ずっと気になりつつ、購入が伸び伸びとなってしまっていたアルバム、マキシマム(MAXIMUM)の『マキシマム・ホット』、ついに買いました。

このアルバム、ほんとにかっこいい、すばらしいですね!出会えたことに感謝。もっと早く聴いておくべきでした。やはりこれは手元に、と思ったきっかけは、11月のいろいろなことがきっかけ。

きっかけその1:深町純さん他界
そもそも、このアルバムの存在を知ったのは、深町純さんのワークからでした。ファンの方による深町さんのディスコグラフィー&ワーク・ヒストリーでみつけて、だいぶ前から気になっていて。購入にいたったのが、悲しいニュースのあとだったのは、なんというか、歯がゆい気持ちです。
みつけたのは、このサイトで。深町さんワークに関してはいつもこちらを参考にしてます。
70's crossover music:深町 純 Jun Fukamachi [-4]ディスコグラフィー(1970年代補足)

きっかけその2:11月初めに視た、NHK-BS2の6夜連続「ロック誕生~ニッポンROCK 40年~」
この番組で、外道とミッキー・カーチスさんの関係などを知り。ミッキー・カーチスさんのプロデュースものにも惹かれ。そして、外道も(そのことに関しては約1ヶ月前に書いてたりします)。
外道 香り/龍神/天空に舞う ほか

きっかけその3:収録カヴァー曲のセンス
そもそもの強烈なる気になりのきっけですが、11月のいろんなことが、選曲センスへの感動に拍車をかけ、引き金がひかれました!

マキシマム:マキシマム・ホット(1975年)
マキシマム・ホット - マキシマム

ほんとは、全曲に関して、動画まじえてレビューしたいところなのですけれど。音は数曲で。
すべてオリジナル自体すばらしいものばかりなのですが、ミッキー・カーチスさんの企画発案、深町純さんのアレンジがすてきすぎです。
参加ミュージシャンは、大村憲司さん(g)、小原礼さん(b)、村岡建さん(sax)、村上"ポンタ"秀一さん(dr)、浜口茂外也さん(per)。
マキシマムの歌声もすばらしく。ちょっとワルな世界も似合いつつ、なんとなくそんな世界との距離が感じられる甘いながらもクールな歌声、なんと表してよいのでしょうかねというような、とにかく伝わってくる雰囲気、スタンスがすばらしいです。
ところで、「マキシマムについて」が、まだでした。マキシマム(MAXIMUM)とは、コジマ・タエコさん、コジマ・ヨーコさんによる姉妹デュオ。

 1:氷の世界
 オリジナル:井上陽水(1973年)
 作詞・作曲:井上陽水
このイントロのかっこよさ、普通じゃないですね。なんかこの時代のドラマのディスコ・シーンのやるせないモードなどにも似合いそうな感じ。
深町さんは、井上陽水さんのアルバム『氷の世界』でピアノで数曲参加(曲『氷の世界』のピアノはPeter Robinson)

 2:あしたてんきになれ
 オリジナル:はっぴいえんど(1971年)「風街ろまん」より
 作詞:松本隆、作曲:細野晴臣
はっぴいえんどの大好きな1曲。ある意味『氷の世界』からもくる流れにあっているような選曲センスがまた聴いてます。コジマ姉妹の声も少女を歌うにふさわしく、何度も聴いているとこの世界になんだかしっくりはまってきて、かなり気に入ってます。ファンキーなアレンジもかっこよし。



 3:深夜映画
 オリジナル:ガロ(1975年)「吟遊詩人」より
 作詞:阿久悠、作曲:荒木和作
これまた、かなりかっこいいです!ガロによるオリジナル、まだ聴いたことがないのですがアルバム『吟遊詩人』聴きたくなりました、アレンジが全曲松任谷正隆さんで、詞がすべて阿久悠さんという組み合わせはこの1970年代でもこの時期でないと、とう感じですね。

 4:港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ(ダウン・タウン・ブギウギ・バンド 1975年 より)
 作詞: 阿木燿子、作曲: 宇崎竜童
『深夜映画』から続く裏っぽさ、ワルな感じも漂う世界が炸裂という感じ。アレンジが、かっくい~ヨコハマ・ヨコスカ(横浜、横須賀的)な感じです。阿木燿子さん、コジマ・ヨーコさん「ヨーコ」ですし。

 

 5:出来心  
 作詞:阿久悠、作曲:荒木和作
この曲、すごくステキなんですけれどオリジナルなのでしょうか。深町さんのキーボードもすごくすてきなのですよね。そして、大村憲司さん泣けるギターがすばらしいです。



 6:ハイビスカス・レディー
 オリジナル:外道(1975年)
外道の3枚目のシングルのカヴァー。まだ、外道のオリジナルは聴いたことがないのですが、「ハイビスカス・レディー」すごくいいですね。マキシマムの雰囲気にあってますし。
いわゆる外道ファンの方の間では、この曲、賛否両論といったこところまみたいですけど。以前に触れた加納秀人さんのハワイの思いを綴った手紙、思い出します。
シングルのジャケットかなりすてき。いわゆる外道のイメージではないですけれどね。

水金地火木土天回明~外道・秘蔵音源集 その壱(未発表)』に収録されてるみたいです。このCD評をみていたら、他にも意外な外道を感じられる曲があるとか、こちらもかなり興味ありです。



 7:人間の醜さがひき起した奇怪な美しさの哀にひそんだ不快な感情を題にした時
 オリジナル:成田賢(1972年)「汚れた街にいても」より
成田賢さん、興味を持ちつつ、まだあまりきちんと聴いていない方のひとりです。これをきっかけに、いろいろ聴いてみたく、そろそろ勉強しはじめなくてはと思っています。
それにしても、このアレンジも相当にかっこよしです!

 8:ファンキー・モンキー・ベイビー
 オリジナル:キャロル(1973年)
 作詞:大倉洋一、作曲:矢沢永吉
ライトでポップでありかつクールなキーボードのサウンドがすばらしな1曲。アレンジでこんなにも変わるのですよね~、とつくづくです。

 9:マキシマムのヘイ・ユウ・ブルース
 オリジナル:左とん平(1973年)「とん平のヘイ・ユウ・ブルース」
 作詞郷伍郎、作曲望月良道
オリジナルもミッキー・カーチスさんプロデュース、深町純さんアレンジ、『とん平のヘイ・ユウ・ブルース』。こちらは完全に『マキシマムの~』なってますね。「ただいま~」からの節というか台詞がいいです。

 10:バイ・バイ・ベイビー
 オリジナル:久保田麻琴と夕焼け楽団(1975年)「ハワイ・チャンプルー」より
 作詞:藤田洋麻、作曲:細野晴臣
ラストにこの曲とはすばらしいです!深町さんのピアノさんがぴったり。オリジナルのよさをいかしつつのグルービーでファンキーな、そして最後のサンバな感じも。

マキシマムの『マキシマム・ホット』、期待以上、企画、選曲、アレンジ、演奏、ボイス、どれをとっても実にすばらしい~!とっても好みな作品なのでした:)
よかった、よかった。
それにしても、深町純さん、時代時代のワークが「時」の音であり、でも深町サウンドという世界がしっかり感じられますね。そして、いなくなってしまったことが、まだ、何となく信じられないです。

(投稿:日本 2010年12月4日、ハワイ 12月3日)


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