つづくハワイからのレコ、これまで、ハワイのラウンジ・シーン(まさにいわゆるラウンジです。ホテルやライブハウス・バー&レストラン)で活躍の1960年代のミュージシャンのものを聴いてみましたので、きょうは、1970年代ものを。

われながら、つくづく、今回連れて帰ったアルバムは、ほんとにすばらしいものばかり。 それも、しみじみ…と。 心の底から、よろこびを感じております。

本日、聴いたレコードは、Liz Damon's Orient Express の『Liz Damon's Orient Express 』、1970年の作品。

このアルバム、あまり予備知識はなく、唯一の知識としては、「あっ、これ、あれ歌ってるひとかな…(のちほどこちらについては)」というのと、「あ、この歌たしか」、「カヴァーがなんかよさそう」という感じで、手に取ったのですけれど、日本でもソフトロック系一部の方には好まれているものなのですね。CDも再販(CDにはアナログ盤に収録されていないボーナストラックもあるようですね…)。

まずは、あまり考えず、そして、次はじっくり歌詞や歌声を聴きながら、さらにサウンドも、という感じでくり返し聴いてみたのですけれど、なんだか、聴けば聴くほどな(というか、くり返し聴きたくなる何かがあります)。

はじめにじんわり、よさを感じ、そして感動にみちびかれていったのでした。 (Amazonのコメントもそんな意見が多いような) 「ソフトロック系の…」とは書きましたけれど、以前にも、BABADUのときにそんなことに触れたような、なのですけれど、ハワイのラウンジ・エンターテイメント系ミュージシャンのよさは、洗練されたスタイリッシュさやソフトさではなく、なんとなく人の温かみを感じるような素朴なピュアさというか(それをベタなととらえる方もいらっしゃいますけれどね)、そんなところにあると思うのです。

このLiz Damon's Orient Expressのボイス、そして、サウンドもまさにそんなものを感じ。
さがしてみたところ、動画もあったりしましたので、とにかくの、収録曲を。

1. 1900 Yesterday
1971年のBillboard Hot 100 Top 40 にも入ったヒット曲。米国では33位、カナダでは16位。 イージー・リスニング・サーヴェイでは、4位を記録。 邦題は『遠い初恋』、『1900 Yesterday』は、割ること365日で、5年分の昨日というような…去ってしまった恋の歌。



2. Something
ザ・ビートルズ『Something』のカヴァーですが、男性コーラスと女性のコーラスのバランス、特に静かな部分のピュアさが美しく。 そして、ホーンとベースのあたたかさ(こちらは、アルバム全体とおして)

3. But For Love
せつない系での明るいボイスが、またなんともいえず。演奏、ボイスともに、感情をおさえつつな部分とサビの対比が感動的。

4. You Make Me Feel Like Someone
この曲、リズ・ダモンのソフトなボイスが前面に、聴かせるナンバー。「Baby~♪」という部分の歌い流す感じがとってもすてき。



5. Bring Me Sunshine
明るく、ポップで、すてきな曲。シロフォンの感じがかわいくて、好きです。

6. You're Falling In Love
B面1曲目にふさわしい、明るいナンバー。こちらも、リズ中心で。

7. Everything Is Beautiful
人生や人の命の美しさを歌った、1970年代らしいさわやかさをもつナンバー。福音的なメッセージも。

8. That Same Old Feeling
美しいコーラスとせつなさ、明るいメロディーがよいです~。

9. Close To You
たくさんのカヴァーがあるおなじみ『Close To You』。フィーメール・コーラスのピュアさをひきたてる、おさえたサウンドとバックをサポートするメール・コーラスが、やさしいアレンジ。

10. Let It Be
かなり感動してしまいました、このカヴァー。ほんとに"Mother Mary comes to me…♪"な気がします。イントロのホーン、歌い込みすぎない飾らぬボイス、そしてギター・ソロに、なんだか、泣けました:'(
もちろん、個人的な好み、その他あると思うのですけれど、わたしの中では、かなり心にうったえかけるカヴァーのひとつとなり。
(オリジナルふくめ、どのヴァージョンにも泣けてしまうのですけれど、こちらは特に。やっぱりハワイのひと独特の声(声質、発音などいろいろ)になじみがあるからなのでしょうか…)



以降、アナログ盤には入っていないCD収録ものもさがしてみました。アルバム『Heaven In My Heart』(1978年)からのものもあるようです。よいですね♪

11. Heaven In My Heart



12. Quando, Quando, Quando

13. Canadian Sunset
14. Wave
15. Danny Boy

そして、先に触れた、手に取るきっかけとして、リズ・ダモンで覚えていた曲はこちらでした:)
(このアルバムには収録されていないのですけれど、記憶に)

Liz Damon with the Orient Express:Me Japanese Boy (I Love You) (1973年)
とってもかわいいコーラスですね。こどもボイス。



他にもすてきな曲いろいろですね。 こちらもすてき☆
Liz Damon's Orient Express:Quiet Sound



[Liz Damon's Orient Express]
Liz Damon's Orient Express(リズ・ダモンズ・オリエント・エクスプレス)は、ヒルトン・ハワイアン・ヴィレッジのザ・ガーデン・バーに継続出演、1970年に1枚目のアルバム(同作)をMakaha Rcord からリリース。その後、White Whale Recordsに移行し、『1900 Yesterday 遠い初恋』もシングルに。 1971年には、バーと・バカラックの『Loneliness Remembers (What Happiness Forgets)』をカヴァーし(オリジナル・レコーディング、 ディオンヌ・ワーウィック)、チャートイン。 その後、カヴァー曲中心にレコーディングも。1970年代後半には、ラスベガスに活動拠点を移し、そして、1979年にコメディー(どうもハワイのグループはこうなるのですね。ある意味それが味ともなるのですけれど、ちょっともったいないような。このあたり、他グループに関しても、ちょっと感ずることあり)アルバム、『Warning: This Album Could be Hazardous to Your Ego! (1979)』をリリース。

(投稿:日本 2011年8月22日、ハワイ 8月21日)

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