ひと月前の裏磐梯旅行以来、ずっと観たいなぁと思っていた『赤い夕陽の渡り鳥』、やっと観賞。ふだん利用しているレンタル店になく、他店からのリクエスト、数週間して入荷、観賞からも数日たってしまいましたけれど、こちらに。

この映画『赤い夕陽の渡り鳥』、小林旭さん主演の「渡り鳥シリーズ」第4作。福島県、裏磐梯、吾妻山周辺が舞台。上映は1960年7月。

映画上映の前年、1959年(昭和34年)に開通した「磐梯吾妻スカイライン」の1960年代的観光地を感じさせる作品。そんなタイアップ的要素もある中、事業家と自治体、開発をめぐる利権などがストーのベースとなっているところがとても興味深いです。

DVDにあった予告編の映像では「長期ロケーション」とあるのですが、撮影は5月下旬からで、クランクインからクランクアップまでも、たしか3週間ほど(撮影はほとんど現地で行われているので、たしかに当時は長期ロケなのででしょう)、当時の映画の製作スピードの早さをつくづく感じ。

監督:斎藤武市、企画:児井英生、原作:原健三郎、脚本:山崎巌、大川久男、撮影:高村倉太郎、美術:中村公彦、編集:近藤光雄、音楽: 小杉太一郎

出演:小林旭、浅丘ルリ子、宍戸錠、近藤宏、楠侑子、白木マリ、大坂志郎、深江章喜、河上信夫、青木富夫 、神山勝、紀原耕、阪井幸一郎、黒田剛、瀬山孝司、島津雅彦、村瀬辰也

予告編の動画はなかったのですが、劇中での小林旭さん演ずる滝伸次の歌唱シーンと感動のラストシーンがありました。

赤い夕陽の渡り鳥:アキラの会津磐梯山:クラブでのシーン
このシーンの前の踊り子さんのシーンもかなりよい感じなのですが、動画はありませんでした。そこから、ゴロツキによる踊り子へのちょっかい、伸次(小林旭)の制裁、このシーンへとつながります。


 
おなじみの福島民謡『会津磐梯山』のアキラ節。歌詞は、民謡のオリジナルとちょっとことなりますね。
なんでも「アキラの… 」が付けられた最初のシングル盤は「アキラの会津磐梯山」と「アキラのツーレロ節」(1960.7.2発売)なのだそうです(情報:「アキラの…」かんむりの謎
(余談:こどもの頃から、民謡『会津磐梯山』って好きだったのですが、「磐梯山」を「番台さん」と勘違いしており、祖母に教えてもらった思い出あり)

アキラの会津磐梯山:
作詩:西沢爽 補作曲・編曲:浜口庫之助



赤い夕陽の渡り鳥:
感動のラストシーン。
4:00あたりからはじまる、渡り鳥シリーズ・テーマ曲でもある『ギターを持った渡り鳥』、「海を流れて」ではなく「雲の谷間をどこへゆく」と歌詞が内容にそってかえられているというのも内容にあった演出ですね。



西部劇的な演出は、ラストシーンにもたっぷりですが、劇中全般にわたり感じられますね。牧場の若者たちの歌い踊るシーン、衣装などにも感じられます。そして、この映画中で、かかせないのがハジキのマサ(政)!宍戸錠さんの役柄がすてきです。子役、島津雅彦くんも印象的(子役へのきっかけは、映画の鹿児島ロケで撮影隊に花束を進呈するポジションになったことからだそうです。たくさんの映画に出演してますね)。
映画劇中で登場する裏磐梯高原ホテルにもぜひ一度宿泊してみたいです。

渡り鳥シリーズ、ロケ地も研究をかさねているファンが多いですね。
情報:栄光のマイトガイ・旭:赤い夕陽の渡り鳥のロケ地を訪ねて

シーンとあわせて動画にてロケ地来訪を記している方もいらっしゃるようです。




ひと月ほど前の裏磐梯旅行記:
民謡 会津磐梯山 レコーディング初期などいろいろ (裏磐梯旅行)
裏磐梯旅行:写真



このたびの震災で、同じ福島県の海側である浜通り地区がたいへんな被害を受けています。心からお見舞いを申し上げるとともに、県内、他の地区でも被害はあり、さまざまな影響がでていますね。
昨年はいわきにも訪れ、先月は裏磐梯へ、と福島の魅力を再認識したばかりでした。
風評はもちろんいけませんが、実際にいろいろな産業にその被害はおよんでいます。できるだけの支援といち早い復興をお祈りします。
東京でもできるだけ、福島の方を迎え入れる体制を整えたいです。自宅近隣の公共施設では、平常運営を変更し、被災者の受け入れを開始しているよう。
(わたしの父は戦中、福島に学童疎開をし、福島の農家にお世話になり地元の学校にいっていたそうです)

(投稿:日本 2011年3月27日、ハワイ 3月26日)


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