ふた月ほど前にたてたミシェル・ルグラン課題のひとつである、「『Watch What Happenes』すこしづつ集めていこうかな」、継続実行中。動画などで、まずチェックしてからという感じできていたのですけれど、そんな中、この曲に限らず、もっと聴いてみたいなぁというアーティストやアルバムがでてきているので、曲集め作業とともに、すこし集めはじめ。
まずは、一番気になっていたエリス・レジーナ (Elis Regina)。この方の『Watch What Happenes』、すごくよいのですよね。。。アレンジ、歌のこなし方ともに。この曲のボーカル作品としては、かなりのお気に入り。
Elis Regina:Watch What Happenes(1969年)
エリス・レジーナ、ブラジルものでは前から気になっており、もっと知りたいと思いつつ、ちゃんんと通しで聴いたことがなかったので、アルバム『Elis Regina In London』は、そんな意味でも、よいきっかけになりました。
このアルバムは、タイトルどおり、ロンドン録音。オーケストラをバックに2日間で録ったという作品なのですが、双方のプロ意識を感じさせるすばらしい作品ですね。初顔合わせのバックにのって、これだけ歌いこなしてしまうとは、ほんと、すばらしい解釈とノリ、歌唱力だなぁとつくづくです。
ほかの方のヴァージョンでおなじみのMPB(ムジカ・ポプラール・ブラジレイラ)、ボサノヴァのナンバーも、この方にかかると、また、さらに、です。独特の躍動感をもった、実にすばらしい、シンガー。
いままで知らなかったこと:
実に、早く没されているのですね。36歳で(1945年3月17日 – 1982年1月19日)。。。亡くなった原因もかなしく(Wikipedia:エリス・レジーナ)
そんな人生のさまざまな面を感じさせる、歌声ではありますね。はじける笑顔がとてもすてきに印象的な方ですが、どことなくせつなさも感じるのですよね、そんな特有の。
亡くなるすこし前に来日もされているのですね。田園コロシアムで公演なども。
ELIS REGINA LIVE IN JAPAN.july 25 '1979 "Wave"
アルバムから、特によいなぁと思ったナンバーを動画で。
収録曲:
1. Corrida De Jangada(コヒーダ・ヂ・ジャンガーダ(帆掛け舟の疾走))
2. A Time For Love(ア・タイム・フォー・ラヴ)
3. Se Voce Pensa(シ・ヴォセ・ペンサ)
4. Giro(ジーロ)
5. A Volta(ア・ヴォルタ)
6. Zazueira(サズエイラ)
7. Upa Neguinho(ウッパ・ネギーニョ)
8. Watch What Happens(瞳をみつめて)
さきにもあげたのでテレビ映像で
9. Wave(ウェイヴ)
10. How Insensitive(ハウ・インセンシティヴ)
11. Voc e(ヴォセ)
12. O Barquinho(小舟)
[MPB(ムジカ・ポプラール・ブラジレイラ)]
MPB(ムジカ・ポプラール・ブラジレイラ)って、広義では「1960年代以降の音楽で流行したもののほぼすべてがこのジャンル名で括られることになる」とありますが、ジャンルというより、むしろ、トロピカリアなどとともにムーブメントだったのですね。
「初期のMPBは、当時世界的に流行したロックのブラジル的受容であり、ボサノヴァなど1950年代後半~1960年代前半にブラジル音楽の主流を成していたヨーロッパ白人中心主義の象徴とみなしうる都会的洗練や知性などへのアンチテーゼとして、エレキギターの刺激的なサウンドが若者の衝動を刺激した。しかし、既にブラジルのアイデンティティとなっていたサンバなどのサウンドや技法は受け継がれ、ロックンロールなどの要素にブラジル的な感性や伝統音楽を融合した様々なスタイルが形成された。「反戦」-「ロック」-「ヒッピー」と繋がる…」
トロピカリア:
「トロピカリアに関わったミュージシャン達は、ブラジルの軍事政権に反発し、しばしばデモにも参加した。しかし、1968年12月13日に軍事政権が発令した軍政令第五号は、政府が反体制活動を鎮圧することを正当化した内容で、12月27日にカエターノ・ヴェローゾとジルベルト・ジルが逮捕され、2人は1969年にはロンドンに亡命。ムーヴメントとしてのトロピカリアは下火となり、1970年にはナラ・レオンもパリに亡命した」
1960年代のこのあたりのこと、音楽的な回帰とか内包とかとらえていたのですけれど、当時のブラジル、そんな感じだったのですよね。なんとなく、そういうことも考えはじめてます(前提としてという程度ですけれど。これからも、ベースにあることは、なるべく、すこし気にしていきたいなぁと)
あぁ、そういえば、『Watch What Happenes』に関してもそうだったのかぁということがあったのですが(それ自体は短い)、つづきにします。
(投稿:日本 2011年12月8日、ハワイ 12月7日)
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Elis Regina Elis Regina In London (アルバム)
投稿者 むぎ茶 | 0:54 | 1960年代, ジャズ/ ワールド その他, 洋楽ポップス&ロック | 0 コメント »
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