はやいもので、9月も残すところあと一日でおわり。

ついこの間まで、暑かったのに、陽気もだいぶおだやかに。
日が暮れるのもだんだんと早くなってきました。

もうすこし、9月を有意義にすごしたかったのですけれど、あっという間にすぎてしまい。今年も、あと3ヶ月。
今年中にすこし、すっきりさせたいこともいくつか、いかせるものをきちんと、など、でも、そのためには、いまちょっと面倒ですけれどという感じで、ここ数日で、すこし予定より遅く、ほんとは秋になる前に、と思っていたことを、あわてて遂行している次第。9月はほとんどすぎてしまったけれど。

"days grow short…"
日も短くなり、のんびりしている場合ではないなぁ、という自戒もあり。
のこりの月を有意義にすごせるよう
(相手あってのものは、思うように進んでないこともあったりするのですが…ほんじつのアクションアイテムはそれなりに予定どおり)

『September Song』を。
聴きなれているわりには、だれの作なのか、とか、あまり、背景など知らずで。

『September Song』は、クルト・ワイル(Kurt Weill)によって作曲、マックスウェル・アンダーソン(Maxwell Anderson)作詞で、1938年にブロードウェイ・ミュージカル、『ニッカボッカー・ホリデー(Knickerbocker Holiday)』で使われたという曲なのですね。1950年には、映画『旅愁(September Affair)』の主題歌として、印象的な数シーンにも使われ、多くのシンガーやミュージシャンがカヴァー。

映画『旅愁』は観たことがないのですけれど
レストランでの食事で、レコードをながめ、お気に入りの曲ということで、聴き、この詞にはちょっと若いけど、というシーン。2:10あたり



この映画で使われていたのは、ヴィクター・ヤング(Victor Young)のヴァージョン。



きょうは、いろいろなカヴァーをまた集めてみました。
数が多いので(特に男性ボーカル)、ちょっとわけて再生リストを作ってみました。ボーカル作品は、だいたいおおまかにクロノロジカルになってます。

この曲、同じシンガーによって何度もレコーディングされているのも特別ですね。こちらには、ひとりのシンガーは1曲にしていますけれど、ビング・クロスビー(Bing Crosby)は、1943年、1977年と2回、そして、フランク・シナトラは、 1946年にシングル、1962年と1965年に。近年では、ルー・リード(Lou Reed)が1985年と1997年に(1985年あたり、オールド・ソングのカヴァー、ほかにも多かったころ)。

時代も、1950年代、1960年に集中していながら、2000年には、ロバート・ワイアットもカヴァーしていますし、いつまでも歌いつがれる人生を歌った名曲スタンダードですね。そのシンガーらしさを感じられるアレンジの幅が広いのも特徴でしょうか、ジェイムス・ブラウンのヴァージョン、いいですね。

男性およびグループ(女性もあり)ボーカル:



女性ボーカル:



インストゥルメンタル:




[人生の秋への準備など]
2011年は、大きな変化があった年。その影響は、自分の生活にもしっかりでているのですけれど、ある意味、これまでのことなど、みつめなおしたり、すこし軌道修正をはかったり、というきっかけになりました。

いままでそのままにしてしまったことをすこしづつ整理をしようと思っていた、年頭のぼんやりした決意も、必然ともなり。まだまだ世の中の状況も、で、いまできることをし、がんばっていかなくてはいけないときなのでしょうけれど。
自分としては、まだすこし気が早いですけれど楽しい隠居ということなど考えていて。

「隠居」というのが、どういう現代の社会で一般的にどのようにとらえられるのかはわからないのですけれど、自分としては、それが、けっこう楽しみで。やりたいことにじっくりと取り組める時間がもてる、これまでよりは、すこしゆったりと充実した、秋の実りのような生活とか、考え。なので、いまちょっと面倒でもやらなくてはいけないことは、いまのうちに。
準備してもすべてが予定どおりにはいかないものですが…
これからさきのことを考えるのはけっこう楽しみ:) 
できれば早めに隠居的にしたいという…仕事はできるかぎりしなくてはならないでしょうけれど、楽しみながら

[ちょっと気になり]
今回調べて知りましたけれど、名作映画もの洋画も邦画もDVDけっこう手ごろなのですね。たしかに書店などでも。


(投稿:日本 2011年9月29日、ハワイ 9月28日)

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ずっと心待ちにしていた、濱田高志さんによるTV AGE「テレビ・映画音楽の巨匠たち:宇野誠一郎」講座、9月24日土曜日に参加してきました。

参加ご一緒させていただいたアラッポ・カーロさんのブログ
こちらに、講座のようすなどまとめらてます。
アラッポ・カーロの備忘録:TV AGE講座 テレビ・映画音楽の巨匠たち「宇野誠一郎」簡易報告


今回の講座、濱田氏の宇野誠一郎さんへの思いは存じていたので、すばらしいものになると期待していましたが、それ以上に充実したすばらしい内容でした。宇野誠一郎さん夫人(声優・女優の里見京子さん)もゲスト出席なさっていて、数々の宇野氏創作の楽曲を聴きながら、濱田氏の宇野誠一郎さんとのとても長い年月を費やしたアーカイブ作業をとおしたご交流、宇野さんについて、その作品についてなど、井上ひさしさんとのこまつ座のことなど、いろいろなお話をうかがうことができました。

宇野誠一郎さんの作品、作風などについては、濱田高志さんも、自分がとらえいた「へんてこな」(もちろんよい意味で)というのと、同じようなとらえ方をされていたのも、うれしかったです。「宇野さんの曲は、なんかへんなんですよね」と賞賛としての「へんさ」をとなえられていて。

その後、さらに考えてみて、英語でいうところの「Sensational(センセーショナル)」や「Sentimental(センチメンタル)」など、要するに、感覚「Sense(センス)」にうったえかける直感的な何かをもっているということなのかなぁ、などとも思ってみたりしたのです。

この講座では、いくつものまだ聴いたことがなかった宇野作品に触れることができたのですけれど、中でも、この「sense」の部分にかなりうったえかけられた曲が。

それは、1970年に、日本ビクターから芸術祭参加作品として発売された『21世紀のこどもの歌』というアルバムに入っているという、『宇宙サーカス団』という曲。



この曲のもつ未来的スピード感、対するワルツ的サーカスのイメージ、星、宇宙をイメージさせるシンセサイザーのサウンド、澄んだ少年たちの歌声、なんともいえず…一瞬にして、心をうばわれてました☆
まさにセンセーショナルな☆

この曲、『宇宙サーカス団』ほんとにすばらしく、宇野誠一郎さんの作品集など、ほかにもそろえたいものはたくさんあるのですけれど、このアルバム『21世紀のこどもの歌』どうしても欲しい、と。
このアルバム自体は、すべて宇野さんの作品というわけではなく、提供曲は4曲。
ただ、このアルバムの企画コンセプトそのほかを伺って、これはますます欲しい!!ということで、さっそく翌日、購入:D

[21世紀のこどもの歌]
このアルバムは、21世紀はどんな世界になって、こどもたちはどんな歌を歌うのだろう、というコンセプトをもとに、作詞陣に、小松左京、筒井康隆、星新一、手塚治虫、飯沢匡、杉紀彦(敬称略)、と、日本SF黎明期の代表的作家や放送作家、アルバムのイラストなどアートワークを手がけた真鍋博を迎え、ストーリー性のある未来への夢のタイムカプセルのような詞世界を、小森昭宏、宇野誠一郎、越部信義、山下洋輔という作曲家たち、一部の編曲を船木謙一が歌に紡いだという作品。

この2日間、何度もくり返し聴いてます。

宇野さんの作品は、もちろん、アルバムの収録曲ですべてが、それぞれ、すてきに、すばらしくとんでもない。
夢いっぱいのわくわくのタイムカプセル☆
(昭和的21世紀感覚でもあります)

さきの曲、『宇宙サーカス団』はなかったのですけれど、アルバムの1曲め、『宇宙都市の夕ぐれ』が動画でみつかりましたので。

宇宙都市の夕ぐれ
作詞:飯沢匡 作編曲:小森昭宏
歌:麻里圭子、ボーカル・ショップ、杉並児童合唱団



以下、収録曲。ちょっと感想や印象もそえてみることにしました。

1. 宇宙都市の夕ぐれ  作詞:飯沢匡 作・編曲:小森昭宏 歌:麻里圭子、ボーカル・ショップ、杉並児童合唱団
☆こどもたちのすんだボイスのはじまりが、夕ぐれどきにぴったりのイメージ
☆あこがれ:「成層圏までパパのお迎い」、「海底都市のレストラン」

2. 宇宙サーカス団  作詞:真鍋博 作曲:宇野誠一郎 編曲:船木謙一 歌:麻里圭子、フレーベル少年合唱団
☆シンセサイザーの宇宙浮遊感
☆あこがれ:星座の曲芸、惑星巡るサーカス団

3. アンタレス星人のうた  作詞:筒井康隆 作曲:山下洋輔 編曲:船木謙一 歌:フレーベル少年合唱団、ボーカル・ショップ
☆サウンドが70年代らしくサイケにかっこいい(いわゆるグルーヴ)。ボーカル・ショップのすこしおどけたサポートが愉快で秀逸
☆アンタレス星語がハナモゲラ語的
☆フリージャズな要素、こどもたち、わいわいきゃーきゃー。アンタレス星人

4. 星々のおばけ  作詞:星新一 作・編曲:越部信義 歌:麻里圭子、ボーカル・ショップ、荒川少年少女合唱団
☆ラリルレロな星星とおばけたちのキャラがユニーク。「おはなし」、「絵本」的な1曲

5. 月っ子のうた  作詞:杉紀彦 作・編曲:越部信義 歌:麻里圭子
☆あこがれ:月っこの小さなカプセルのごはん
☆ベースとドラム、ホーン、オルガンがきいた、ひじょうに懐かしいグルーヴィーなサイケ・サウンド

6. ケンタウロスの子守唄  作詞:筒井康隆 作曲:山下洋輔 編曲:船木謙一 歌:麻里圭子、ボーカル・ショップ、(フレーベル少年合唱団)
☆フルートがすばらしい(多くのジャズプレーヤーが参加しているらしいです)
☆さびしげな曲。浅川マキさん、のちにカヴァー

7. さよならロボットばあや  作詞:飯沢匡 作・編曲:小森昭宏 歌:麻里圭子、ボーカル・ショップ、杉並児童合唱団
☆ボーカル・ショップによる「ばあや」の声がコワオモシロイと同時にやさしさを表現

8. 月からのたより  作詞:飯沢匡 作・編曲:小森昭宏 歌:杉並児童合唱団
☆月の基地、アポロ着陸から100年たった未来のお話
☆「スミレの花束」なんとなく未来派イメージかな

9. 三つのプレゼント作詞:真鍋博 作・編曲:宇野誠一郎 歌:麻里圭子、(ひばりヶ丘少年少女合唱団、ボーカル・ショップ)
☆宇野さんも好きなメロディーだとか
☆潜水艦、海の中を感じるシンセの音のおもしろみとバックのひかえめなピアノの音の美しさのコントラスト

10. おじいさん  作詞:杉 紀彦 作・編曲:越部信義 歌:麻里圭子
☆ボーカル・ショップの「おじいちゃん」のイメージのコーラスがあたたかくユニーク
☆未来のハイカラおじいちゃんのイメージ

11. ぼくのうちのロボット君  作詞:真鍋博 作曲:宇野誠一郎 編曲:船木謙一 歌:ひばりヶ丘少年少女合唱団
☆聴いていて、おもわず笑いました:D
☆宇野さんらしい作品で、船木さんのアレンジも良

12. ほらパパ見てよ  作詞:手塚治虫 作・編曲:宇野誠一郎 歌:麻里圭子
☆美しいイントロと、つづくドラムとベースのきいたサウンドの対比がすばらしくかっこいい

13. ファクシミリ・マーチ  作詞:杉 紀彦 作・編曲:小森昭宏 歌:荒川少年少女合唱団
☆このころの未来は、やはりファクシミリなのですね。この点は、想像以上のものとなりましたね

この作品は『21世紀のこどもの歌』、芸術祭参加作品ということもあり、商業的な色合いがあまりないこともあってか、夢あふれる企画とレベルの高さに反し、その後は、そのままになっていたものだそうで。
国会図書館でねむっていた作品を濱田氏らがみつけ、このCD再販といたったということです。発売されたのは、数年前のことなのですね。でも、まさにいまの気分にぴったりで☆
いつものごとく、その再販作業は、ただのCD化ではなく、作家陣へのインタビューも加わったすばらしいワークとなっています。残念ながら、そちらでも、お話を伺えることができた、小松左京さん(小松左京さんは、もともとのアルバムでもお話のような曲目解説をされてます)も宇野誠一郎さんも、そのほかの方々も、いまは遠い世界にいってしまっていますけれど。

出会ったことに、心から感謝したい、すてきな作品です…

そして、また、あらたな広がりなどもいただきました。

気づいたこと、気になることなど:
-麻里圭子さんの曲による歌い分け、すばらしいですね
-参加ミュージシャン演奏情報があったらよかったなぁと
-それぞれの児童合唱団のことが気になっています。特にフレーベル少年合唱団
-ボーカル・ショップ、いままでも、アニメやこども番組の主題歌などで目、耳にはしていましたが、さらに関心をもつにいたっています。すばらしいボイス、ハーモニーと歌の演技ともいえる表現(テナーⅠ:小保方惇、テナーⅡ:渡辺長生、バリトン:高沢明、バス:柴田昭司)

真鍋博さんのアートワーク、とてもすてきですね。

星新一さんの小説のために描いた挿絵からセレクトした『真鍋博のプラネタリウム』ほしいなぁと(ちょっとプレミア価格になってしまってるようですけれど…)他界されたのは、2000年。「21世紀をこの目で見たいと、後年は健康に気を使っており、自身の未来のイメージは、人と自然が共存する世界だろうと語っていた」そうです。

インタビューで印象にのこったこと。

宇野誠一郎さんの「子供の歌、と言いますけれど、子供が歌える、歌えないということを決めつけて作るのは間違ってるんです。常に"大人が子供に限界をあたえるな!"という想いがありますね」というのは、まさに自分が氏の作品全般に対して感じていたことなので、やっぱりそうだったんだぁ、と。
小松左京さんの「…でも、こどもこどもっていうけど、宇宙の歴史や地球の大きさを考えるとどんな奴だって、皆こどもになっちゃうんだよ」というコメントも。

ただ、この作品を通じて、作詞、作曲の方々は、「夢の未来」だけを語っていたわけではないのですね。こちらもご両名のコメントが印象的でした。

宇野誠一郎さん「"予測はあたらない"ということで"、"21世紀はこうなる"と予測して作ることだけはやめようと思っていました。ですから、その時点での新しい技術を組み込んで、自分の想いを表現することで処理したんです。予測などせず、現実と対峙し、周囲の変化を受け止めながら、それに対応する力をつけよう"というのが僕の考え」
小松左京さん「あの頃は未来論がいっぱい出ていて、実際こんな感じの企画がたくさんあったんですよ。取材のテーマも"明るい未来像"というものばかりで…SFは文明批評だから、このまま科学技術が暴走すればどうなるかを、…」

田中雄二さんによる『21世紀のこどもの歌』の電子音の正体とは?
では、日本でのシンセサイザー、初めて入ってきたころのことなど、ちょっと気になっている話題が語られ。
音表現に関して、冨田勲さん、宇野誠一郎さんの電子音の使い方のちがいなども、まさにそんなイメージかな、という興味深いものでした。

世代によるこどものころの音(なんとなく思ったこと):
いわゆるグルーヴィーといわれる音やサイケデリック・サウンド、それぞれとらえ方がちがうと思うけれど、自分にとってこどもの頃の郷愁的サウンドでもあって好きなのです。宇宙イメージなシンセもしかり。こどもものにもふんだんに使われていた音要素。
こどもの音楽は意外と新しく実験的な作品も多いのですよね。
このアルバムの音は、まさに、自分のこどものころの音のイメージです。
なんだか、各世代のすり込みの音ということに興味がでてきました。 


わ~、という感じで、われながら、またもや、長いです、この投稿。。。
なんか、スペースが、たりなくなってきてしまって…
TV AGE講座 テレビ・映画音楽の巨匠たち「宇野誠一郎」講座のことは、これから、機会にあわせて織り込んでいきたいと思います。

講座の前には、中古レコードの「だるまや」さん
季節のパフェを食べに「千疋屋総本店フルーツパーラー」にいきました。
ぶどうのパフェ、美味でした~ :)
ココナッツカレーも、おいしかったです。

また、今回も帰りには、「スナック馬場」、に、よらせていただきました。
すてきな音楽と空間。ほんとにすてきなお店です。
もっとレコードの写真とらせていただけばよかったなぁと、あとで思ったり。
次回、訪れるときには、忘れずにと思ってます。

写真、前回のものとまざっていますけれど…



(投稿:日本 2011年9月27日、ハワイ 9月26日)

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明日は、楽しみにしていた、濱田高志さんによるTV AGE「テレビ・映画音楽の巨匠たち:宇野誠一郎」講座に参加ということで、ここ数日、作品をすこしまとめて聴いて、宇野誠一郎さんの世界について、ということを考えてみたりしました。

アラッポ・カーロさんの宇野誠一郎さん講座参加準備姿勢を見習って:
アニメ 「ドカチン」
アニメ 「小さなバイキングビッケ」
まだ知らない、宇野誠一郎さんの活動。劇団「こまつ座」
TV AGE講座 テレビ・映画音楽の巨匠たち「宇野誠一郎」 予習編

こどもの頃から、だれの作品ということを意識せず慣れ親しんでいきた「うた」の数々、好きだったなぁというものの多くが、宇野誠一郎さんによるものだったということをあらためて知ったのは、そんなに前のことではないのですが、曲の数も多く、幅の広いご活躍の中でも、やっぱり、宇野さんらしさ、というのが、すべての曲にあるのですよね。

自分なりにぼんやりと思うことはあるのですけれど、これを機会にすこし、宇野さんの世界の何にそんなに惹かれるんだろう、その成分や要素は何なのだろう、と、もうすこし具体的に自分の中で説明できたらなぁと。こどもの頃から意識せずに好きだった、という曲をリストアップして、じっとながめ、その中から複数曲ではあるのですけれど、なるべくしぼって、もう一度、それらの曲を聴いてみました。理屈ではないのですけど、じっくり考えながら聴くのも、自分の傾向というのも同時にわかって、こういうふり返りもときによいですね。

アニメ作品の曲は、実際の放送のものとレコードのヴァージョンをともに。両者、アレンジもすこしちがっていたりするのですけれど、掲載動画としては、放送ヴァージョンを。

やっぱり一番好きなのは、この曲でしょうか。

アンデルセン物語:エンディング「キャンティのうた」
作詞:井上ひさし、山元護久 作曲:宇野誠一郎 歌:増山江威子、ヤング・フレッシュ

この曲は、「いつかしらないままに」を「いつか知らないママに」だと思っていた、という勘ちがいもあるのですけれど、ほんとに、心の中に残っている一曲です。叙情派おセンチ、美しいですね。アンデルセン物語、ストーリーごとの音楽もとても好きでした。


レコーディング・フルヴァージョン「キャンティのうた

そして、こちらも、大好きだった曲。

一休さん:エンディング「ははうえさま」
作詞:山元護久 作曲・編曲:宇野誠一郎 歌:藤田淑子 

この曲は、ベースのあたたかな音ときらきらとした音の対象がよいですね。手紙という設定の歌詞の区切り方、ゆっくりとはじまり、すこし早くなり、という反復に、しずかな中にある、独特のアクセントを感じます。


レコーディング・フルヴァージョン「ははうえさま

宇野さんの作品の魅力は、メロディーのよさはもちろん、サブラインやハッとさせるような細かな音があったり。そしてどこかに、ユニークな譜わりがくるのも特徴でしょうか(だから、まちがっておぼえたりするのですけれど、それもある意味わかっててのことかな、とか)。
元気な曲も、わたしお気に入りの叙情派センチメンタルなものも、どこかに必ずおどろきというかエスプリ、粋というのかしゃれというのか。ちょっとへんてこな。

こどもの作品ながら、聴く者に対して向き合ってくれていて、音楽を楽しむのは、また楽しませるのは、おとなもこどもも一緒だよ、と言ってくれているような気さえ。

最近、聴いたものでのお気に入りとなったものもあります。
「君にお月さまをあげたい」
作詞:寺山修司 作曲:宇野誠一郎
これ、ホーンの音、ストリングが前面にでる中、ひかえめに出てくる軽やかな、ピアノの音がすごくかっこいいのですよね。
そして、メロディーもとてもユニークな、ならでは作品。



そんな世界を感じる、大好きな、もう一曲は、この曲『空にはお月様』

みんなのうた:「空にはお月さま」1977年4、5月
作詞:別役実 作曲:宇野誠一郎 歌:星野美樹子
この曲は、別役実さんの独特の詞世界もまたすてきなのです。こちらも、ゆっくりと早めの言葉のふりが、とらえますね。大好きです☆



放送された映像はこちら「空にはお月様」大井文雄さんのアニメーションもよいですね。

『空にはお月さま』には、いままで以上の特別な思いも。

「みんなのうた」の特別放送があったあとだったりしたあとだったので、この曲のこと、このブログに以前、この曲のこと書いて
過去の投稿分:空にはお月さま 
宇野さん、訃報のリリースは、5月11日だったのですけれど、わたしが、この曲をブログに書いた日、4月26日に、お亡くなりになられていたのです…

宇野誠一郎さんからのたくさんのすてきな曲の贈りもの、あらためて敬意を。

明日の講座、たのしみにしながら。ちょっとばらばらなまとになってしまいましたが:)


(投稿:日本 2011年9月23日、ハワイ 9月22日)

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昨日のベイ・シティ・ローラーズ初期ヒット曲を手がけていたことから、気になりだした、ビル・マーティンとフィル・コウルター(Bill Martin & Phil Coulter)。このお二人、1960年代から活躍し、数々のポップスを手がけ、世界ヒットとなる作品もある英国のヒットメーカーなのですね。
昨日投稿:ベイ・シティ・ローラーズ (再訪:その1 ビル・マーティンとフィル・コウルター)

きょうは、この二人について、そして手がけた曲の数々などについて調べてみることにしました。

まずは、2人の手がけた1960年代のヒット曲から、ほぼ年代順に。

Sandie Shaw(サンディ・ショウ):Puppet On A String パリのあやつり人形(1967年) 英国1位

この曲は、サンディ・ショウ代表とするヒット曲であり、ユーロヴィジョン・ソング・コンテストで優勝となった作品。
こちら、たしかに、おなじみ曲。世界中で、たくさんのアーティストのカヴァーもあり、その数は200ヴァージョン、30ヶ国にものぼるそう。



このあとサンディ・ショウは、続けて、ちょっと楽しいビル・マーティン&フィル・コウルター作品歌ってるのですね。

Sandie Shaw:Tonight In Tokyo
銅鑼もの~♫ 彼は、ゲイシャ・ガールと遊んでるかしら、早くトーキョーから帰ってきて、って:)




そして、この曲『コングラチュレーションズ』も、ビル・マーティンとフィル・コウルターの手によるものでしたか。

Cliff Richard:Congratulations(1968年) 全英1位
明るく楽しい、心はずむメロディ。たしかに、こちらも韻のふみ方もシンプルにわかりやすくすばらしい。日本では、坂本九さんも歌っていたりしていた、一緒に歌いたくなるナンバー。




この時代の提供曲、曲調も幅広いですね。

Plastic Penny:'Nobody Knows It' (1968年)



The Cocktail Cabinet:Breathalyser

こちらは、歌詞がない作品ですが、ビル・マーティンとフィル・コウルターとなってます。「Breathalyser」ってアルコールテストの計測器ですよね、おもしろい:)



プレスリーによる、ジャン・ピエール・ブルテールとクロード・フランソワの作による『Parce que je t'aime, mon enfant" (Because I Love You My Child)』の英語詞ヴァージョンも手がけてます。

Elvis Presley:My Boy



1970年代に入り、ベイ・シティ・ローラーズ初期、数々のヒット曲手がけ、その後、Kennyのヒット曲『Fancy Pants』なども、なのですね。



この系譜は、日本でのぎんざNOW出演バンド系でもありますね。


いわゆるポップス・シーンではないワークとしては、テレビシリーズの『Spider-Man』(1967年)の音楽も一部担当。

Spiderman '60s cartoon music:
かっこいいです(動画はほかの作家による挿入曲もミックスではいってます。こちらも、また、かっこよし)



1970年のワールドカップ曲『Back Home』なども。



最後に簡単にそれぞれのバイオを。

ビル・マーティン(Bill Martin):
ご本名は、WYLIE MACPHERSONなのだそうですが、あまりにもスコットランドっぽい名前だなぁと思い、創作活動では、BILL MARTINと改名。1964年ごろから、トミー・スコット(Tommy Scott)とのコンビで、ザ・バチェラーズ、トゥウィンクル、ザ・ダブリナーズ、ヴァン・モリスン、セルジュ・ゲンズブールなどに作品提供(このあたりも聴いてみたいかも)。
1965年にフィル・コウルターと出会い、長年のコンビにより数々のヒットを生む。1978年には、日本で、「THE JAPANESE YAMAHA BEST SONG AWARD」も受賞とあるのですが、ヤマハということで世界歌謡音楽祭での受賞でしょうか。
Bill Martinオフィシャルサイトより

フィル・コウルター(Phil Coulter):
アイルランドで大学在学中にクラシックを専攻し、グリークラブなどにも入っていたものの、同時にロックにも傾倒。
卒業後、ロンドンへ。音楽出版社にはいり、作編曲活動をスタート。ビリー・コノリー、ヴァン・モリスン、ジェリー・リー・ルイスやトム・ジョーンズへの作品提供も。
1965年、ビル・マーティンと出会い、数々のヒットを。23のプラチナディスク、39のゴールドディスク、52のシルバーディスクを獲得。近年はクラシックっぽい要素もあるインストなどのようですね。
Wikipedia:Phil Coulter

(投稿:日本 2011年9月22日、ハワイ 9月21日)

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いままで自分がなじんできたものやあたり前になっていることの、そのまた底というか奥なのです。
きょうは、台風15号上陸ということで、東京も天気はもちろん、交通機関そのほかにも大きな影響。もう、こちらは、落ち着いて外は静かになりましたが、わたしの中では、ひさしぶりにきちんと聴いたベイ・シティ・ローラーズ(以下BCRと略す)、「タータン・ハリケーン」が吹きあれております:D

先日、この秋はいままで、おもに大人になるまでに聴いてきたもののリヴィジット(再訪)をあらためてしてみたい、などということを書きました。
こんな内容をふまえ、だったのですけれど

詰めたい部分:
- 10代のころ買った、当時はなんとなく大人っぽすぎると思ったジャズ系レコードをリヴィジット
- 好きで、あたり前のように聴いている作品の関連図追究。参加ミュージシャンなども気にしながらリヴィジット
- こどもの頃や10代のころに出会った大好きなミュージシャンの元曲ありのカヴァー作品やインスパイア作品をリヴィジット
オールディーズをリヴィジット (音楽関連:基礎固め)

やっぱり自分にとって洋楽というか自主的に音楽を聴きはじめた原点はここ!な、BCRなのですが、原点なわりに、じつは、いままでも一度しか、書いてないのですよね。そういうものです。
ベイ・シティ・ローラーズ 来日 1976年 NHKスタジオ・ライブ

ある時期までのアルバムはほとんどもっているので、さて、何から聴こう、一番好きなアルバムから聴こうかなぁ、とか、この間も書いたのでオールディーズのカヴァーものからも考えたのですけれど(これは後日にまとめ予定として)、まずは、原点のまたさらに原点ということで、初めて買ったアルバムを。アナログからの変換しつつ、本日午後おやつどきに聴いてみました。

わたしが、というか、姉と共同購入ならぬ、共同おねだりで手にした、ベイ・シティ・ローラーズのアルバムは、1976年に発売された初期(1974年~76年)のベスト的な『Rock And Roll Love Letter ニューベスト』というものでした。


収録曲は以下のとおり。
Side A
1. Rock And Roll Love Letter ロックン・ロール・ラブレター
2. Give A Little Love 恋をちょっぴり
3. Shand-A-Lang ベイ・シティ・ローラーズのテーマ
4. I Only Wanna Dance With You ダンスはゴキゲン
5. Angel Baby エンジェル・ベイビー
6. Summer Love Sensation 太陽の中の恋
7. Money Honey マネー・ハニー

Side B
1. Saturday Night サタデー・ナイト
2. Love Me Like I Love You ラブ・ミー・ライク・アイ・ラブ・ユー
3. My Teenage Heart ひとりぼっちの十代
4. Keep On Dancing 朝まで踊ろう
5. Remember (Sha-La-La-La) 想い出に口づけ
6. All Of Me Loves All Of You 明日に恋しよう
7. Bye Bye Baby バイ・バイ・ベイビー

きょう、聴いてみて、気づいたこと、まずひとつ。
BCR、メンバーの書いた曲、オールディーズのカヴァーなどのオリジナルは知っているのに、そのほかの、しかも「これ好き☆」という曲について、だれが書いているのか、ということを、当時はもちろん、いままで、きちんと把握していなかったということ………、なんという…… 35年近くたってやっとです…

きょうも、好きな曲を聴いていて、そういえば、これ何か共通してるものがあるな、とやっと気づいたという始末。
(マネージャーのことなどは、『ベイ・シティ・ローラーズ―栄光への道 (1977年)』など書いてるので知っていたのですけれど…(これ、またあらためて読んでみたいなぁ、、ちなみに作家陣のことは、きっとこの本の中にだって書いてあったはず…))。

そうだったのかぁ、と、あらためて気づいたのは、好きな曲が、すべてビル・マーティンとフィル・コウルター(Bill Martin & Phil Coulter)によって書かれたものだったということでした。
この方たちは、ヒット曲プロデュースの中での重要なひと組、音楽面で初期ローラーズの支えであったのですね。ほんと、あらためて、です。

歌詞に歌われている世界や音面では、コーラスなど、ちょっとオールディーズなどにも通ずるものがあり。楽しくハッピーな曲、どこか、先はわからないけど、というような雰囲気もあり、すぎてしまった者は懐かしい気持ちで、これからの層には、憧れの、と、そのものの世代ではなくても、目に浮かぶような、まさにティーンエイジ感。

BCRはただのアイドルじゃない、曲もすごくすてきなの多い、といいつつも、やっぱりいままで、自分の中では、アイドルという存在でしかなかったのかなぁと、ちょと反省というか、なんというか、です…。

という訳で長くなりましたが、BCRのビル・マーティンとフィル・コウルター作品を。順番は、収録とはちがいますが、なんとなくの順番で。

一番目はやはりこれでしょうか。『SHANG A LANG ベイ・シティ・ローラーズのテーマ』なので。
ブルースウェード・シューズ、踊り明かそう、ジュークボックス、1970年代でさえ、どこか懐かしい時代ですね。
Doo-op-dooby-doo-a♫

SHANG A LANG ベイ・シティ・ローラーズのテーマ:



歌詞の韻や楽しさ、歌いやすさ、などは、こちらも。あらためて、いいですね。Sha lalalala Sho be do a ♫ くちずさまずにはいられないほんと、ファンに一緒に歌おうといわんばかりの曲です。「Shimmy shamy shom」からの流れもあるのですが「Singy sangy song」ってすごくかわいいです:) こども言葉のようでもあり。

Remember (Sha-La-La-La) 想い出に口づけ:



こちらは、映像的にも、こんなものがあったのかぁという、アランからイアンへバトンタッチ、ということな映像…
ちょっとコーラスにビーチ・ボーイズ感、入ってます。

Love Me Like I Love You ラブ・ミー・ライク・アイ・ラブ・ユー:



こちらも、一緒に歌いたい曲のひとつ:D

All of Me Loves All of You 明日に恋しよう



あとは、当時、大のお気に入りだった、こちらも。歌詞としたは、ちょっと、オールディーな世界を歌っています。エレピ系キーボードとベルのような音が、また、10代の恋のかわいらしさのような感覚をいっそう。

Summer Love Sensation 太陽の中の恋:



ローラーズといえば、これ、「S-A-T-U-R-D-A-Y NIGHT」も、やはりビル・マーティンとフィル・コウルター作だったのですねぇ。

Saturday Night サタデー・ナイト:



たぶん、カヴァー曲も、もちろん、メンバーが好きなものもあったのでしょうけれど、ビル・マーティンとフィル・コウルターこの方たちのリードがあってのものなのかなぁとあらためて思ったりでした。

おまけ:

比較的、BCRメンバー作のものは、「ぼくたちロックがしたいんだ」というな印象をうけるものも多いのですけど、こちらは、エリックとウッディー作なのですよね。こちらも大好きな曲なのですけれど、ほかのもの聴いていると、コーラスといいなんといい、なんだか、ビル・マーティンとフィル・コウルター的でもあるような。
創作面での影響もあるのでしょうか。

Angel Baby エンジェル・ベイビー



[ビル・マーティンとフィル・コウルターが送り出したBCRサウンド]
「タータン旋風」、「エジンバラの貴公子」、ベイ・シティ・ローラーズがどうしてあそこまでの人気となったのか、という理由さぐり。もちろん、アイドル然とした要素は、ルックスであったり、コスチュームであったりいろいろあるのですけれど、一番の理由はやはりそのBCRならではの音の世界にあると思うのです。

1970年代という時代、社会でも音楽でもいろいろな動きがあって(←これはこれで好き)、BCRの「らしさ」は、そんな世の中にとびぬけに明るくさわやかなサウンドを世に送りだしたことだと思うのです。
ティーンエイジャーの少女ファンはもちろん、わたしのような当時小学生やさまざまな層に。
さきほども触れたような、ちょっとオールディーズなどにも通じる、「音楽は楽しく(もちろん内容は、喜怒哀楽それぞれでも)」、「音楽に理屈はいらない」、「いっしょに口ずさめる」そんな「歌の世界」。
そこで送りだされるものは、サウンドというより、やっぱりソングであり。
それが、世界中に多くのファンを生んだ理由なのかなと。
思いっきり曲にあわせて口ずさみ、一緒にシング・アロングしながら考えてました。

そして、ベイ・シティ・ローラーズ初期、そこには、いままで、さまざまなアーティストのポピュラー・ヒット曲を生んだ、ビル・マーティンとフィル・コウルターの大きな存在を感じたのでした(ビル・マーティンとフィル・コウルターに関しては、あらためて、別にまとめたいと思ってます)。

(投稿:日本 2011年9月21日、ハワイ 9月20日)

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きょうは、音楽関連ではありますが、ちょっと本のことなど。

日々、音楽のこと考えるにあたって、自分の中で、なんとなく決めてる、この秋のテーマのひとつに、「リヴィジット(再訪)」というものがあります。
再認識や再考は、ふだんもしていることではあるのですけれど、ここでひとつ、しっかりと、基礎固めもしたいなぁと思っているのです。

このブログをはじめて約2年、くわしく調べてみたり、作詞、作曲、編曲など作家陣、参加ミュージシャンなど、細かいことが気になりだしたり、そこからの広がりで、だいぶいろんなことが、自分の脳内アーカイブやインデックスというものも形にはなってきているように思うのですけれど、意外ともれているなぁというのが、いままで自分がなじんできたものやあたり前になっていることの、そのまた底というか奥なのです。

そんないくつか、詰めたい部分
- 10代のころ買った、当時はなんとなく大人っぽすぎると思ったジャズ系レコードをリヴィジット
- 好きで、あたり前のように聴いている作品の関連図追究。参加ミュージシャンなども気にしながらリヴィジット
- こどもの頃や10代のころに出会った大好きなミュージシャンの元曲ありのカヴァー作品やインスパイア作品をリヴィジット

いつもしていることと、そんなには、かわりがないのですけれど、さらに、いっそう意識しておこなっていきたいのですよね。目標(?)としては、最初の1点をのぞくと、「あまりにもなじみすぎてしまっている」ということをもう一度「きちんと」よく知るということ。

ここで、やはり自分での強化が必要だなぁと思っているのが、オールディーズのナンバー。

1960年代から1970年代にかけ、そして、その後は、だんだんと、音楽もシングル・ヒットがあったとしても、アルバム文化となっていたりするので、自分でも、そんな道をたどっているのですけれど、それ以前の1950年代、60年代前半の45回転7インチ盤全盛時代作品に関しては、自分の体験としては、こどもの頃(1970年代)に好きになったミュージシャンが、ポップにカヴァーしている作品が出会いだったわけで。いままでも触れてないわけではないのですけれど、そこもふまえて、もうすこし深く、きちんと。(すこし詰めが甘いのは、いままでも、どうしても、コンピのようなもので聴いてきているというのもあるのですけれどね…)

音楽が、ささやかな娯楽だった時代、シングル全盛とはいってもレコードもぜいたく品、音楽愛好家のほとんどもラジオがベースであった時代。もう一度、その音楽がもたらす喜びや幸せなども考えつつ… (背後にある、つつましく、保守的でありながら明るい時代というのも、もう一度考えたく)

そんな、「きちんとリヴィジット」のはじめのアクションとして、3冊の本を。

ひとつは、かまち潤さん著による『オールディーズ・ベスト・ヒット200 ’53~63 (オン・ブックス)』。


こちら、そのタイトルどおり、1953年から1963年のヒット200曲をまとめたものです。USED本だと価格も手ごろ、小さすぎず大きすぎずなサイズもよく、英語でのオリジナル・タイトル順に、解説もわかりやすくデータはしっかり。曲の背景、作詞、作曲、オリジナルまたはヒット・アーティスト名のほか、カヴァーのデータも(カヴァー全部ではないと思うのですけれどかなり細かいです)。
辞書的にも使えそうな頼りになる一冊。

そして、次は、まずは、どんな感じかみてみたくて、図書館でリクエスト借りしたものなのですけど、購入予定。
ながめて楽しく、知るに楽しい、『日本盤オールディーズ・シングル大図鑑 1954~1964』。


こちらは、解説というより、純粋なデータとジャケットのデザインなどを楽しむ一冊。
1954年から1964年に日本で発売されたとされる洋楽ポップス・シングル4000枚のうち3000枚を掲載。
邦題のセンスを味わうのもまた、楽しく。アーティスト別、またはカテゴリー別でまとめられています。かなり貴重なものもあり(ちなみに、山下達郎さんもコレクション提供してるみたいです)

あとのもう一冊は、『亀渕昭信のロックンロール伝~ビートルズ以前、16歳の僕はドーナッツ盤に恋をした』。こちらは、もう発売されてますけれど、来月あたりに考えてます(わが趣味予算はひじょーにかぎられてるため…)。



こちらは、また趣がちがって、亀渕さんのエッセイということで、いまから、読むのが楽しみでわくわくなもの。ラジオなひとの思い出ですからね。自伝的洋楽ポップス史であり、当時のカルチャーも。この本にのっとった同題の『亀渕昭信のロックンロール伝~16歳の僕はドーナッツ盤に恋をした』というコンピCDもでてるんですよね。

という訳で、ちょっとした勉強体勢でのぞもうと思っています:D
もうひとつの自分の気になりのポイントである、日本でどのように、ということも把握できそうないろいろなのです。

この基礎固め、ひとつの小さなすこし気にかかりの傾向、なんだかレアもの信仰や雰囲気聴きというのが全体的な流れの中心となってきてしまってるようなことを再考したい自分なりのアクションでもあります(もちろんそれはそれで好き。基礎あってあえて、だったりするのもよしで。ただ、全体にというのは、たまたまそう感じるだけでしょうか…)。
やっぱり基礎づくりは大事なのでは、と…すべての音楽への敬意もこめて。

追:先日、そんなこと考えながら思ったことは、この時代の音楽、自分の親世代のもの、はじめてなじんだ10代のころには、20~30年前のものだった訳ですけれど(BCRやチープ・トリックでなじんだ小学生のときからだと、その15~20年前)、いまの若い方たちにとっては、歴史のような感じでもあるのかなあなどと。

(投稿:日本 2011年9月18日、ハワイ 9月17日)

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きょうは、ずっとずっと観たかった念願の映画『赤い鳥逃げた?』を池袋の新文芸座で観てきました。
この映画を観るのが、原田芳雄さんの追悼というかたちになってしまったこと、とてもかなしいのですけれど、観ることができて、ほんとに、よかった…
これからもずっと思いだすようなとても印象に残る作品でした。



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新文芸座での原田芳雄さんの追悼特集は、本日が初日。
「日本映画アウトロー ぶっ飛ばせ 追悼・原田芳雄」と題し、きょう、9月17日から28日まで、毎日日替わりで2本づつ上映。
トークショーのある日なども。
新文芸坐オフィシャルサイト:日本映画アウトロー ぶっ飛ばせ 追悼・原田芳雄
作品・スケジュール(PDF)

原田芳雄さん出演の作品は、ほかにも好きな作品、まだ観たことがないけれど観てみたいと思っていた作品、ほかにもいろいろです。期間中、できれば、ほかの作品もみたいなぁと思ってます。

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「ずっとずっと観たかった」というつのった思いやこの作品自体のこと、そして、感じたことなど、ほんとにたくさんで、このまとめも、なんだか、きっとばらばらとした感じになってしまうのだろうなぁと思いながら、すこしづつ、印象に残ったことを。

まずは、簡単にデータから。詳細は参照サイトリンクで。
キャスト・スタッフ - 赤い鳥逃げた?
製作年 1973年
監督 藤田敏八
助監督 長谷川和彦
脚本 藤田敏八、ジェームス三木
音楽  樋口康雄
製作  東宝映画
出演 原田芳雄 (坂東宏)
大門正明 (南部卓郎)
桃井かおり (石田マキコ(マコ)本名:石黒京子)
白川和子 (中根不二子)
内田朝雄 (石黒雅彦)
キャストほか (こちらも適役よいなぁという方ばかり)

あらすじ:
1970年代の社会の変化、価値観、気ままさと行き場のないむなしさなどがおりまざったしたテーマで、宏(原田芳雄さん)、マコ(桃井かおりさん)、卓郎(大門正明さん)、3人の若者の姿を描いた作品。
宏は、かなりきなくさいことにかかわるアウトロー、卓郎は、その姿を追い。
マコは、卓郎の同居人でたくさんの曲をつくる自称作曲家(はじめはその素性をかくしている富豪の娘)。
あらすじ詳細

印象的だったのは、原田芳雄さんはもちろん、桃井かおりさん演ずるマコ。桃井さんは美しく完全にマコでした。
マコ、桃井さんご自身の通ってきた若い日々や生い立ちとも重なったり、自分がかつてもっていた抵抗などもあるのですこしわかる部分もあったり。なんだか、いままで観てきた映画の中のャラクターとして、とても好きな人物のひとりになりました。
戻りまして原田芳雄さんも宏そのもの、ときおりみせる表情がまた、格別に宏です。
卓郎(大門さん)と不二子(白川和子さん)の関係も、だましあいの中に、情とはかなさがあり、なくてはならない感じですね。終わりがまたなんともかなしく。

1970年代の東京(ちょっと横浜も)、自由な空気とストーリーをささえる樋口康雄(ピコ/ pico)さんによる音楽が、とてもすばらしい作品。そもそも、この作品に興味をもったきっかけは、出演者であると同時に、この映画のテーマ曲やサントラの影響が大きいので、まずは、そこから書いていきたいと思います。

『愛情砂漠』
作詞:福田みずほ 作曲・編曲:樋口康雄
歌詞

この映画で、一番印象に残ったのは、劇中でマコがつくったという設定の『愛情砂漠』でした。
いままでも、何度も聴いている曲ですけれど
この映画をみて、この歌が、またちがって聴こえてきています。

原田芳雄:愛情砂漠



この歌で、マコが映し出したかったのは、もちろん、男女の愛情についてでもあり、父への思いなのではないかと…。
このあたり、映画のストーリーがかなりからんでくるのですけれど、ちょっとしたいたずらの、父への淡い期待と複雑な思いからはじまるニセ誘拐事件、最後の3人の破滅。

「愛は愛でも、だましあい、けだるいふりをしてるだけ、いつになったらはたしあい」

マコの屈折した父への思いも感じられるような気がするのです。

「ひとの心は水玉模様、いつも丸くて、冷たいね。はじけ散るのは、夢ばかり」

「あれは自分の娘ではない」といわれたときのマコの気持ち、でも、父は、冷酷にいいわたすながらも、すべてしくまれていたこともわかっていて、もしかして、自由にはばたいているマコをそのままにしてあげようと思ったのではないか、とか、、いろいろと考えたのでした…(マコの父、コウモリ愛好家だったりするぐらいのひとですし…)

くるべきものが「はたしあい」ではなく「わかりあい」だったら、すべてはかわっていただろう、など。

映画の中では、原田芳雄さんがギターで歌っていたりするシーンもあるので、テーマとしては、原田さんのものがオリジナルですけれど、この安田南さんのヴァージョンは、まるでマコが歌っているような…そんな思い…



『赤い鳥逃げた?』
作詞:福田みずほ 作曲・編曲:樋口康雄
歌詞

映画の中で映しだされる1970年代の東京、自分がこどものころにいていた風景そのもので、とても心に残りました。
そこには、ちょっと不恰好でけっして美しくはないけれど、この歌からも感じるような「きれいな」な街や風がありました。
ここでの「まぶしい思い出」とは…「信じはじめたばかり」だったのは、なにかなぁなどと、思いめぐらせ、ストーリーをふり返り。



破滅にむかうラストシーンは、対照的な美しいチェンバロではじまるインストゥルメンタルで。
ハコスカ炎上。
(スカイラインだけでなく、映画の中の車にも注目でした。不二子のオープンカーも)



自問自答:なんだか、自分の中でくり返しみている作品は、こんな破滅のエンディングばかり…(数え切れないほどみている『気狂いピエロ』、『砂丘』など)。潜在的に、なにかあるのかなぁ、などと:D
→1960年代後半、1970年代はそういう時代なので、それはただ単に、その時代の空気や作品が好きだからであると。すこしの共感をもちつつ、あくまで客観的に観ることができるからなのでしょうね。ただ、そこにある理由やメッセージについて考えるのが好きなのかもしれません。

解釈:
ひとは、そうなる要素をだれしも抱え、そのひとつひとつをつぶして生きている(ここはラストシーンで、ひとびとが野次馬的に集まってくる、歓喜ともいえるような表情とか…)。
時代と若さの生んだむなしさと屈折。そのつぶすものや理由もなくなったときの破滅感というのがあるのでしょうか。
藤田敏八さんも、そういうものを描きたかったのかなぁ…など

劇中BGMはインストゥルメンタルものが中心で、そちらは、サントラに収録されているのですけれど、先にこちらをくり返し聴いていたので、映画をみて、そのイメージもかさなり、タイトルなども考え、さらにこのアルバムは愛聴作品となりそうです。きょうだけで、何回聴いてるかなぁ…

猫:
シーンでは、実際に猫がでてくるのではないのですけれど、「猫」なのでしょうね。なんとなくわかるような。
とても美しくやさしく、せつない響き。



あとは、PICO(樋口康雄)の『あのとき』やフォークル『帰ってきたヨッパライ』なども、飲み屋、および飲み屋街のシーンで。

あのとき
作詞:石川セリ 作曲・編曲:樋口康雄
こちらはは、PICO『abc』収録



サントラ収録曲:
メイン・タイトル/ マコのテーマ/ 旅の最中に/ 猟銃/ ビルディング/ 猫/ 赤い鳥逃げた?/ 山の手/ 愛情砂漠/ 宏のテーマ/ オレンヂ・ブリッヂ/ 封筒を開けたら/ 赤い鳥逃げた?(インストルメンタル)

『赤い鳥逃げた?』、また観たい1本の映画となり。今度はいつ観れるかなぁ。
いろんなことを感じたり、考えたりすることができる作品でした。

[あとでの気づき、愛情砂漠]

「ひとの心は水玉模様、いつも丸くて、冷たいね。はじけ散るのは、夢ばかり」

そういえば、きょう、意識したわけではないのですけど、帰宅の道で、「水玉」写真におさめてました。(←1970年築と思われる、マンションのレリーフ)
でも、この「いつも丸くて」までは同じだけど、とってもカラフルな楽しい「水玉模様」でした:)

「ひとの心は水玉模様、いつも丸くて、楽しいね…♪」でありたいと


(投稿:日本 2011年9月17日、ハワイ 9月16日)

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きょうは、『September Song』も入っているし、9月になったら聴こうと思い、連れて帰ってきてしばらくたったジョージ・シアリング、1956年のアルバム『Velvet Carpet』を聴いてます。ジョージ・シアリング、昨日からのクール・ジャズつながりでもあります。

このアルバム、収録曲も、そして、サウンド、そのものも、秋を感じさせますね。

だんだんと秋が深まっていくような移ろい。なんとなく、そんなイメージです。
ヴィブラフォンとストリングス、やさしくおだやかなピアノとともに。清らかに美しく。


すべての曲がすばらしく、すてきなのですけれど、『Autumn Leaves』、『Dancing On The Ceiling』のすばらしさには、ちょっとびっくりしてしまいました…
(クラシック、特にバッハにものには、、なんとも…心動かされてしまいます…)

『I'll Close My Eyes』も、あらためて、好きになり。
アルバムの最後の『No Moon At All』では、しずかに秋が終わってゆくような…。

アルバムのタイトル『ベルベット・カーペット』のようなビロードのサウンド。
センチメンタル礼賛、そんな感じのアルバムです。

収録曲など:

Side A:
1. September Song



2. Autumn Leaves
いままで聴いた、『Autumn Leaves』の中でもきわめて印象に残る1曲です。
半ばでは、『主よ人の望みの喜びよ』のフレーズが…



3. Dancing On The Ceiling
こちらは、『目覚めよと呼ぶ声あり』



4. I'll Close My Eyes



5. A Foggy Day




Side B:
1. Have You Met Miss Jones?
2. The Starlit Hour



3. All Of You
4. 'Round Midnight
5. No Moon At All
この『No Moon At Aall』がよてもよいのですけれど、このアルバムのヴァージョンのものは、動画、ありませんでした…


デュオフォニック・サウンドで:
DUOPHONICだということが、アルバム裏の解説でもけっこう強調されており、わたしが入手したものには、しっかりステッカーも貼ってありました:D

From Hawaii Summer 2011 Day 28



(投稿:日本 2011年9月15日、ハワイ 9月14日)

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きょうは、長らく聴いていなかったレコード、ジューン・クリスティ&スタン・ケントン、1955年のアルバム『Duet』を聴いてみました。

このアルバム、レコードでもっているとうぐらいかなり前に買ったもの。高校生のときぐらいでしょうか。
買ったときのこと、はっきり覚えていないのですけれど、なんとなく、女性ジャズ・ボーカルものがほしくて、名前を聞いたことがあるということと、ジャケットがすてきだったから、と、そんな理由だった気がします。

ジャズでもインストゥルメンタルものは、けっこう大人っぽいものも聴いたりしはじめていたのですけれど、なぜか、ボーカルものは、さらに大人に感じ、その後しばらく聴かず。
そして、ジャケットをながめては、ひさしぶりに聴いてみようと、何年かおきに手にとってはみたのですけれど、そのときも聴きこむまでにはいたらず、だったのでした。

そして、きょう、また、何年かぶりで。

きっかけは。昨夜、『How High The Moon』で何かよいヴァージョンはないかなぁとさがしていて
「あぁぁ、これいいなぁ………」と思ったのが、ジューン・クリスティーのもので。
「あっ、そういえば、ジューン・クリスティ…」と思い、また、このアルバム『Duet』に針をおとしてみました。
(補足:このアルバムには、同曲収録されてません)。

ジューン・クリスティ、出会ってから、いったい何年たったのでしょう。
いいですね……。
いままで、なぜこのボイスのよさをわからなかったのだろう、とつくづく。
(やっと自分の人生や音楽経験、そのほかいろいろが作品に追いついたのでしょうか…このアルバム時、ジューンは、30歳ぐらい…)

このアルバム『Duet』は、『Something Cool』で一躍人気となったジューン・クリスティのアルバムの中では、実は、売り上げ的には、やや伸び悩んだという作品だそうです。
たしかに、ほかの作品聴いてみても、このアルバムの曲や仕上げは独特です。

でも、ピアノの伴奏のみという、そのスタイルが、またなんとも、いえなく、よいなぁと。
すばらしさをあらためて、なのでした。

収録曲も、また、おさえた中に感情の動きがみえかくれするような、ジューンのボイスにぴったりのものばかり。
さびしげな曲も、せつない曲も、さらっと歌い流す中に、微妙な心の動きをこめるような。
そして、ケントンのピアノ。
たぶん、ジューン・クリスティの声は、スタン・ケントンの描きたい世界を映し出すものだったのでしょうね。
どちらをもひきたてるような、師弟デュエット。

収録曲:
Side A:
1. Ev'ry Time We Say Goodbye
2. Lonely Woman
3. Just The Way I AM



4. You're Mine, You

Side B:
1. Angel Eyes
2. Come To The Party
3. Baby, Baby All The Time
4. We Kiss In A Shadow



5. How Long Has This Been Going On

ジャズは夜、というイメージもあり、歌のシーンも夜的ではありなのですけど、、ちょっとかなしくせつないストーリーは、おそい午後に、コーヒーを飲みながら、ゆっくりと、本を読むように、映画を観るように、イメージしながら、でも、さらりと、聴くのもよいですね。
女性ボーカルの午後ジャズ。
そんな意味では、このアルバム、まさに午後ジャズ向けなような。


所有は日本盤でライナーノーツもしっかりとしたものがあり、解説は、映画評論家であり、ジャズにもお詳しい、伊藤勝男さんによるもの。こちらも、あらためて、読みながら。なるほどなぁと、あらためて知る部分も多いと同時に、小説の一節などもおりこんだ、例えのすばらしさにもひきこまれます。

「銀の鈴のように…」、「スイングするブルース」(小説の一節よりの引用で)

そんな表現がぴったりな、澄んだといっても、ピュアという訳ではない、品性と知性をもつ、女性らしさややさしさ。

比較にあげられた、女性ジャズ・ボーカリストたち、クリス・コナー、アニタ・オデイ、アン・リチャーズ(同じく、スタン・ケントンがてがけた方たち)とのちがいも、なるほどと思ったり。

ジューン・クリスティ、このアルバム『Duet』以外も、ヒットとなったというアルバム『Something Cool』ほか、いろいろ聴いてみたいです。

ニューヨークのイーストコーストともまたちがう、ウェストコーストのクール・ジャズ。
このあたりのちがいなどにも、興味がでてきています。
(ジューン・クリスティに関して、経歴やひととなりなどは、書ききれなそうなので、Wikipedia:ジューン・クリスティJune Christy

アルバム『Duet』以外でのジューン・クリスティのいろいろ再生リスト:
(こちらは、夜もよし、また昼もよしといった感じで、自分の好きな曲を歌ったものなどを中心に集めてみました。まだまだ追加ありそうです)



(投稿:日本 2011年9月14日、ハワイ 9月13日)

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今夜は、中秋の名月。月がテーマになった曲、大好きなもの、たくさんあるのですけれど、ムーン・ソングやカヴァー集めのきっかけともなっている、とても大切な曲ということで、きょうは、『Fly Me To The Moon』を。

この曲にであったのは、たしか中学2年か3年生のときだったと思うのですけれど、NHK FM(?)のスペシャル「60年代音楽特集」のようなプログラムでした(きっとその前にも意識しないで、聴いたことはあったと思うのですけれど…)。あ
はじめの方にその時代の音楽の解説のようなものがあって、あとはほとんどトークなし。カレッジフォークなんかもふくめ、1960年代のヒットソングを紹介するという内容のものでした(あれから相当な年月がたちますけれど、あの番組でかかってた曲はいまでも)。

この番組、カセットテープにも録ったので、その後も、何年もくり返し、聴いていたものなのですが、中でも、「わぁ~、この曲、すてき☆」と、約1、2年後にアルバムを買うまで導かれ、その後もいろんなヴァージョンを意識して、聴いていくことととなったのが、『Fly Me To The Moon』。

そちらで紹介されていたのは、アストラッド・ジルベルトの『Fly Me To The Moon』。
Astrud Gilberto:Fly Me To The Moon



(高校生になってはじめて買ったボサノヴァ・アルバムは『いそしぎ The Shadow Of Your Smile』。そのレコードは、もちろんいまでも大切に)

その後、ジュリー・ロンドンの『Fly Me To The Moon』は、とてもとても大好きな、お気に入りとなったのでした。

Julie London:Fly Me To The Moon



なので、きょうは、さまざまなシンガーが歌っているという以外にも、ちょっとあらためて、この曲のいろいろについて。
(Wikipediaよくまとまってたので参考にさせてもらっちゃいました。Wikipedia:Fly Me To The Moon

『Fly Me To The Moon』が、バート・ハワード(Bart Howard)の作詞・作曲でつくられたのは、1954年のこと。
もともとは、初演はニューヨークのキャバレー "Blue Angel"で、フェリシア・サンダーズ (Felicia Sanders)によってうたわれたのですね。曲のタイトルは『In Other Words』というだけのものでした(その後も『Fly Me To The Moon (In Other Words)』併記されることも)。リズムもすこしちがうワルツな3拍子。
レコーディングとしては、同年に録音されたケイ・バラード (Kaye Ballard)のものが初。

Kaye Ballard:In Other Words



曲名が『Fly Me to the Moon』とされたのは、1959年のジョニー・マティスのものから。

Johnny Mathis:Fly Me To The Moon



ここで、タイトルは、現在おなじみのものとなるのですが、ボサノヴァ調の4拍子となったのは、ジョー・ハーネル (Joe Harnell)が書き直し、編曲したものから(1962年)。

そして、フランク・シナトラがカヴァーし、大ヒットに。
(シナトラは、のちのアントニオ・カルロス・ジョビンとのヴァージョンもとってもすてきですね)
Frank Sinatra:Fly Me to the Moon



その後、この曲は、ロマンチックなラブ・ソングであると同時に、Jupiter(木星)やMars(火星)なども歌詞にあり夢の宇宙をもイメージや、ポピュラーになった1960年代には、月へのアポロ計画なども行われていた当時、「月へ連れていって」という、時代のテーマソング的なものへと。

いろんなヴァージョンを集めてみまた。数がとても多いので、今回は時代的にも競作的なボーカルものだけにしぼり。それでも、20曲ぐらい…
日本語でのヴァージョンも含め、まだまだすてきなものがたくさんありますね☆

Fly Me To The Moon (In Other Words):再生リスト



(投稿:日本 2011年9月12日、ハワイ 9月11日)

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昨日はの『Dave Digs Disney』にひきつづき、デイブ・ブルーベック(Dave Brubeck)で、きょうも、ほどよく大人な、童心をよびさますような作品で『Quiet As the Moon スヌーピーの月旅行』。

こちらは、ディズニーものよりだいぶあとの1980年代のワーク。
1988年の「スヌーピーは宇宙飛行士(This is America,Charlie Brown The NASA Space Station)」のための、実際に使われた、サントラ作品なのですね。

こちらは、まだ未入手ですが、通しで聴いてみたいなぁと思っているアルバムです。

収録曲は、スヌーピー(The Peanuts)のヴィンス・ガラルディ作によるナンバーやテーマにあったおなじみ曲、オリジナル曲など。
スヌーピーといえば、の、『Linus And Lucy』のひと味ちがったアレンジや、すでに、自身のテイクがあるナンバーの別アレンジもあって、そちらもまた楽そうなアルバム。

その中から、気になり曲や聴きくらべもなどを。

まずは、おなじみナンバー "Linus And Lucy"

Dave Brubeck:Linus And Lucy
ブルーベック・ヴァージョン。
ビートもきいて、さらなるノリを感じるアレンジ。ヴィンスへのリスペクトを感じます。



Vince Guaraldi Trio:Linus and Lucy

そして、もちろん、ヴィンス・ガラルディによるオリジナル。やっぱり、何度聴いてもすばらしいです。



こちらは、ブルーベック自身の演奏での聴きくらべ。
どちらもよいです。この間、約30年なのですね。

When You Wish Upon A Star:
不協和音がこんなに心地よく美しいなんてというはじまりがなんともすてきです。かなり好きな感じ。



When You Wish Upon A Star:
こちらは、『Dave Digs Disney』から



Quiet As The Moon:

お月見にも、よいような、すてきなナンバー。軽やかに月に飛んでいけそうな楽しいワルツ。
ピアノのサウンド、ブルーベックであり、同時に、ちゃんとピーナツ・サウンドですね。



こちらは実際のストーリー「スヌーピーは宇宙飛行士(This is America,Charlie Brown The NASA Space Station)」。
都合によりスペイン語で。



1. Bicycle Built For Two/ 2. Linus And Lucy/ 3. Forty Days/ 4. When I Was A Child/ 5. Quiet As The Moon/ 6. Cast Your Fate To The Wind/ 7. Benjami/ 8. Looking At A Rainbow/ 9. The Desert And The Parched Land/ 10. Travelin’Blues/ 11. Unispher/ 12. When You Wish Upon A Star

ブルーベック、ほかにも気になりアルバムがあります…



(投稿:日本 2011年9月11日、ハワイ 9月10日)

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いまでは、すっかりジャズのスタンダード・ナンバーのようになっている、『Some Day My Prince Will Come』のことを書いた数ヶ月前に、あの曲をはじめとし、ディズニー・アニメの曲の数々をはじめて、ジャズでカヴァーしたのは、デイブ・ブルーベックだったということをあらためて知り。

ずっとほしいと思っていたアルバム『Dave Digs Disney』(1957年)、やっと買いました。

ほしいものリストに入ってるものはたくさんあるのですけれど、自分の中では、いま、とても必要な気がして。
(先日、レコ部で別のブルーベックものかかってたのも、あ、買わかきゃな、再気づきのきっかけではあるのですけれど…)

やっぱり、このアルバム、とてもいいですね。
動画なんかでもたまに聴いたりしていたし、図書館などにもあるのですけれど、どうしても手元におきたく。
ほんと、買ってよかったです… しみじみ…

アルバムのライナーノーツには、プロデューサーである George Avakianによる、このアルバムのエピソードがありました。

ある日、デイブ・ブルーベックから電話が入り
「いま、カリフォルニアのディズニーランドに、こどもたちといるんだよ」、「ディズニー映画の音楽はとってもすばらしいよね!」、「自分たちで演奏してみたいんだ」と。
そこから、「ジャズ、ディズニーランドに行く」というようなテーマでアルバムをつくってみようというアイディアがうまれたのだそうです。

(以前にも触れましたが)ディズニー・ナンバーをジャズでというコンセプトが生まれたのは、このときなのですね。
その後、他のジャズ・ミュージシャンたちも多くカヴァーしていますが、それも、このあとすぐに追うようにして、というものが多いような気がします。

収録曲は以下のとおり。数は多くはないのですけれど、すばらしい楽曲セレクションですね。
すべての曲で、お得意のすてきなリズム変化がみられます。
それぞれの曲について、すこしのコメントと、いくつかの動画を。

1. Alice in Wonderland  不思議の国のアリス
日常の世界をぬけだして、という、オープニングにふさわしいナンバー。
3/4拍子のワルツから、おてんばな4/4拍子へと。
途中のリピート部分とピアノとサックスの追いかけががなんともよいです。



2. Give a Little Whistle  口笛吹いて
コウロギのジミニー・クリケットが歌う「困ったときは口笛を吹いて僕を呼んで」のピノキオからのナンバー。
ドラムがとおして、軽やかな楽しさを運んでくれます。



3. Heigh-Ho! (The Dwarfs' Marching Song)  ハイホー
最高に楽しい小人のマーチ、「ハイホー♪」。短いドラムソロの部分がなんともきいて。



4. When You Wish Upon a Star  星に願いを

この曲もたくさんのカヴァーがありますけれど、このリズムのお星様もいいですね。
当初は、ピアノで静かにスタートするようなアレンジを考えていたそうですが、レコーディングのセッションで、軽やかなアレンジに。



5. Someday My Prince Will Come  いつか王子様が
白雪姫からの名曲。たぶん、ジャズでは、この曲が一番多くのカヴァー・バリエーションがあるのかと。
以前に書いたものがあるので、そちらを。
Someday My Prince Will Come いつか王子様が (ジャズ)



6. One Song
こちらも、白雪姫からのナンバー。ストーリーでは、「I'm Wishing」(歌:白雪姫)からの流れで、こちらにつながる、ストーリーでは大切な歌。

7. Very Good Advice
アリスからのナンバー。全部を通して、アリス、多いので、なんだか、みたくなっちゃいました。DVDあるので、ちょっとみようかなぁとも。

8. So This Is Love  これが恋かしら
こちらは、シンデレラより。

Dave Brubeck (piano) Paul Desmond (a sax)
Norman Bates (bass) Joe Morello (drums)
録音: June 29,30, August 29, 1957

いくつか、といいながら、動画、たくさん、貼っちゃいましたけれど、とにかくよいです。

そして、さらに、デイブ・ブルーベックでも、このアルバム以外にさらに『Alice in Wonderland』がいくつかありますけれど、ポール・デズモンドとのDuet takeなヴァージョンも、すこし大人なアリスで、とてもすてきですね。
(ポール・デズモンドは、『Dave Digs Disney』にも参加していますけれど、アルバム『Brubeck Desmond』はまたひと味ちがい)

Dave Brubeck & Paul Desmond:



このヴァージョンを聴いたら、アルバム、ブルーベック~デズモンド
もほしくなってしまいました。このアルバム、ほかには、ワーナーのアニメの『Lion's Busy』という曲などもあったりします。
デイブ・ブルーベックは、いままで、自分の中では、なんといっても『TAKE 5』のイメージだったのですけれど、同時に童心をもった方なのですね。さらに、もうひとつ、ほしいアルバムが…そちらはつづきで…

(投稿:日本 2011年9月10日、ハワイ 9月9日)

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ちょっと数日前から、このところ、なんだか、ついてないなぁということがあったり、自分ではコントロールできないことがあまりうまくはこんでいなかったり、少々調子がへんてこです。

そんなときは、やっぱり、これ、『Mary Poppins』♪
ということで…

『Mary Poppins』は、DVDももっていて、それでもテレビで放送されてたりしてると、かならずみてしまうぐらい大好きなミュージカル映画。いつもは、こんな気分のときは、DVDを観たりするのですけれど、昨日は、旅から連れてきたレコードの1枚『Mary Poppins』サントラを『Mary Poppins: The Complete Musical Score』をながめながら、聴いてみました。

From Hawaii Summer 2011 Day 28

From Hawaii Summer 2011: Day 4 (Big Island: Hilo, Honokaa, Kona)

仕事(おかたづけ)も遊び変える
主題歌:Spoonful Of Sugar
お砂糖ひとさじで ~ メリー・ポピンズより(アラッポ・カーロの備忘録)

From Hawaii Summer 2011: Day 4 (Big Island: Hilo, Honokaa, Kona)


アルバムとスコア(楽譜)は、どちらもスリフトストアで、いつもルールで購入したのですけれど、まったく別の場所で。
もちろん、以前にも大当りおまじないソング (魅惑のヒット・アルバム 関連)ということで書きましたが

「メリー・ポピンズは、このレコード部門にも幸せを運んできてくれたのですね。この年(1964年)のディズニーのレコード売り上げは、年間で800万ドルにもおよんだそうです。当時の金額ですから、ものすごいセールスですね。そして、これはアメリカだけの数字なので、世界中ということだと、いったいどのくらいなのでしょう」

というぐらいなので、このレコードを連れてきたのも不思議はないのですけれど、どちらも、ささっと通っただけのところにあり、目立つところにあったわけではないのですけれど、なんだか、よばれたのですよね(もちろん、好きだから、目が、みつけちゃうのだと)

それぞれのシーン、そのダンスの楽しさを思い浮かべながら、聴いてみたサントラ、楽譜でも「メリー・ポピンズ」製作のメイキング・オブ…みたいなページに目がいきます。

From Hawaii Summer 2011: Day 4 (Big Island: Hilo, Honokaa, Kona)

From Hawaii Summer 2011: Day 4 (Big Island: Hilo, Honokaa, Kona)

そして、映像を観ずとも浮かぶほかにないユニークな動き、マーク・ブロウとディ・ディ・ウッドのカリグラフィー(振付)は、すばらしいですね(「チキ・チキ・バン・バン」も手がける)。

製作過程を知り、あらためて、カリグラフィー(振付)の楽しさとアニメーション・美術、特殊効果すべての共同作業の温かみなども感じました。

From Hawaii Summer 2011: Day 4 (Big Island: Hilo, Honokaa, Kona)

From Hawaii Summer 2011: Day 4 (Big Island: Hilo, Honokaa, Kona)

今週は、ほんとはいそがしいはずなのですけれど、ひと待ちで、ひとり作業ではなかったりするものもあり、なんか、合い間に時間できちゃったりして思うように進行してなかったりするのですけれど、だからこそ、こんな時間ももてたりするのですよね。

昨日、このサントラ聴いたおかげかも。きょうは、そんなペースを「おかげ」と思い、楽しいこともたくさんありました。

メリーの魔法が教えてくれること、それは、自分の中にあるのですよね。メリーのようでありたいと…。
「When the day is gray and ordinary, Mary makes the sun shine bright~♪」(メリー・ポピンズ、"Jolly Holiday 楽しい休日"より)

Marry Poppins 収録曲:再生リスト



メイン・タイトル(Overture)/ 理想の乳母さん(The Perfect Nanny)/ 古い鎖を断ち切って(Sister Suffragette)/ 私の暮らし(The Life I Lead)/ お砂糖ひとさじで(A Spoonful of Sugar)/ チム・チム・チェリー Pavement Artist シーン/ 楽しい休日(Jolly Holiday)/ スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス(Supercalifragilisticexpialidocious)/ 眠らないで(眠らないで)/ 笑うことが好き(I Love to Laugh)/ 2ペンスを鳩に(Feed the Birds)/ 信用第一の銀行(Fidelity Fiduciary Bank)/ チム・チム・チェリー(Chim Chim Cher-ee)/ 踊ろう、調子よく(Step in Time)/ 男には夢が(A Man Has Dreams)/ 凧をあげよう(Let's Go Fly a Kite)

(投稿:日本 2011年9月6日、ハワイ 9月5日)

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