ハワイから戻ってそろそろ1週間。
日本の片づけもすこし目処がつき、そんな都合でおあずけにしていた、ハワイから連れて帰ってきたレコードたちを、昨日からぽつりぽつりと聴きはじめです:)

昨日は、3枚ほど、聴いたりしていたのですけれど、まずは、Ohta San(オータサン)こと、Herb Ohta(ハーブ・オータ)の1969年のアルバム『Soul Time In Hawaii』。


このアルバムは、以前にもちょっと触れたのですけれど、ちょっと傷だらけなうえ、コンディションを考えるとなぁ、自分ルールに反するなぁ(自分ルール:ちゃんと聴けるコンディション、1ドル、2ドル)と思いつつ、どうしても聴いておきたくて、ビッグアイランドのアンティークショップで入手したもの(でも、そんなべらぼうプライスではありません)。

オータサンは、ある意味、ウクレレのイメージや可能性をひろげたという意味で、ハワイでも、あらゆるジャンルのミュージシャンからもリスペクトを受け。従来のハワイアン・ミュージックとはまた異なりながらも、ハワイを感じさせるのウクレレ・サウンドの新たな世界に貢献を果たされたという功績のある、とてもすばらしい方。
(ご子息、ハーブ・オータ・ジュニアさんもご活躍)

そういった意味でも、敬意はいだいていましたし、そのサウンドはすてきにやさしいなぁと思っていたのですけれど、最近、なるほど、そういう接点もあったのかぁと気づいたのが1960年代後半の平岡精二さんとのワーク。オータサンのせつなくあまいボッサなアレンジのウクレレに、とてもソフトでしずかに輝く平岡精二氏のヴィブラフォン。

このころのハワイ・レコーディングもの、参加ミュージシャンなど書いていないことが多く、この『Soul Time In Hawaii』も同様なのですけれど、年代、ひかえめながらもうっとりなヴィブラフォンのきいたアレンジ、そして、収録曲のひとつが平岡精二さんのものであることからも、療養のためにハワイにいた氏の参加がうかがえます。

こちら『oul Time In Hawaii』、DeccaのDL74894。オータサンの平岡精二さんとのワークは、それよりすこし早いアルバム、『Ukulele Isle』(Decca:DL74704)や 『Cool Touch Of Ohta San』などもありますね。
Hi-Fi Record Store: Ohta San オータ・サン

収録曲は、カヴァーも多いのですけれど、当時らしい完全なるオータサンの世界。
個人的には、明るいハワイアン・ソングのイメージが強い『Lahaina Luna』、こんな風になるんだぁ…と、かなり心を打たれ、カヴァーでは、『Shangri-La』や『Beyond The Sea(La Mer)』いたく気に入っております。そして『君といつまでも』カヴァー『Love Forever』ももちろん。オリジナル曲も。そして、平岡精二さんの『The Tears(Namida)』よいですね…。
どの曲も、とてもすてき。
クール・サマーなイメージのジャズ・ボッサ。平岡ヴィブラフォンのすこし寂しげな音色も。

プロデュース:Charles "BUD" Dant
収録曲:
(*)オータサンのオリジナル
A1. One Note Samba ワン・ノート・サンバ
A2. Love Forever 君といつまでも
A3. Lahaina Luna ラハイナ・ルナ
A4. Shangri-La シャングリ・ラ
A5. Keep Your Eyes On The Hands キープ・ユア・アイズ・オン・ザ・ハンズ
A6. Pineapple Special パイナップル・スペシャル *

B1. Manha De Carnaval 黒いオルフェ(カーニバルの朝)
B2. beyond The Sea (La Mer) ビヨンド・ザ・シー
B3. Spring Spends The Winter In Hawaii スプリング・スペンズ・ザ・ウィンター・イン・ハワイ
B4. Free Again フリー・アゲイン
B5. Back Home To The Cane Fields バック・ホーム・トゥ・ザ・ケイン・フィールズ *
B6. The Tears (Namida) ザ・ティアーズ

収録曲の動画などもさがしてみたのですけれど、このアルバム含め、Decca時代のものはあまりないようですね。
音でご紹介できないのがおしまれるすてきなサウンドです。
(2003年に紙ジャケット仕様でCD化をいちどされているようで、Amazonのサイトで試聴はできますよ)
ソウル・タイム・イン・ハワイ(紙ジャケット仕様)
(なんか、すごいプライスですね…)

[オータサンの日本ものカヴァー]
『君といつまでも』のカヴァー『Love Forever』もですけれど、オータサン、日本の流行曲のカヴァーも、けっこうされてますね。
『Hi Baby』(こんにちは赤ちゃんのカヴァーがあるのも、つい先日知りました:)
アラッポ・カーロの備忘録:こんにちは赤ちゃん

(投稿:日本 2011年8月16日、ハワイ 8月15日)

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