri-La シャングリ・ラ
A5. Keep Your Eyes On The Hands キープ・ユア・アイズ・オン・ザ・ハンズ
A6. Pineapple Special パイナップル・スペシャル *

B1. Manha De Carnaval 黒いオルフェ(カーニバルの朝)
B2. beyond The Sea (La Mer) ビヨンド・ザ・シー
B3. Spring Spends The Winter In Hawaii スプリング・スペンズ・ザ・ウィンター・イン・ハワイ
B4. Free Again フリー・アゲイン
B5. Back Home To The Cane Fields バック・ホーム・トゥ・ザ・ケイン・フィールズ *
B6. The Tears (Namida) ザ・ティアーズ

収録曲の動画などもさがしてみたのですけれど、このアルバム含め、Decca時代のものはあまりないようですね。
音でご紹介できないのがおしまれるすてきなサウンドです。
(2003年に紙ジャケット仕様でCD化をいちどされているようで、Amazonのサイトで試聴はできますよ)
ソウル・タイム・イン・ハワイ(紙ジャケット仕様)
(なんか、すごいプライスですね…)

[オータサンの日本ものカヴァー]
『君といつまでも』のカヴァー『Love Forever』もですけれど、オータサン、日本の流行曲のカヴァーも、けっこうされてますね。
『Hi Baby』(こんにちは赤ちゃんのカヴァーがあるのも、つい先日知りました:)
アラッポ・カーロの備忘録:こんにちは赤ちゃん

(投稿:日本 2011年8月16日、ハワイ 8月15日)

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約ひと月のハワイ滞在も、いよいよ最後の夜となりました。

今回の滞在は、これから、住処を貸すための準備だったりしたのでした。なので、いつもより、だいぶヘビーに片づけを。
ほんとは、昨日中に荷物はまとめ、今宵は、のんびり(すこししんみり)、などとも思っていたのですが、片づけ、自分としては早めにとりかかっていたのですが、やっぱり前日にばたばたと、です(でも、いつもよりは気分的にも余裕なので、そこは進歩)。一度、パッキング終えて、なんだか詰めすぎだなぁと、再考したり。すこし預けていく荷物があるので、それをやや増で対応にいたしました。

この決断は、今後のための有効策、長期的な将来のことも考えての希望ある選択。でも、やっぱり、ちょっとさみしいです。

今夜は、荷づくりしながら、口ずさんでいたりしていた『Now Is The Hour』を。

Frank Sinatra:Now Is the Hour (Reprise 1962)



この曲にはじめて出会ったのは、うちにあったフランク・シナトラ『Sinatra Sings Great Songs from Great Britain』というアルバムでした。



高校生のころ、父や母の昔のレコードを聴きはじめて、その中でも、このアルバムは、大好きなお気に入り(もちろんいまも大事にしております)。収録曲は、ロンドンのロマンスや旅情を感じるような、とてもとてもすてきなアルバム。
ほんとうに大切な一枚。
このアルバムは、後にして思うと、昔の曲を聴きはじめるきっかけとなったものかも、とも思います。

『Now Is The Hour』、『今し別れの時』という、邦題もよいですね。せつなくもありながら、すてきなメロディー。

その後、ビング・クロスビーやさまざまなシンガーの方たちも歌っていることを知り。シンガー、歌詞も送る立場だったり、去る立場だったり。

きょうも、動画調べてみたら、いままで聴いたことがなかった、マーガレット・ホワイティングなど、すてきなヴァージョンもあったので、ちょっと再生リストに♪
テレサ・ブリュワーのヴァージョンは、ハワイっぽいです(アルバムのテーマがですね)。

Bing Crosby/ Margaret Whiting / Vera Lynn/ Teresa Brewer/ Guy Lombardo and his Royal Canadians/ Marty Robbins Sings/ Frank Sinatra/ Ken Griffin



いろんなヴァージョンがあることを知ったのは、その後、そんなに時間が経ってからではないのですけれど、オリジナルというか、原曲となるものがあったということを知ったのは、何年も経ってからのことでした。

この曲は、もともとは、マオリ(ニュージーランド原住民および原文化)の『o Atarau』フェアウェル・ソングなのですよね。このことは、自分がポリネシア文化に深く興味を持ち、こちら大学にふたたび入って勉強したことで知り。
(同じメロディーで、他の歌詞、賛美歌的なものもあります)

Wiki Baker:Po Atarau



作に関しては、いろいろと、すこし事情があるようですが、クレメント・スコット(Clement Scott)、マエヴァ・カウハウ(Maewa Kaihau)、ドロシー・スチュアート(Dorothy Stewart)ということになっています。

ハワイの歌ではありませんけれど、ここでも、別れの曲として耳にすることも。

また、いつか戻るということで…でした。
船旅時代にくらべれば、飛行機で~、です。
けっこうな時間離れていても、知り合いだけでなく、街のひとも、わたしのことを覚えてくれたりしたの、とてもうれしかったです。住み慣れた地も、今度からは旅人気分で楽しみます:)
(ホテルやコンドミニアムだったら、帰国前の寝具、タオルの洗濯や掃除もやってくれますしね)

(投稿:日本 2011年8月10日、ハワイ 8月9日)

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先日、ちょっとUSEDレコードについてのことなども書きましたけれど、今回の滞在では、よく旅で訪れていたときのように、レコード、何枚か(15枚ぐらいかな)買いました。こちらには、レコードプレイヤーはまだあるのですけれど、アンプとかもうないし、いますぐ聴ける状態ではないのですけれど、出会ったレコードのこと、すこしづつ書いていこうと思います。

手にとったものは、すこしなじみがあるアーティストの企画ものやCDでは出ないかなというもの、おなじみだけどかわいい値段ならやっぱりレコードでもってるのよいよね、というものたち。

荷物のこともあるので、すこししぼって。そして、またの出会いをこれからにとっておきたいということもあり、一生懸命さがすというよりは、出会いで、という感じです。

まずは、何から、とけっこう考えてしまっていたのですけれど、ハワイのひとたちの心に刻まれているひとでありながら、意外と英語でも日本語でも語られていないという(ネットだけかな…)この方、マイアトル(マートル)・K・ヒロ(Myrtle K. Hilo)。親しみをこめて'Auntie Myrtle'とよくよばれていますけれど、この方もいろんな意味でとってもハワイらしい、そして、観光ハワイへの音楽シーンにはかかせない方だと思うのです。

ハワイでは、プロのミュージシャンであっても別の職業をもっていたりする方が多いのですけれど、'Auntie Myrtle'もそのひとり、「歌うタクシー運転手」。そのかけもちなところがハワイらしさの象徴でもあり、ひとびとに親しまれ、愛されたミュージシャン、エンターテナー。

その名も、な、『The Singing Cab Driver』のほか、5枚のアルバムをリリースしていますが、今回は、『Will You Love Me (When My Curburetor is Busted)?』をレインボー・ブックス&レコーズでみかけましたのですこし法則からはずれた感謝買い。お店のことは、ここに書いてます。
レインボー・ブックス&レコーズのこと:レインボー・ブックス&レコーズ。閉じられるページ (ハワイ紀行)


ハワイでは、KAONA(カオナ)といって、歌にいろんな隠れた意味をこめ、贈りあったりする習慣が、昔からありますけれど(ちょっと和歌の世界にも近いです)、そんな風習は、人々のあいだに、いまでもなんとなく、残っています。

このアルバムのタイトルともなっている曲『Will You Love Me (When My Curburetor is Busted)?』も1960年代のもので英語ではありつつも、そんなハワイのスピリットが、盛り込まれた歌。
歌詞
コミカルなせつなさをもつラブソング。

アルバムとしてはCDやmp3ないようですけど、Territorial Airwaves(まことにすばらしいオールドタイム曲専門のラジオ番組、現在も放送)のコンピレーションに収録せれてるみたいなので試聴もできます。
Will You Love Me When My Carburetor Is Busted?

ローカルの方の会話でも(ちょっとお年な)、この曲のタイトルがフレーズとしてでてくるぐらい。
ハワイの粋なひとは、会話の中に、気づかなきゃ気づかないさりげない音楽関連を織り込んでたりします。それが楽しかったり。

わたしが入手したアルバムとは別のものなのですが、アンティ・マイアトルが人気となったアルバム、その名も『The Singing Cab Driver』に収録の曲がありました。『マヌエラ・ボーイ』のガール版『マヌエラ・ガール』なんかもあって、このアルバムもよいのでしょうね。

Myrtle K. Hilo:Lover's Prayer



せっかくなので、Auntie Myrtleのこと、簡単に。

Myrtle K. Hilo:
シンガー、タクシードライバー、Auntie Myrtleにとってどちらが、はじめのキャリアかというと、シンガー、エンターテナーの方が先だったのですね。細かく前後を存じておりませんでした。

ハワイがアメリカ合衆国のテリトリーから州となった1950年、ダニー・カレイキニ(この方もかなりローカル的にかなり重要ですね、どこでも顔名刺な)と一緒に、カハラ・ヒルトン(現:ザ・カハラ・ビーチ&リゾート)でのステージにたったのが、エンターテナーとしてのデビュー。その後は、ブルー・ドルフィンやクラブ・ポリネシアなどにアンティ・ジェノア・ケアヴェとも。

1965年に、こどもたちが大きくなったということもあり、定職的な仕事として、タクシー会社に配車係として就職。数日後、偶然にも、夜間のドライバーが欠勤。この日から、タクシー運転手に:D
お客さんを歌で楽しませる名物運転手となり、ラジオDJとしてもいくつかのプログラムをかけもちするようになったのですね。かなり多忙ですね。

それからは、「歌うタクシー・ドライバー」としてレコーディングも、というような経緯だったそうです。
Myrtle K. Hilo、ハワイのひとびとの心に残るミュージシャンのおひとりですね。

(投稿:日本 2011年8月6日、ハワイ 8月5日)

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先日は、桑名晴子さんの『MILLION STARS』でマッキー・フェアリーのことに触れたりしたのですけれど、彼の死からもかなり経ち、そのもっと前ながら、同じように、悼まれるのは、Billy Kaui(ビリー・カウイ)も。

ビリーは、もっともっと若い28歳で没。1977年と、ずっと前ですけれど、亡くなった原因も同じような、問題で。

ラジオでは、数十年たったいまでも、『It Doesn't Matter Anyhow』は、毎日のように聴かれ(ハワイアン・ミュージック・ステーションは、いつもエヴァーグリーンな名曲、同じ曲がかかるというのもあるのですけれどね…。この曲、やっぱり何度聴いてもよいですけど、動画とかにふしぎとなく)。
オリジナルのJose Felicianoのものはありなのですけれど、わたしにとっては、やっぱりビリー・カウイのヴァージョンが、雰囲気だったりします。歌声やその感情も。

BABADUもカヴァーしているこの曲、『Words to a Song』も、つくづくよいです。
BABADU BABADU!

Billy Kaui:Words to a Song



その歌声は、やさしく、メローでせつなく。つくり出す曲も。
また、そのひとたち自身も、ほんとうに、そんな感じですね。
マッキーもですけれど、なんで、みんな、そうかなぁ、と。
こういうハワイの状況は、なんとなく、いつになっても思いや考えがまとまりませんけれど。
このひとが、ふつうに、ずっと生きていたら、どんなすてきな歌を送り出してくれていたのだろうと。
最近のニュースもあったりして、ジャンルはちがうけど、マッキー・フェアリーやビリー・カウイのことなど考えます。
なんだか、耳にするたびに、ラブソングとしてのすてきさと同時に、そんなことをいろいろと、ハワイのもついろんな問題や。

カントリー・コンフォート時代とは、また別の表情をみせる、このソロ・アルバム1枚だけで。リリースしてすぐの3ヶ月後。
その才能をとてもおしみつつ、でも、やっぱり、そういう運命だったのでしょうか、とかも思ったり。

こちらでは、数曲、すこしづつ、聴くことができますね。

Billy Kaui (Aloha Got Soul mix):
"Empty"~"Asking For a Night"~"Words to a Song"~"Mr. Reggae"~"Sunny"



ここにはない収録曲、『Marie』も、とてもとてもすてきなのですけれど。

思うのは、ほんと、これ…



(投稿:日本 2011年8月3日、ハワイ 8月2日)

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