いまでは、すっかりジャズのスタンダード・ナンバーのようになっている、『Some Day My Prince Will Come』のことを書いた数ヶ月前に、あの曲をはじめとし、ディズニー・アニメの曲の数々をはじめて、ジャズでカヴァーしたのは、デイブ・ブルーベックだったということをあらためて知り。

ずっとほしいと思っていたアルバム『Dave Digs Disney』(1957年)、やっと買いました。

ほしいものリストに入ってるものはたくさんあるのですけれど、自分の中では、いま、とても必要な気がして。
(先日、レコ部で別のブルーベックものかかってたのも、あ、買わかきゃな、再気づきのきっかけではあるのですけれど…)

やっぱり、このアルバム、とてもいいですね。
動画なんかでもたまに聴いたりしていたし、図書館などにもあるのですけれど、どうしても手元におきたく。
ほんと、買ってよかったです… しみじみ…

アルバムのライナーノーツには、プロデューサーである George Avakianによる、このアルバムのエピソードがありました。

ある日、デイブ・ブルーベックから電話が入り
「いま、カリフォルニアのディズニーランドに、こどもたちといるんだよ」、「ディズニー映画の音楽はとってもすばらしいよね!」、「自分たちで演奏してみたいんだ」と。
そこから、「ジャズ、ディズニーランドに行く」というようなテーマでアルバムをつくってみようというアイディアがうまれたのだそうです。

(以前にも触れましたが)ディズニー・ナンバーをジャズでというコンセプトが生まれたのは、このときなのですね。
その後、他のジャズ・ミュージシャンたちも多くカヴァーしていますが、それも、このあとすぐに追うようにして、というものが多いような気がします。

収録曲は以下のとおり。数は多くはないのですけれど、すばらしい楽曲セレクションですね。
すべての曲で、お得意のすてきなリズム変化がみられます。
それぞれの曲について、すこしのコメントと、いくつかの動画を。

1. Alice in Wonderland  不思議の国のアリス
日常の世界をぬけだして、という、オープニングにふさわしいナンバー。
3/4拍子のワルツから、おてんばな4/4拍子へと。
途中のリピート部分とピアノとサックスの追いかけががなんともよいです。



2. Give a Little Whistle  口笛吹いて
コウロギのジミニー・クリケットが歌う「困ったときは口笛を吹いて僕を呼んで」のピノキオからのナンバー。
ドラムがとおして、軽やかな楽しさを運んでくれます。



3. Heigh-Ho! (The Dwarfs' Marching Song)  ハイホー
最高に楽しい小人のマーチ、「ハイホー♪」。短いドラムソロの部分がなんともきいて。



4. When You Wish Upon a Star  星に願いを

この曲もたくさんのカヴァーがありますけれど、このリズムのお星様もいいですね。
当初は、ピアノで静かにスタートするようなアレンジを考えていたそうですが、レコーディングのセッションで、軽やかなアレンジに。



5. Someday My Prince Will Come  いつか王子様が
白雪姫からの名曲。たぶん、ジャズでは、この曲が一番多くのカヴァー・バリエーションがあるのかと。
以前に書いたものがあるので、そちらを。
Someday My Prince Will Come いつか王子様が (ジャズ)



6. One Song
こちらも、白雪姫からのナンバー。ストーリーでは、「I'm Wishing」(歌:白雪姫)からの流れで、こちらにつながる、ストーリーでは大切な歌。

7. Very Good Advice
アリスからのナンバー。全部を通して、アリス、多いので、なんだか、みたくなっちゃいました。DVDあるので、ちょっとみようかなぁとも。

8. So This Is Love  これが恋かしら
こちらは、シンデレラより。

Dave Brubeck (piano) Paul Desmond (a sax)
Norman Bates (bass) Joe Morello (drums)
録音: June 29,30, August 29, 1957

いくつか、といいながら、動画、たくさん、貼っちゃいましたけれど、とにかくよいです。

そして、さらに、デイブ・ブルーベックでも、このアルバム以外にさらに『Alice in Wonderland』がいくつかありますけれど、ポール・デズモンドとのDuet takeなヴァージョンも、すこし大人なアリスで、とてもすてきですね。
(ポール・デズモンドは、『Dave Digs Disney』にも参加していますけれど、アルバム『Brubeck Desmond』はまたひと味ちがい)

Dave Brubeck & Paul Desmond:



このヴァージョンを聴いたら、アルバム、ブルーベック~デズモンド
もほしくなってしまいました。このアルバム、ほかには、ワーナーのアニメの『Lion's Busy』という曲などもあったりします。
デイブ・ブルーベックは、いままで、自分の中では、なんといっても『TAKE 5』のイメージだったのですけれど、同時に童心をもった方なのですね。さらに、もうひとつ、ほしいアルバムが…そちらはつづきで…

(投稿:日本 2011年9月10日、ハワイ 9月9日)

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