昨日は、深町純さんのコメントなども拝借し、アナログのCD再販や復刻について、ちょっと考えてみたのですが、こんな復刻ならとってもすばらしいなぁと思った最近入手のアルバムは、やっぱり、石川セリさんの『Seri sings Pico - パセリと野の花+13』と樋口康雄さんの『ABC~ピコ・ファースト』でしょうか。
この2つのアルバムは、以前にもこれから購入予定、というような感じで書いたのですが、予想どおり、いやそれ以上にすてきな復刻アルバムでした。
何がすばらしいかというと、オリジナル収録曲のすばらしさ、ボーナス・トラックはもちろんながら、ご本人たちの対談、インタビューなどが掲載されているということ。購入の大きなきっかけとなったのもそのあたり。
こういうスタイルの復刻は、ミュージシャンへの敬意、リスナーへの思いやりを感じますよね。
CDアルバム:Seri sings Pico - パセリと野の花+13:
1972年の石川セリさんのファースト・アルバム『パセリと野の花』にCM作品やデモ録音ものなども加えた樋口康雄さんとのコラボレーション作品を集めたCDアルバム(『八月の濡れた砂』のみ樋口さんではないです)。
ベースとなっているアルバム『パセリと野の花』は、石川セリさん20歳、樋口康雄さん(ピコ)19歳のときのもので、フレッシュでありながら、2人の若い才能をすべてに感じるすばらしい作品ですね。樋口さん、ほぼ1日で全曲書き上げたとか。すごすぎます。
プロデュースは、渡邊有三さんとジョニー野村さんで、エンジニアは黒田勝也さん、参加ミュージシャンもすばらしい方々ばかり(だったそうですが、この辺りの情報できればもう少し欲しかったような…)、セリさん作詞ものに加え、伊藤アキラさん。山川啓介さんの詞もとってもすてき。
かなりうれしかったのは、未発表だったというピコと石川セリさんのデュエット『フロッグ・ロック』。伊藤アキラさんの詞もとってもかわくて大好きです。
この曲は、樋口さんがMCAと作家契約するときにサンプルとして録音したものだったのですね!ソロ作品としては、最も古い作品だとか。
フロッグ・ロック:
うた:樋口康雄(ピコ)&石川セリ、作詞:伊藤アキラ、作曲・編曲:樋口康雄
ピアノ:ピコ
『パセリと野の花』には深町純さんもピアノで参加してたんですね。参加が確実にわかっているのはこちら。
かなしい歌詞とかわいいタイトル、サウンドの明るさがなんともいえない名曲『小さな日曜日』。イントロのピアノがすごく印象的だなぁと思ってました。
小さな日曜日:
作詞:山川啓介、作詞・作曲:樋口康雄
ピアノ:深町純
シングアウト時代の話や二人でミュージカル『ヘア』のナンバーなども歌っていたとか、対談ではかなり反応どころも多く、そのほかいろいろあるのですが長くなっちゃいそうなのでまたいつか何かに絡めて。ほかの曲は、以前にも書いたこちらのリンクから。
石川セリ パセリと野の花 (アルバム) ピコもの
CDアルバム:ABC~ピコ・ファースト:
帯には小西康陽さんが「ピコ大好き。30年早すぎた天才少年て感じで…樋口康雄さんの眩しいほどの才能に心からのリスペクトを」と書いてます。まさに、です。少年さがすばらしいです。
ピコのアルバム『ABC』は当時、洋楽レーベルで発売されてたんですね。プロデュースは本城和治さん、ディレクターはジョニー野村さん(ジョニーさんはMCAの社員だったんですね。セリさん、ピコ、ゴダイゴという順番でやって)。ピコの曲、アレンジのすばらしさは、かなり、なのですが、音、いいなぁと思っていたら、参加ミュージシャンも、やっぱりすてきな方たちばかりだったのですね。ドラムに田中清さん、ギターは水谷公生さん、武部英明さん、栗林稔さんなど、1970年代前半の「最強メンツ」。ただ、クレジットしなかったので、他にも参加されてる方もいるし、どの曲かなど、樋口康雄さんご自身もあいまいだそうです(クレジットしておけばよかったなぁと)。
こちらのアルバムでのインタビュー対談は鈴木望さんなのですが、すごく細かく聴いてらして、曲展開などに関する質問、樋口さんの思い出しや応えは、まさにインタビュアーによる部分が大きいなぁと感じました。
鈴木氏の音分析とか(『I LOVE YOU』以外の曲の分析もですけどw)。
樋口さん:そうそうそ。あの辺の音いいんですよね。ドラムのスタスタスタンって感じも。田中清って、だいたいドバーンドバーンって音だったんだけど、あれだけ軽くて。
鈴木さん:あのドラムは石川晶なんじゃないか、って僕らは想像してたんですけど。
樋口さん:あ、ひょっとしたらそうかもしれない。確かにね、スネアの音とかね。僕、石川さん大好き。多分ね、これはシングル用に作ろう、みたいなことを言ってたんじゃないかな。
ということで、あらためて
I LOVE YOU:
作詞:石川セリ、作曲・編曲:樋口康雄
こちら前にはさがせてなかった『人間』。
人間:
作詞:石川セリ、作曲・編曲:樋口康雄
このホーンのアレンジなどもすべて譜面におこしてるんですね。セリさんによるととてもきれいな譜面だと。ピアノは樋口さん。ドラマチックで、よいですね。
全曲すばらしい、以前にもピコについては書いているので、他の曲はこちらから。
ピコ/ 樋口康雄 abc (アルバム) とか
先にも触れましたが、インタビュー含め、復刻に関わった方の愛情を感じました。
聴きこみ方とかがすごい!
こんな復刻ワークは感動すら覚えます。
(投稿:日本 2010年11月14日、ハワイ 11月13日)
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