このところ、つくづくなのですけれど、気がつけば、日本にはたくさんの楽しくすばらしいミュージカルや音楽映画があるのですね。ミュージカル映画は大好きなのですけれど、ほとんど邦画でのものはみてなくて、なぜいままで気づかなかったのだろうと、なので、今年は、いろいろとそういった作品を観ていきたいのです。
(どこかのシアターでこのあたり一挙上映の企画くんでくれないでしょうか。。DVDで観賞もよいのですけれど)

最近は、そのあたりの気になりがどんどんとふくらんできており、きょうも、おすすめより、こんなすばらしい作品があったのね、このかっこよさ、すてきなノリはなんなのでしょう、と。

オペレッタ時代劇映画、『鴛鴦歌合戦』、ぜひぜひちかいうちに観てみたいのです!

『鴛鴦歌合戦』は、1939年(昭和14年)、日活京都撮影所製作、日活配給、日活とテイチクの提携、マキノ正博(マキノ雅弘)が監督をつとめる戦前の作品。

サイレント映画からトーキーへの移行期の作品で
時代劇とジャズのリズム、当時の感覚が絶妙にミックスされたこの感覚!ほんとうにすばらしいですね!

観賞してないので、まだ動画でみる限りではあるのですけれど、すでにすっかり魅せられてしまいました。。

鴛鴦歌合戦:僕はおしゃれな殿様

ぼくは若い殿様~♪

町をゆけばまばゆい青春の花園~
すごいシャンだみめおいたかはほりだしものだよ~

黒髪の甘い香り
かわい乙女ひと目でとろり
あの娘にまいっちゃた。。♪




これは、ディック・ミネさん演ずる殿様 、峯澤丹波守のパート。

この映画、時代劇オペレッタというコンセプトにふさわしい、キャストの取り合わせもなんともいえずユニーク。出演者(敬称略)は、片岡千恵蔵、市川春代、志村喬、服部富子、ディック・ミネほかと、さすが、日活テイチク提携といった面々。

片岡千恵蔵さんという大物出演ですが、その出演はさほどは多くないそうなのでが、志村喬さんとディック・ミネさんの出番多く。明るく楽しく陽気な作品で。

その背景は…
「元来お正月映画用として『弥次喜多 名君初上り』が予定されていたのが、主演の片岡千恵蔵の急病で2週間の休養となり、急遽、ほぼ同じスタッフとキャストで作られた。確かに主役でありながら片岡の出番は巧みに少ない。長屋内と広場のカットをほんの2時間で撮って終了したという。そのかわり、志村喬とディック・ミネが大きくフィーチャーされ、自由度の高い作品となった」(Wikipedia:鴛鴦歌合戦より)
なのだそう。

しかも、プリプロダクション4日、実撮影期間は1週間ほどで製作されたとういうのは、監督もちろんのこと、キャスト、スタッフのかたもすごいですね。

スタッフは以下のとおり
監督:マキノ雅弘(「マキノ正博」名義)
脚本:マキノ雅弘(「江戸川浩二」名義)
撮影:宮川一夫
オペレッタ構成・作詞:島田磬也
音楽:大久保徳二郎


鴛鴦歌合戦:ななな何です



オペレッタ構成と作詞をされている島田磬也さんと作曲家である大久保徳二郎さんは、戦前期、テイチクレコードでのディック・ミネとの、ヒット・メイキング・チームな方。大久保徳二郎さんは、もともとも、映画音楽家としてスタートされたかたで、ディック・ミネさんの指名でテイチクに、ということだったのだそうですね。

このあたりの作品ふくめ、邦画、また別の角度での名画追究もすすめていきたいです。このあたり、ちょっと参考にしてみるとよいのでしょうか。
シネマ大吟醸 (小学館文庫)



おまけ:
こちら、うたではありませんが :)
かわいらしい

市川春代の「ちぇっ」


(投稿:日本 2012年2月28日、ハワイ 2月27日)

にほんブログ村 音楽ブログへ



0 コメント