先日は、ミッシェル・ポルナレフの『哀しみの終わるとき(Ça n'arrive qu'aux autres)』や細川俊之さんの語りでおなじみだったラジオ番組「ワールド・オブ・エレガンス」のテーマ『ラブ・ワールド(Monde d'amour)』など聴いてみたのですが、そんな、秋の「愛の世界」なサウンドとして、イメージする曲として、ぜひこちらも、と思ったのが『ふたりの天使(Concerto pour une voix)』。

ダニエル・リカーリ/ サン・プルー楽団:ふたりの天使(1970年)
作曲:サン・プルー(Saint-Preux)
この曲、初めはダニエル・リカーリの曲としてリリースされた訳ではなく、あくまでもサン・プルー楽団の楽曲へのスキャット参加ということで、リカーリが歌ったのだとか。その後、この曲での彼女のスキャットが話題となり、リカーリがクローズ・アップされ、リカーリ名義で再録音されたのだそうです。
(ダニエル・リカーリさんは、『シェルブールの雨傘』でカトリーヌ・ドヌーヴ演ずるジュヌヴィエーヴ、歌の吹き替えのイメージも)



この曲、テレビやラジオでもすっかりおなじみですが、初期オールナイト・ニッポンでは、高岡僚一郎氏が紹介されていたそうですね。最近では「トリビアの泉」の「ガセビアの沼」のBGMとしても採用。
ジャズやボサノヴァ系のスキャットは、また異なるスキャットが魅力のサウンドです。
また、『ふたりの天使(Concerto pour une voix)』は、そのメロディーも美しく、スキャットの他、インストゥルメンタル、歌詞つきボーカル・ヴァージョンなど、ちょっと調べただけでも、たくさんののカヴァーがありました。

フランク・プゥルセル:二人の天使(1973年)
連続ドラマ「愛のはじまるとき」の主題曲。ドラマ「愛のはじまるとき」は、「28歳の未婚のヒロインの愛の姿を通して、人が人を愛する意味を描こうとするドラマ」。まさに愛の世界なのですね。
放送は1973年4月2日~7月30日、出演は、吉永小百合さん、二谷英明さん、藤岡弘さん、松坂慶子さん、馬淵晴子さん、草笛光子さん、細川俊之さん、三浦友和さん、木村功さん、菅原 謙次さん。フジテレビ系で放送。演出は、岡田太郎さん(のち、共同テレビ社長、会長、取締役相談役)。
なお、岡田太郎さんと吉永小百合さんは、このドラマ放送中に婚約され、同年結婚。
テレビデータドラマベース:愛のはじまるときより

(ドラマの映像はみつかりませんでした)

レイモン・ルフェーブル(Raymond Lefevre):Concerto Pour Une Voix (1970年)
とてもドラマチックなアレンジ。ベースやドラムの感じなど、いい感じです。ちょっとビート感もあって、この時代のファッションなどのショーにもよさそうな。



ポール・モーリア&由紀さおり:ふたりの天使(1980年)
ポール・モーリアさん日本でのコンサートに由紀さおりさんがゲスト出演。
ジャパニーズ・スキャットですね。



ダリダ(Dalida):Concerto Pour Une Voix
こちらは歌詞ありのダリダが歌うボーカル・ヴァージョン。
作詞:Eddy Barnay(多分)
動画に歌詞もあったので、Google翻訳で英語対訳をしてみました。ダリダの雰囲気にあった愛の世界な感じ。



他にもいろんなヴァージョンありました。

[フランスなイージーリスニング系オーケストラ]
日本人にはテレビやラジオのBGMとしてもおなじみの仏イージーリスニング系オーケストラ、サン・プルー、レイモン・ルフェーブル、フランク・プゥルセル、ポール・モーリアなどは、この曲のカヴァーでもあるように同曲別アレンジを聴くのも楽しいですね。

そして、日本のファンも多く、つながり感じさせる特別盤などもあったり。
ポール・モーリア:日本の各都市を印象を綴った…アルバム `『ラブ・サウンズ・ジャーニー~日本の印象』なども。
曲:東京=パリ直行便~36Nord 140Est



日本の曲のカヴァーも。
レイモン・ルフェーブル(Raymond Lefevre):Scat In The Dark
こちらは『夜明けのスキャット』のカヴァー。
作曲:いずみたく



そういった意味で、『夜明けのスキャット』、作曲者であるいずみたくさんも、何となく絡んでますね。レイモン・ルフェーブル・グランド・オーケストラは、『ラブ・ワールド ~愛の世界~(MONDE D'AMOUR)』も演奏。

(投稿:日本 2010年10月30日、ハワイ 10月29日)


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