このところのつながり、さらにつながり、テーマやもう一度あらためてなど関連。

昭和ジャズ大全~幻の名盤・秘蔵盤~』と『トシコの子守歌(Lullaby For You)』(1965年)から、いただいた、あらたなテーマのようなものについて。

数日前には、秋吉敏子(穐吉敏子) アルバム トシコの子守歌 ほか (昭和ジャズ大全 導きからのいろいろ)で、おなじみのわらべ歌や童謡の秋吉さん流解釈やアレンジのすばらしさについてふれさせていただいたのですが、ここで、あらためて、ジャズとこどもの歌の楽しさを感じさせていただきました。

もちろん、童謡や唱歌、民謡のジャズ的アレンジというのは、かなり早い時期からあり、日本、昭和ジャズでも戦前から。
いままでも、そんな作品は聴いてきていて、大好きなくくりのひとつです。

この秋吉敏子さんのアルバム『トシコの子守歌(Lullaby For You)』での曲の数々は、はじめて聴いたときに、いままでなじんできたそれら作品とは、またちがったセンセーショナルな感じをうけ、これは、なんなんだろうなぁと、しばらく考えて。なぜ印象がそこまでちがい、とても鮮烈なイメージを受けたのだろうということが、やっとすこし、わかってきたような気がしてきました。

それは、「童謡のジャズ・アレンジ」ということと「ジャズで童謡」というちがいなのかなぁと。
もちろん、そのどちらもすばらしく、時代の流れなどもあったりですけれどね。

後者は、いままで感じていた、1950年代後半あたり、それ以降のモダン・ジャズのイメージ、「ちょとむずかしいなぁ」というものを、自分にとって、すこし近づきやすく親しみやすいものにしてくれてきているようで。

さらに、そんな作品をいろいろと聴いてみたいなぁと思わせてくれたのが、この曲でした。

Toshiko Akiyoshi & Her Trio:Three Blind Mice スリー・ブラインド・マイス



日本でもおなじみのこども歌、ナーサリーライム (Nursery Rhymes)のひとつですけれど、この曲、たくさんの方がいろんなスタイルでカヴァーしているのですね :D
(アメリカでのわが子育てでも、よく聴いたり、一緒に歌っていた歌なので、さらなる親しみもっていたりする曲)

Art Blakey & the Jazz Messengers:Three Blind Mice(1962年)

アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズの。とっても、かっこよく、でも、なんだか遊んでるみたいに楽しくて。大人の童心も感じつつ。
ブレイキーの敲きだすたゆまぬドラムのリズムにのせての3管それぞれのソロ。それぞれの個性もあって(三匹のねずみでしょうか)。



ジャズ・オルガン・ファンクのDr. Lonnie Smithもアルバム「Think!」で、この曲を演ってるんですね。

Dr. Lonnie Smith:Three Blind Mice(1968年)



こどもの歌、楽しい、というほかにも、やっぱり、この歌のメッセージみたいなこと、そのさらなるあてはめなども、多くカヴァーの背景にあるのかなぁ、などとも考えてみたり。

スリー・ブラインド・マイス(Three Blind Mice)のこと:
よくいわれている説。ヘンリー13世の娘 女王メアリー(カクテル、ブラッディー・メアリーでも知られている、あの方)を例えているというもの。カソリック支持の女王は、プロテスタントを迫害し、たくさんのひとを処刑したことでもしられており、三匹のねずみは、刑にさらされるプロテスタントの貴族とか。

内容は、肉きり包丁でしっぽを切ろうとする農婦から三匹の盲目のねずみが逃げまどうというもの。
目がみえないし。ただただ逃げまわる。もちろん、韻遊びがあるので、意味がすべてではないのですけれどね。

Three blind mice, three blind mice,
See how they run, see how they run,
They all ran after the farmer's wife,
Who cut off their tails with a carving knife,
Did you ever see such a thing in your life,
As three blind mice?

Jazz Jamaicaのスカ仕立てヴァージョンもとっても楽しくて、このところ頭の中でくり返してます。
スカ自体、もともと、ジャマイカン・ジャズとも呼ばれたり、そんな要素がありますが、Jazz Jamaicaは、1991年に結成という新しさとスカのオールド感もたっぷり味わえるグループ。

Jazz Jamaica:Three Blind Mice
アルバム、『The Jamaican Beat Vol.1』(1994年)より



ということで、ナーサリー・ライムの「Three Blind Mice」のこと、あらためて考えてみたり。

これから、アレンジがというものだけでなく、「ジャズで童謡」や「ジャズでこども歌」なもの、またちがった感じでも、意識して、聴いていきたいなぁと思っています :)
また、そちらを導きとさせていただき、ちょっとむずかしいかもといままでだったら思ったような、すてきなアルバム作品などに出会っていけたらよいなぁと思ってます。

(さっそく、とってもかっこいいので、アート・ブレイキーのアルバム『Three Blind Mice』などを聴いてみてます。今、なので、まだぜんぶ聴けてません…。そして、明日は、そんな秋吉敏子さんのライブでもあります)

[ジャズとこども歌:童心と遊び]
こんないろいろ、この秋では、こちらの作品などからの感動からともつながっている感覚なのかもしれませんね。
TV AGE「テレビ・映画音楽の巨匠たち:宇野誠一郎」講座:アルバム『21世紀のこどもの歌』との出会い
Dave Brubeck Quartet Dave Digs Disney (アルバム)

(投稿:日本 2011年11月2日、ハワイ 11月1日)

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