いまごろ気づきました、これって、オリジナルがあったのですね、『黒い傷あとのブルース』。
「オリジナルがあったのですね」という表現もちょっとへんかも知れないのですが、小林旭さんの歌うこの曲、わたしは、てっきり、オリジナルな、日本の曲だとばかり思っていたのでした。
最近、このあたりも気になりだったりし、よい機会なので(←じぶんにとってというだけですが…)、メモメモしておくことにしようと思います。
小林旭:黒い傷あとのブルース
1961年日活映画「黒い傷あとのブルース」主題歌(監督:野村孝、出演:小林旭、吉永小百合ほか)
そうだったのかぁというきっかけは、最近気になりのテナーサックス関連からで(これは、またつづきもなのですが)。
『黒い傷あとのブルース』は、『Broken Promises』というジョン・シャヒテル(John S. Schachtel)作の、当時、アメリカで流行っていたナンバーなのですね。シル・オースチン(Sil Austin)やサム・テイラー(Sam Taylor)など、テナーサックスものが流行っていたという。日本語詞は、水島哲さん。
このあたりが、最近の気になりからのつながりとなって、ぐるっと回ったという感じのいろいろで。
歌は知っているものの、『黒い傷あとのブルース』、まだ観たことないのです。先の映像、何度かくり返しみていて撮影ロケーションもかっこよいし、至急観たくなってきてます。
そもそも、この映画自体、曲『Broken Promises』を使って作ろうという作品だったのですね。
「脚本家の山崎巌が日活宣伝部に誘われて観た、マーロン・ブランドの初監督作品「片目のジャック」(1961)を、当時流行っていた洋楽「黒い傷痕のブルース」を主題歌に書けと命ぜられたのが本作らしい」こちらのサイトで拝見しました↓
幻想館:黒い傷あとのブルース
Sil Autin:Broken Promises
Sam Taylor:Broken Promises
いま、こうして聴いても、まだ日本の曲っぽい感じに聴こえてしかたないのですけれど。。。このお二人、シル・オースチンやサム・テイラーの音色は、日本のやや影のある世界、またはムードな世界ともとても相性よく、そんなイメージもあるからでしょうか。
先日すこし触れたアール・ボスティックなんかもそうなのですけれど、Sultryな官能世界でもあったり、ときには、ピカレスクっぽいようなニヒルに(すこし濃い感じの)やせ我慢的世界でもあったり。ジャズとも言い切れない、独特の「歌う」、「謡う」感じで。
「黒い歌謡曲に欠かせないサム・テイラー」にもあるように
そんなテナーの世界も、じぶんの中では、今年強化のお題のひとつになりそうでもあります
さらに:
ファウスト.パペッティ楽団ものやアンリ・ド・パリ楽団ものもよいなぁなどと思いながら、ほかのヴァージョンもさがしていたところ、ちょっと気になるものが。
김치캣, 검은 상처의 부루스 (1964) Broken Promises
この方たち、Kimchi Katsというお名前なのでしょうか
「검은상처의부르스」でサーチすると、ほかの歌手のかたのものでテレビ出演での歌唱映像もでてきたりするので、きっとヒットしたのでしょうね。
動画主のコメントでは、"Broken Promises"のカヴァーで、と書いてあったりしますけれど、どちらかというと、小林旭さんのカヴァーをうけてという感じなのではないかと思います。映画作品もあったのでしょうか。動画の素材画像には、そんな感じのポスターみたいなものもありますね。こちらも気になります。
(1960年代、70年代の韓国ものもいろいろと気になるのあるのですけど、そこまではつめてはまだおらず)
(投稿:日本 2012年5月7日、ハワイ 5月6日)
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