昨日は、気づき、つながりからたどりついた、またとないタイミングでの「世界の秋吉」、ジャズピアニストの秋吉敏子さんのライブ、ブルーノート東京にいってきました。
今回のライブは、 秋吉敏子クインテット featuring ルー・タバキン with Monday満ちるということで、秋吉敏子さんのご主人であり、サックス、フルート奏者のルー・タバキン氏はもちろんのこと、お嬢さま、Monday満ちるさんも共演という豪華なもの。
ブルーノート東京:秋吉敏子クインテット featuring ルー・タバキン with Monday満ちる
このスケジュールを知ったのは、先日、秋吉敏子さんのことについて書いていたときに
秋吉敏子 アルバム トシコの子守歌 ほか (昭和ジャズ大全 導きからのいろいろ)
ふと、何気なく、ブルーノート東京のスケジュールをみたら、予定されていたという。
ふだん、あまり夜の外出は、ひかえているし、なんといっても、こういうちゃんとしたライブはヲサイフとしてもだったりするので、即決断はできなかったものの、「やっぱりいくべきなんだけど…」とか、2日ほどぶつぶつと。行ってもよいという自分説得の「何か」を考えてみて。
「あ、そうだ。ピアノの先生を誘ってみよう。目に見えないものもふくめたら、いろんなものをいただいて、いまの自分があるのも、先生のおかげ。それに、先生とは、こどもの頃から、高校卒業してピアノのお稽古をやめるまで、ずっと何かよいものがあるとコンサートにも連れていってくれたもの」と、先生にメール。急なおさそいにもかかわらず、ご一緒いただけることになったのでした。
行くか行かぬかすこし考えたけれど、やっぱり行くことができてよかったです♫
秋吉敏子さんは、現在81歳、音楽生活も60年以上、大ベテランであるのに、とてもいきいきとされていて、たゆまぬノリの、すばらしい演奏。ビバップですね、おひとそのものが。
弾きながら、たまに足でリズムというのとはまた別な、なんというのか、やはり「ノリ」を出すというか。そして、レコーディングでも、かすかに聴こえてくる、スキャットやハミング、これもあり。あぁ、こうして、メンバーを指揮されたりキューを送ってるんだなぁ、と、そして、あの力強い目。
生でみるのは、もちろんはじめてだったのですが、とてもとても感動、かっこよかったです。
やっぱりライブ、生演奏はよいですね。すべてではありませんが、メモをこちらに φ(.. )
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テーブル自由席でしたので、整理券をもらうためすこしはやめに。配布予定の5時より早めに配るかもとも言われ(予約につき、一枚ということだったので、整理券受け取りは、人数かぎらずひとりでもよい)。
なかなかによい番号をいただけました。
時間つぶしは恰好の読書タイムなので、本など。
開場すこし前に、もどり、順番を待ち。すてきなご年配の女性もいらしたりしたのも印象的でした。
テーブル自由席でしたが、ステージ近くのよい場所がとれました。
お店の方に場所の好みを告げて案内していただけるのもよいですね。
オリジナルカクテルは、アーティストや曲にちなんだものなのですね。"One Night Specia" というその日の出演アーティストにちなんだものもあり。H B D #73(from Ron Carter)(←これ、パイナップルの風味、でも甘すぎなく、キリリ感もあって、とっても、おいしい)とLet's Touch The Skyy Blue (from Fourplay)をオーダー。食事はしっかりというつもりなかったのでカーリーフライ。"Swingin' Potate"というかわいい名前がついてました :)
いよいよ演奏スタートということで。1曲めは、秋吉敏子さんのシグネチャー・ナンバー、『LONG YELLOW ROAD』でした。
それから、歩んできた道を象徴するようなナンバーですね。
この曲の発表、ファースト・レコーディングは1961年に、Toshiko & Mariano Quartetsとして、1975年には、同名のアルバムをToshiko Akiyoshi & Lew Tabackin Big Bandとして。
1975年のものがなかったので、こちら
LONG YELLOW ROAD(1961年)
今回のライブでは、『LONG YELLOW ROAD』の頃から、クアルテット、ビッグバンド、クインテットのメンバーとして長く一緒に活動してきたというエディ・マーシャル氏が、9月に他界され、アーロン・キンメルさんという若手ドラマーの参加となりました。
ライブ・メンバーは、秋吉敏子(ピアノ)、ルー・タバキン(サックス、フルート)、Monday満ちる(ヴォーカル、フルート)、マイク・ロドリゲス(トランペット)、ポール・ギル(ベース)、アーロン・キンメル(ドラムス)。
秋吉敏子さんが、クインテットをレコーディングでなく、ライブで演るというのは、初めてなのだそう、そして、Mondayさんとこういう形でライブというのも。
次は、ルー・タバキン氏のサックス・ソロで『Early Nocturne』。こちらは、音源がないのですけれど、とてもすてきでした。
秋吉さんが、ルバング島で発見された小野田少尉を思い創作したという『孤軍』。邦楽器である鼓を取り入れた、斬新な作品で、こちらは高い評価を受け、日本人であることの思いもひじょうに感慨深かったと。が、ご自分のマイルストーン(道しるべ)とおっしゃってました。同名アルバムは、秋吉敏子=ルー・タバキン・ビッグ・バンドとしてのデビュー作でもあり。
KOGUN (1974年)
マンデイさんも、このあとから登場し、『My Funny Valentine』。とても、すばらしい、解釈、メロディー・アレンジ、すてきでした☆
これ、レコーディング・ヴァージョンでないですかね(まだ、探しきれてません)
その後、数曲、そして、『The First Night』では、Mondayさんとタバキン氏とフルートを秋吉さんのピアノとともに。こちらもよく。
「ニューヨークの文化に貢献したアーティスト」として、日本人として唯一の「リバティ賞」を1986年に受賞したことをうけて書いたという『LADY LIBERTY』も演奏。
Lady Liberty:
最後は、音楽生活60周年に初となるシングルとして発表した作品。歌はMondayで。
この曲、詩は谷川俊太郎さんによるものなのですね。とても感動。ヒロシマの思いもこめた美しい曲。
そして、アンコールももちろんあり。
とてもとても、よいライブ。感想は、言葉力たりなく、言い尽くせず、たくさんですが、すてきなよい時間をすごすことができました。
(投稿:日本 2011年11月4日、ハワイ 11月3日)
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