ちょっと間があいてしまいましたけれど、コロムビア創立100周年記念企画のコンピレーション『昭和ジャズ大全~幻の名盤・秘蔵盤~』からで、いっそう気になりが広がってしまったいろいろ。

以前にもまったく同じことを書いているのですけれど…

この『昭和ジャズ大全~幻の名盤・秘蔵盤~』もうどうしようかと思うくらい、すばらしく

4曲づつ選ばれている15枚の名盤、秘蔵盤アルバム作品は、すべて、おさえておきたくなってしまうという、とてもとても、な、ものなのですよね。



そんな中で、最も気になるアルバムのひとつが、秋吉敏子さん(穐吉敏子)の『トシコの子守歌(Lullaby For You)』(1965年)でした。



秋吉敏子さんは、すばらしいジャズ・ミュージシャンとして、ずっとずっと気になっている方で、その演奏作品はこれまでも、時折聴いてきてはいるのですけれど、アルバムとして所有しているものはなかったのですが

あまりにも、この『トシコの子守歌(Lullaby For You)』からの4曲
鞠と殿様/スリー・ブラインド・マイス/ロシアの子供の行進/トシコの子守歌

すばらしかったので、まずは、このアルバムを秋吉さんもの初めの1枚として、求めることにしました。
(アルバム、CD化されたもの、プレミアがつきはじめているようですが、まだ通常価格で求めることができるところがあります)

ロシアの子供の行進:
序盤のピアノから、展開かわっての流れ。演奏もちろん、たゆまぬノリ、演奏にあわせてかすかにスキャットのような感じの歌声が入り、すべてにおいてすばらしいですね。リズムにはアフロ・キューバンを取り入れて。



このアルバムは、秋吉敏子さんが、1965年にニューヨークから東京に戻られた際、帰国2週間前に録音されたものなのでうね。参加メンバーは、荒川康男さん(ベース)、原田寛治さん(ドラムス)で、アルバムは、トシコ・マリアーノ&ハー・トリオ名義となっています。(1965年に最初の夫チャーリー・マリアーノ氏と別の人生を歩まれるご決断を。11967年より、ルー・タバキン氏とご一緒)

『トシコの子守歌』、収録されているのは、おなじみのわらべ歌や童謡。
動画の『ロシアの子供の行進』をはじめ、先のコンピで聴いた、『鞠と殿様』、『スリー・ブラインド・マイス』、かっこよすぎて、かなりまいりました。
秋吉敏子さんの演奏家としての才能はもちろん、アレンジャーとしてのすばらしさも彷彿と。
そんな中、『トシコの子守歌』はオリジナルの作品。

毬と殿様/かんちょろりん節/スリー・ブラインド・マイス/エストレマドゥーラの歌/一根扁担/ロシアの子供の行進/天使の子守歌/フレール・ジャック/蝶々/ロンドン橋/スエーデンのわらべうた/トシコの子守歌


こちらのサイトには、オリジナルのレコードで所有されている方のコメントやお写真があり、その写真での解説がまたとても心あたたまる感じですてきでした。

ジャズと8匹の猫:レコードと猫の好きな方:生きる為に生まれた動物たち トシコの子守歌

「…ジャズ・ママ、いやモダン・ママの秋吉さんには全く気に入らなかったのです。こんな音楽ばかりきかされていたら音痴にならないまでも…やがて満一歳になると秋吉さんはマンデイちゃんを引取り、お母さんを故郷から呼んでアパートで一緒の生活がはじまりました。そして、マンデイちゃんのためにすばらしい子守歌を作曲し、マンデイちゃんがおねむになると静かに弾くことにしました。間もなくマンデイちゃんはこの美しいララバイをきくと不思議にすやすやとねむりにつく習慣になってしまったということです…」とさらにつづく。

そう、ピアノの上にかわいらしくちょこんとのっているのは、あのMonday満ちる(マンディ満ちる)さんなんですよね。かわいらしいですね、と同時に、感動。たぶん、この頃、2歳ぐらいですね(1歳半だそうです、後日調べ)。撮影は、阿部克自さん。

秋吉敏子さんとマンディ満ちるさんが親子だということは、ほんのつい最近、PIRATE RADIOの8月30日放送のときに知ったのでした。Mondayさんの曲がかかっていたとき。

昨日の放送も佐々木潤さん選曲でしたが、この日もでしたね(このあたりはかなりしっかりインプットされていて)。
この日のテーマは、"rare groove" でありました。
アラッポ・カーロの備忘録:InterFM「桑原茂一のPIRATE RADIO」 #ckpirate #85 佐々木潤(JUN SASAKI)編「やっぱり "rare groove" なオトコ...どこへいく?」

それで、また、きょう、この一連とは別に、、そういえば、ジャズ、ライブ演奏とかも聴きたいなぁなどと思って、そう頻繁にはいけないけど、どんなひとの予定があるんだろう、ブルーノート東京(Blue Note Tokyo)のサイトをながめていたら…

なんと、来週、11月1日から4日までの予定で4日間のライブが…
行きたし!という思いで、ひじょうに、葛藤。お導きかとか思いつつ:D

ブルーノート東京:
秋吉敏子クインテット featuring ルー・タバキン with Monday満ちる
ライブ・スケジュール:
秋吉敏子(p) クインテット featuring ルー・タバキン(sax,fl) with Monday満ちる(vo,fl)

どのぐらいの頻度で、日本での演奏スケジュールがあるのかわからないのですけど、次回、とか思ってると、そのままになってしまうかなぁとか。
一晩眠って考えたいと。

[秋吉敏子さん、世界の秋吉]
秋吉敏子さんに、はじめに惹かれたのは、この映像でした。
お着物姿もあでやかに。演奏は、おどろきのすばらしさ。

The Subject is Jazz, 1958:Toshiko Akiyoshi Piano Trio
Toshiko Akiyoshi(p)、Eddie Safranski(b)、Ed Thigpen(ds)



ピアノを弾き始めたのは、小学1年生のとき、『トルコ行進曲』に魅せられて。
1948年夏に上京して、1952年コージー・カルテットを結成。1953年に来日したオスカー・ピーターソンの勧めでレコード『トシコ』を録音。
1954年7月、伊勢佐木町のクラブ「モカンボ」で、守安祥太郎を中心に行われた伝説的なジャム・セッションに参加。
1956年、26歳で単身渡米して、日本人としては初めてバークリー音楽院(Berklee College of Music、現バークリー音楽大学)で奨学生として学ぶ。1962年、チャールズ・ミンガスのバンドに参加。

あと細かい経歴は、こちらで。
Wikipedia:穐吉敏子
秋吉敏子公式サイト

数多くの賞を受賞されているミュージシャンであり

1986年には、「ニューヨークの文化に貢献したアーティスト」として、日本人として唯一の「リバティ賞」も受賞(そのうえ、紫綬褒章もいけているのですから。両国の、ですよね)

オスカー・ピーターソンに見出され、急遽録音となった初めてのアルバム『TOSHIKO』(1953年)も、米国レコード会社から発売された日本人として最初のジャズ作品であったり。

バークリー音楽院奨学生のこともですが、いろんな「初の」ひと。

日本人として、海外で活躍するミュージシャンの先駆者であるのは、もちろん、いまだジャズで「Her Trio」などという感じで、バンドリーダーをつとめる女性は、まれなのではないでしょうか。

81歳でいまだ現役、いまだ、世界に知られアクティブに活躍ということもすばらしいですね。

(投稿:日本 2011年10月26日、ハワイ 10月25日)

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