このところ、さむい冬のアクティビティとしてDVDでの映画観賞しております。
先日は、「若大将シリーズ」でまだ観ていなかった『リオの若大将』を観賞いたしました。
(アラッポ・カーロさんの観賞報告を拝見で、みたくなっちゃったのでした)
アラッポ・カーロの備忘録:リオの若大将

「若大将シリーズ」観賞記録として自分の中での慣例となっている、気になりどころ、その他のメモ  φ(..*)
(加山雄三さん関連、気がつけばけっこう書いてきているので、タグもつくってみました「加山雄三・若大将」)


リオの若大将:当時の予告編




『リオの若大将』は若大将シリーズ第12作、公開は1968年7月13日。大学生としてのシリーズはこれが最後となる作品なのですね。
監督:岩内克己、製作総指揮:清水雅、製作:藤本真澄、脚本:田波靖男、音楽:服部克久、撮影:斎藤孝雄、編集:小川信夫

ストーリーはこちらのリンクで
ストーリー(Wikipedia:リオの若大将

キャスト:
田沼雄一(京南大学経済学部、フェンシング部員、ランチャーズ):加山雄三
押田澄子(東京極東観光):星由里子
石山新次郎(青大将、):田中邦衛
江口敏(ランチャーズのメンバー(劇中)、照子の恋人):江原達怡
田沼久太郎(「田能久」の当主):有島一郎
田沼りき(若大将祖母):飯田蝶子
田沼照子(若大将妹):中真千子

谷村江美子(ブラジル工場長の娘、ガールズバンドのボーカル):中尾ミエ
北川(ランチャーズ):喜多嶋瑛
田島(ランチャーズ):喜多嶋修
渡(ランチャーズ):渡辺有三
大宅(ランチャーズ):大矢茂
宇野(ブラジルの日系権力者):左卜全
宇野一郎 :久保明
石山剛造 :中村伸郎
平山博士 :宮口精二(特別出演)
豪海 :今東光(特別出演)
バンド合戦司会者:内田裕也

もちろん、という感じで音楽要素はふんだんに。ブラジルを舞台としたストーリーだけに、サンバやボサノヴァは、若大将楽曲そして現地のひとびとを描く大切な要素ともなっていますね。
若大将シリーズ映画は、そのときの流行を織り込むというのが、ひとつの特徴だと思うのですが、こちらの『リオの若大将』も、もれなく、当時のトレンドがたっぷりと織り込まれています。

いままでのシリーズからの応用的な部分としては、若大将と澄ちゃんの恋愛フォーマット原型をのこしつつもアプローチのちがい、また妹の照子と江口の恋の大きな進展というものがみられ。その舞台であるブラジル的要素もその影響として大きいそう(DVD特典映像「狸穴の若大将」、アラッポ・カーロの備忘録:リオの若大将より)。そして、大学シリーズ最後ということもあるのでしょうね。

そのあたりも含めの気づき、ロケ地、その他のメモ:

-音楽:この作品、中尾ミエさんはかなり重要な登場人物ということで、中尾ミエさんのボーカルは生かされていますが、同時に、ランチャーズの出番も。バンド合戦、旅先での演奏という展開は、『エレキの若大将』でもみられるものの、ランチャーズのメンバーにも台詞がともなうシーンが多い。
-ロケ観光地PR&パンナム協力:若大将シリーズ海外ロケ編でおなじみとなっているパンナムが現地ロケへの協力。ブラジルはリオデジャネイロが舞台となるこの作品では、観光スポットの多くは、若大将雄一と現地に住んでいた経験もある江美子(中尾ミエ)のリオめぐりという形で紹介。
-服部克久さんの音楽演出:この作品観賞につき、Twitterで、ゲイリー芦屋さんから同シーンへのコメントいただきました:) 「大好きな映画です。中尾ミエと雄三がリオデジャネイロ観光する場面の服部克久の音楽がもろマンシーニタッチでそこだけ録音してよく聴いてました。最高っす!」やはりさすがな言及ですね!たしかにです、このシーンの音楽すてき。
-石川播磨重工業協力:若大将の学生としての研修、就職希望先として登場。現地の働くひとシーン、および、そのひとびとが音楽を楽しむシーンよいですねぇ。
-小西六協力:試験準備として悦子のノートをコピーするコピーセンター。コピーは店員がとり、お茶を飲みながら(ダンスも楽しめる)待つというスタイル。いいですねぇ。。当時、アンテナショップ的に実際に存在したのでしょうか?(ちょっと調べてみているのですけれど、まだ調査中)
-8ミリ編集。いかにも若大将が好きそうな趣味ですね。逆になってるシーンがあったりするのも、すこしそそっかしさもある若大将的で細かいながらよい演出。

-予告編での作品紹介コピー:作品紹介の一部コピーに、をつくづくと感じました。「"ボイン"と闘う青大将」、「最高にハレンチ」。
「ボイン」、「ハレンチ」、このふたつの言葉は、まさに1968年。いまではなかなかきかれなくなった言葉ですが。
語源など、あらためて:
ボイン - 語源由来辞典「ボインは、1960年代後半、日本テレビの深夜番組「11PM」で、司会の大橋巨泉が朝丘雪路をからかって言った言葉が広まった ... 」、「11PM」からの言葉カルチャーなのですね。。つくづくと当時の大橋巨泉さんの影響などもかみしめです。
ハレンチ - 日本語俗語辞書「…カタカナ表記のハレンチの場合、イカす、カッコイイ、ニクい、サイコーといった意味でも使われた…」
ザ・フォーク・クルセダーズのアルバム「ハレンチ」収録曲でもある「帰って来たヨッパライ」はが1967年の末のことであり、曲のヒットは、1968年。永井豪さん「ハレンチ学園」連載開始が1968年。
(わたくしが生まれたのは1968年。生まれた日のオリコン第一位も同曲です。1968年2月15日 いろいろ

-ブラジル影響:おまけ特典映像としての「狸穴の若大将」で岩内監督もふれている、この作品へのブラジル影響、恋愛の展開などあり。性格は、ほどよくキャリア的、ちょっと勝気なところもありながら基本的に芯はコンサバな感じが、おなじみキャラクター、マドンナ澄ちゃんでありますが、若大将への気持ちも他の作品より本人に対してもストレートですね。
そして、その若干のちがいを感じたのは、ファッションだったりするのですが、そんな影響もあるのかも、と、いつもより、かなりカラーがヴィヴィッドです。

ーそのほか:若大将シリーズでは、個人的に江口(江原達怡)は気になりであり、なかなかにひいきな登場人物なのですけれど、さらに登場シーンは多くはないのですが悦子(松原光子)もだったりします。

挿入歌:
またもや、長くなり、最後になりましたが、言うまでもなく、すばらしい歌の数々。

加山雄三:ある日渚に(主題歌、映画新曲)
作詞・作曲:弾 厚作 編曲:森岡賢一郎
リオのホテルでのランチャーズ演奏シーンおよびエンディング



ランチャーズ(加山雄三):シェリー
作詞・作曲:弾厚作
雄一&ザ・ランチャーズと中尾ミエが演奏



加山雄三:ロンリー・ナイト・カミング
作詞:岩谷時子・弾 厚作 作曲:弾 厚作 編曲:森岡賢一郎



中尾ミエ:恋のシャロック
作詞:松原智津子 補作詞:安井かずみ 作曲:新居一芳
「シャロックNo.1」は、映画には使われてませんでしたが、とてもよいので2曲ぐみのものを



そのほか、ランチャーズ「ナイト・メアー」(大学対抗バンド合戦:ステージの演出もこっている)、中尾ミエ「恋のさだめ」(大学対抗バンド合戦:ステージ演出でのポスターのイラストがイカシテル、かつガールズバンドらしくかわいい)


(投稿:日本 2012年1月22日、ハワイ 1月21日)

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