映画って観だすと、なんだか、続けて観てしまいます。中でも、ハマリだすとハマッてしまうものあるのですよね。先週の「アルプスの若大将」、「エレキの若大将」に続き今週もみてしまいました、「若大将シリーズ」。

まずは、「ハワイの若大将」。
若大将シリーズの第4弾、1963年8月11日公開。監督:福田純、製作総指揮:清水雅、製作補:森岩雄、企画:藤本真澄、脚本:笠原良三、田波靖男、音楽:広瀬健次郎、撮影:内海正治、西垣六郎、美術:竹中和雄、スチール:秦大三、岩井隆志、プロデューサー:角田健一郎

ハワイ、海、ヨットということで、当時の日本人、憧れの一作ではなかったのではないかと思います。以前にふれたことがありますが、日本から海外への自由渡航が始まったのは、昭和1964年(昭和39年)、この映画の公開は、まさに観光目的での海外旅行自由化前夜の作品なのですよね(参考:1963年、昭和38年4月1日以降は現金とトラベラーズチェックによる年間総額外貨500ドル以内の職業や会社などの都合による渡航が一般化されたが、これも旅行代理店を介して逐一認可。観光旅行として自由に外国へ旅行できるようになったのは翌1964年、昭和39年4月1日以降)。
サントリー トリスでハワイ 「トリスを飲んでハワイへ行こう」 (1961年):海外旅行自由化について以前書いたもの

ストーリー:
家業、田能久での牛肉と馬肉のすり替え事件と青大将カンニングによる停学処分が原因で、ハワイに行くことになった若大将、というスタート。あらすじはこちらのブログにくわしく。
昭和の郷愁 yuri_anne003のぶろぐ:ハワイの若大将

まさに典型的な若大将パターンのフォーマットですね。
アラッポ・カーロの備忘録:ハワイの若大将

「唄って、踊って、ゴキゲンで、ブルーハワイで青春爆発。Young Guy In Hawaii
風薫るワイキキの浜辺にささやく甘い恋。若さでハッスル、友情でハッスル、恋してハッスル。
青春のすべてを賭けてしぶきを蹴ちらせ!パンチのきいたハワイの若大将」

ハワイの若大将:当時の予告編



キャスト:
田沼雄一(京南大学、ヨット部員):加山雄三
中里澄子(化粧品会社宣伝課勤務):星由里子
石山新次郎(青大将):田中邦衛
江口敏:二瓶正也
平岩:中丸忠雄
赤塚:堺左千夫
田沼久太郎(「田能久」の当主):有島一郎
田沼りき(若大将祖母):飯田蝶子
田沼照子(若大将妹):中真千子
常吉:藤木悠
古屋老人(日本料理京屋経営):左卜全
英子:柳川慶子
上田(ホノルルで化粧品店経営):上原謙
ジェーン上田(上田の娘):ハヌナ節子
戸井田教授:平田昭彦

今回も気になりやロケ地(推測含む)などについてメモしてみました。
気づき、ロケ地、その他のメモ:
-併映は、怪奇特撮映画『マタンゴ』。ヨットつながりか
-海外旅行自由化前年作品とあり、ハワイを感じさせるシーニック・スポットのシーンも多く、撮影協力は、パン・アメリカン航空。
-祖母、田沼りきはオリンピックにそなえ、英会話にはげむ
-若大将、デパートでの配送員。デパートは小田急デパート
-ホノルル空港でみえるタクシーの案内サインは「Charley's Taxi」のもの。
-パスポート、現金などをなくし、訪れる日本領事館は、ヌウアヌ実在の日本領事館(日系人はヌアヌと発音することが多い)
-「ホノルルの人口は30万」という台詞あり。現在は約90万
-古屋の営む日本料理店「京屋」は実際にあった「京や」。観光客にもなじみ、地元ロコは接待やファミリー行事に利用という少しごちそう系な日本料理レストランでした。2007年3月に閉店。
07年03月に閉店した ワイキキ 和食 レストラン 京や
195年代、1960年代は、米本土からの観光客はハワイで日本を感じるという傾向もあったので、そういった形でスタートしたのではないでしょうか。わたしも、1974年に初めて家族と訪れたハワイ旅行では、滞在中何度か。
-ホテル協力は、ヒルトン・ハワイアン・ヴィレッジ
-古屋の住む家はマキキ・ハイツからマウナラニ・ハイツあたりのどこか高台。かなり日本趣味ですが、強調でなく、ちょっと前の典型的な日系人の邸宅らしいインテリア
-ドライブコース:ワイキキ→ハナウマ過ぎたモロカイ・ルックアウト、ラナイ・ルックアウトあたり→パリ・ハイウェイ下り(タウンからカイルア方面)。コース的には島の反対側に向う2つのことなるルートの代表的なドライブコース(流れとしては逆になるというという感じです)
-「江口」という役は、江原達怡さんのことが多いのですが、こちらでは二瓶正也さんが江口役

それにしても、左卜全さんの日系人役は多少オーヴァーな面もありますが、まさにあんな感じです。よくとらえられてますね。
あらためて感心してしまうのが上原謙さんの在外日本人らしい日本語です。ここは英語になるよね!という部分がみごとに英語。これは、かなりとらえてますね。日本語が堪能な日系人のそれとも似ています。わたしも、ときどきこんな話し方であったりします。ジェーン上田役のハヌナ節子さん、いいですね。最近の世代にはこのように話す若者はいませんが、いまの60アップあたりの日本語を話す日系人の典型的な感じです。ハヌナ節子さんは、日系人役として、「社長外遊記」、「続社長外遊記」にも出演されてるのですね。

挿入歌:
こちらも、またはずれのない良曲ばかりですね。お決まりのパーティーシーンのミュージックもゴキゲン!いいですね。
この「ハワイの若大将」、映画はもちろん曲もすばらしいのですが、ちょっとしたBGMもいいのですよね。「若大将シリーズ / 京南大学編その2」にはそのあたりも収録されているのでしょうか。

加山雄三:恋は赤いバラ~「DEDICATED」:
作詞:岩谷時子 作曲:弾 厚作 編曲:森岡賢一郎
ストーリーをもりたててくれるすてきな曲ですね。



日本語ヴァージョン:



加山雄三、星由里子、田中邦衛、清水由記:ラブリー・フラ・ガール
作詞:岩谷時子、作曲:弾厚作
岩谷時子&弾厚作コンビによる実質的第1作なのですね!この曲のシーン、大好きです。ハワイ語の使い方もいいですね。
陽に焼けた腕組ながら口ずさむナ・レオ・ハワイ(=ハワイの声)
"Mai poina 'oe ia'u"は、「Don't forget me」、「わたしを忘れないで」



加山雄三:ハワイの若大将:主題歌
作詞:岩谷時子、作曲:広瀬健次郎、唄:加山雄三



加山雄三:HONKY TONK PARTY
作詞・作曲:弾厚作、唄:加山雄三
京南大ヨット部主催のダンスパーティ曲

加山雄三:SWEETEST OF ALL
ポリネシアン・ショーでの曲

(投稿:日本 2011年2月19日、ハワイ 2011年2月18日)


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