先日の一連、ザ・ハプニングス・フォー『クラシカル・エレガンス バロック&ロール』(1969年)からの流れで、同アルバムのタイアップ的な存在でもあったアパレル事業など展開されてる企業のJUN のこと、CMなどを中心に。

JUNは、この後も、「クラシカル・エレガンス Classical Elegance」というフレーズをブランド・コンセプトとして、1970年代後半まで、長く使うことに。

テレビCMをはじめたのがいつなのか、正確にはわからないのですが、1970年代の「クラシカル・エレガンス Classical Elegance」テーマでのコマーシャルは、コンセプチュアルな表現型の企画で、まさに作品、と呼ぶにふさわしいものがたくさんです。

10月にいった、アド・ミュージアム東京での「日本のCMのぜんぶ 1953-2012」展でも目にし、またみたいということもちろん、曲のことがとても気になっていたのです、というのがこちら。オリジナル・ソングをアダモが歌うというもの。

ROPE' JUN CM / TAD WAKAMATSU・Salvatore Adamo (1972) 60 seconds Japanese
「1972年に制作されたJUN ROPE'のCM。映像はTAD若松。バックに流れる唄はサルヴァトール・アダモ。」(映像、解説ともに:JUN.TV:junofficialtv さんより)

(1972年とのことですが、シングル発売が1971年という情報もあります)

この曲はシングル・リリースもされ、ヒットとなったそう。ジャケットにはこの古城階段のシーンとふたりの男女の写真も使われ…ということで探してみたところ、フルコーラスでのもの、ありました!

Salvatore Adamo - Jun et Rope
邦題:ジュンとロペ

ベルギー、フランス、そして日本をはじめ世界中で人気だったアダモがオリジナルCMソングを歌うとはなんと豪華な企画でしょう。

JUNのCMは、これ以前からも、音楽には、プロコルハルムの"Repent Walpurgis"を使っていたり、時代をリードな感性での仕上げ。そして、音楽はもちろん、映像がとてもすばらしいのですよね。

先のアダモが歌う『ジュンとロペ(Jun et Rope)』の映像は写真家であるタッド若松さん。1970年から数年にわたりシリーズが。JUN/ ROPE(それぞれのものも)、J&Rと古城や牧歌的風景など、まさに「クラシカル・エレガンス」なロケーションでの彷徨いの旅情香る映像がつづきます。タッド若松氏の手がけたものをまとめてみました。

JUN グループ CM:タッド若松

その後も、第一線で活躍するフォトグラファーや映像表現作家がたずさわる作品が、シリーズでつづき、ほんとに豪華、豪華ですね(70年代ものも後の方は記憶あるような、です)。という訳で、アーティストごとの再生リストをつくってみたのでした。映像:JUN.TV:junofficialtv さんのものです

JUN グループ CM:リチャード・アヴェドン
1973年

JUN グループ CM:デヴィッド・ベイリー
1976年

JUN グループ CM:セルジュ・ルタンス
1978年

JUN ROPE' CM:ヘルムート・ニュートン
1980年代

JUNは、ファッションそのもの以外にも、はやくからライフスタイル提案型の企業として、フード&ダイニング(原宿「カフェ ド ロペ」とか)、ゴルフ場、ワイナリーなど幅広く事業展開をされてきてますが、不動産・ハウジング部門のようなものもあったのですね。

ジュン不動産(1972年)
"Make Your Life"

そのほか、JUN.TVにたくさんのCM映像アップしてくださってますね。もちろん、1980年代のこれなどは覚えております。

JUN CM / Makoto Saito・Bryan Ferry (1982) 30 second
サイトウマコト氏制作、出演、ブライアン・フェリー

あ、そういえば。この秋冬にオンエアされてる多部未華子さん出演のCM、JUNグループでの13年ぶりのCMだそうです。

<JUNのことからいろいろと>
演劇では「天井桟敷」の公演協賛もされてたのですよね(状況劇場は西武だったり、このあたりのいろいろもおもしろいですね)。先日の伊東きよ子さんのことでも触れましたが、「天井桟敷」もすこしづつ、何かの形で記しておきたいと思います。

(投稿:日本 2012年12月9日、ハワイ 12月8日)


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