YMOのフジ・カセットテープCM、テレビはもちろん、ラジオ、そしてポスター・雑誌を含め、とても印象に残っているシリーズ広告です。音楽、ビジュアル、コピーが商品コンセプトにぴったりで、しかもYMO自体のイメージ打ち出し効果もあったという理想的なモデルだと思います。

まずは、テレビCM。「テクノポリスの感性工場」編と「テクノポリス25時」編は、ステレオタイプ的な日本人像を強調、そして東京タワーに光る環。サウンドはもちろんですが、この日本人ネスは、YMOが海外で人気となった大きな要素のひとつ。いままで海外志向だった若者たちの文化にとても大きな変化をもたらしたYMOならではのCMです。



カセットテープのCMということで、ラジオCMにも趣向をこらしていました。「音楽は磁性紀に入った」編は、細野晴臣さん、高橋幸宏さん、坂本龍一さんのトークの音の立体感が特徴。そして、このCM用につくられたサウンドについての談話というのもとてもユニークです。わたしが、大好きだったのは、「音楽は増殖をはじめた」編。こちらはサウンドのつくられる過程について細野晴臣さんが解説、そして「~増殖する音楽に君のカセットは対応できるだろうか。~DR、ER、UR、SR、DR、ER、UR、SR...」という終わり方が。

「音楽は磁性紀に入った」編



「音楽は増殖をはじめた」編



こちらの動画は、11pmの水曜イレブンでのYMO特集なのですが、音楽、音楽戦略、広告宣伝活動も含む興味深いトークが満載。話の内容から、おそらく1981年放送。YMOメンバーの出演は細野さんのみですが、11pm勢、司会進行の愛川欽也さん、今野雄二さん、かたせ梨乃さん、サンディーさん、ゲストとして、川添象郎さん、糸井重里さん、上條喬久さん、小島正彦さん(富士フィルム)が出演なさっています。(※ CMについての話は5:35あたりから)



川添さんのお話もおもしろいですし、糸井さんの「YMOは力道山的魅力」というコメントも、まさにという感じです。こうやって、もう一度見直すと、最先端広告を最先端技術のカセットテープに、というコンセプトで制作された広告それぞれのアートワークとコピーがすばらしいです!

「音楽は増殖をはじめた」アルバム『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』の麻雀牌をカセットテープに
「音楽はいつも先兵だ」カセットで増殖していくイメージ
「音楽は磁性紀に入った」楽器から蓄音機、そして磁性紀。次世紀にもかけているのでしょう
「音楽は104番目の元素だ」音楽を名称のない104番目の元素にたとえて。
「世紀末か新時代か」21世紀までという20年分のカレンダー(もう21世紀になってしまってますね、早い)
「感覚で音楽を」こちらもコピーが韻を

イビサ、このころからテクノ土壌だったんですね。あらためて気づきました。いまのイビサのサウンドは、またさらに異なっていますが。

[ブログ更新]
基本的に一日一投稿目標ですが、どうもこのところ寝てしまって一日抜けて、その次の日に2つ書いてのくり返し。夜10以降ぐらいにならないと時間がつくれないというのも要因ですが、一日おきに時差による疲れがやってくるのかな。夏に日本に引っ越してきたときも、そうだった気が。

(投稿:日本 2010年1月9日、ハワイ 1月8日)


にほんブログ村 テレビブログ テレビCMへ
にほんブログ村
にほんブログ村 テレビブログ テレビ番組へ
にほんブログ村

0 コメント