昨日からのつづきで、先の10月22日に参加したTV AGE講座<シリーズ映画音楽の巨匠>ミッシェル・ルグラン「からの」、自分で解釈しやすいかなぁ、なんて思う、つながりいろいろのこと。

この講座に参加して、ミシェル・ルグランの世界、さらに、幅広く、奥深いと、つくづく思い。
さて、今後、どんな感じでつめていくのがよいのかなぁと、思ったりしていたのですけれど。

かならずしもではないものの、まずは、いままで「つめる作業」の未踏だった部分に関しては、なんとなくテーマみたいなものをもつのがよいかも知れないと思い、そこで、ほかの部分でも、さらにという感じで聴いている、この秋のテーマ的でもあるジャズ。

ジャズは、ルグランの世界でも、そこがかっこいいなぁと思う要素でありながらも「つめる」という意味では未踏にちかかった部分です。このあたりをほも考えつつ、ゆっくりととりくむことにしようかなぁと思っています。

ということで、まずは、アウトカムからですけれど :D

名盤といわれ、ルグラン支持のいろいろな方が影響をうけたアルバムとしてあげるアルバム『ルグラン・ジャズ Legrand Jazz』をじっくりと聴くため、購入することにいたしました。
(ほんと、遅ればせながらなのです。アルバム感想やまとめは後日)

アルバム一曲め「The Jitterbug Waltz」かっこいいですね。
モダン・ジャズの実力ミュージシャンのアドリブとルグランならではの繊細さのお互いをみながらのおっかけっこのような。なかなか、こういうジャズ・サウンドってないような。

Michel Legrand:The Jitterbug Waltz



ルグランらしいアレンジのサウンドに、ピアノがサポートするようにトランペットをひきたて。

Michel Legrand:Django



このアルバムは、ジョン・コルトレーン、ビル・エヴァンスが、まだ大スターになる前に参加し、マイルス・デイヴィスも、ということでも知られている作品としても有名で。

いままで、そういった情報は、アルバム紹介の短い字面でしかとらえていなかったのですけれど
あらためて、濱田高志さんが企画・監修をされている「ミシェル・ルグラン (ARTISAN de la MUSIQUE)」の中での中条省平さん(フランス文学者)や小沼純一さん(音楽評論家)の「ルグランのこと」的なものなども読んでみて。

いままでより、このアルバム録音のことも、もうすこし身近に、ドラマ的に思い浮かべることができるようになってきました。

26歳のときにアメリカ新婚旅行をかねてニューヨークで録音したというこのアルバム、演奏や参加というだけでなく、マイルス・デイヴィスをなくしては、この雰囲気にはならなかったかもしれないというものなのですね。
ジョン・コルトレーン、ビル・エヴァンスも、当時は、マイルスのバンドメンバーであったから、とか、ほかもマイルスの推薦あったからこそだったりしたとか(若干脱線:フルートいいなぁと思ったらハービー・マン)。

そんな意味では、講座の、この日の一日の行動も、ある意味、図らずともすべてつなげることがで、道しるべとしてもとらえることができるなぁと、気づいたりして。ご一緒いただいた、アラッポさん(@arappocaro)のブログ、クロノジカルなまとめもしてくださってるので、参考にさせていただきながら、ふり返りです。
アラッポ・カーロの備忘録:TV AGE講座 <シリーズ映画音楽の巨匠>「ミッシェル・ルグラン」 ほか

一日の行動、キーとなるのは、こちらもやっぱりマイルスなのでした。

この日は、午前の映画から活動で、早稲田松竹クラシックス ルイ・マル監督特集で「死刑台のエレベーター」と「地下鉄のザジ」観賞(きょうは、マイルスなので、こちら「死刑台のエレベーター」についてですけれど、「地下鉄のザジ」は、ザジの目からみるおとなたち、パリの街も楽しめて、やっぱりよいですね)。

Ascenseur Pour L'Echafaud(死刑台のエレベーター):
ルイ・マル監督(1958年)



ルイ・マル監督のデビュー作であり、当時25歳での作品。アンリ・ドカエによる手持ちカメラでの映像、ジャンヌ・モローの美しさをいかしているのが、マイルス・デイヴィスのサウンド。
映像をみながら即興で演奏された、ということなどは、つたえきいたりしてきましたけれど。

あらためて、そうですよね。単身でパリを訪れていたときのワークなのです。パリのミュージシャンとのセッション。
そういった意味で、このワークにはルグランはかかわっていないものの、ルグランのニューヨーク滞在中にレコーディングされた『ルグラン・ジャズ』とはちょうど、対ともいえる、のですよね。
同じ1958年でもあり。

マイルス、サントラとしては初めての作品でもあり、つくづくですが、とか、パリでの録音どんなだったんだろう、と想像してみたり。ここでの体験もあって、ルグランのニューヨークのことでも協力的だったんじゃないかなぁとか。

テーマ以外のサウンドもとてもかっこいいですよね。
(テーマは、「谷村新司の青春大通り・暗い過去のコーナー」や他いろいろ使われていて、おなじみだったりしますけれど)
このあたりもじっくり聴かなくちゃもったいない気がしてきて。
現在、「死刑台のエレベーター」サントラも、しかるべきところ予約の到着待ち :)

映画での曲、その映画の中で味わうのもよいですが、その逆に、サントラ聴きながら映画をふり返るのも、印象が強くなってくるということも、最近、感じているのです。

MILES DAVIS:Sur L' Autoroute



その後によったジャズ喫茶もマイルストーンなので、こちらもマイルスです。ルグランとはすこしそれますが、マイルストーン、その意味も「道しるべ」であったりし。
これは、散歩ブログの方にもちょっと書いていて
名画座とジャズ喫茶、高田馬場

Miles Davis:Milestones (Live)
先日のものは別でこちらはライブ録音。
さらなる躍動感でかっこいいです。



マイルスは亡くなる1年ほど前、1990年のフランス、オーストラリア映画「ディンゴ」で、俳優に初挑戦。映画の中でもジャズ・ミュージシャンを演じます。晩年ながら、初、ということもキーワード的だったり。
そして、このサントラは、ミシェル・ルグランと再び、なのですよね。

このサントラもよさそう。通しで聴いてみたいです。

Dingo Soundtrack:Miles Davis & Michel Legrand:Paris Walking II



このリズム、広がりとか、ルグラン的。
Dingo Soundtrack:Miles Davis:Going Home



それぞれのサウンド、異なりながらも、新しいハーモニーを生み。映画自体も、さまざまな人の個性が対位法的に展開されているそうです。

映画「ディンゴ」
マイルスにかわるのは、1:12あたりからの流れより。



と、今後へのルグラン関連アプローチの方向性もふくめ
いままで知ってると思っていることも、またさらにすこし掘り下げ、
さらに、とらえやすい感じに自分で方向づけるのも楽しいことだなぁという
自己メモ的一日のまとめ、プラス、ルグランとマイルスのことでした φ(..。


[マイルスのルグランへの協力]
マイルス・デイヴィスは、ここでのフランスでの自分の経験などもあって、『ルグラン・ジャズ』ニューヨークでのレコーディングにも、ルグランに協力的であったのではないとか。マイルスの音楽性追求のためには人種は関係ないというスタンスとか。(その交流はその後もずっとつづくのですよね)。
ルグランも、また、同じように感じ。
それぞれの音楽活動のかなり早い時期から、晩年まで、交流があったということ、あらためて、すばらしい音楽家同士のサウンド以外でのセッションの意気みたいな部分を思ってみたりしたのでした。

(投稿:日本 2011年10月31日、ハワイ 10月30日)

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