オードリー・ヘップバーン復習観賞の一連で観てからちょっとだいぶたってしまったのですけど、『シャレード』。

この映画、ほかのオードリー・ヘップバーン主演の作品同様、ファッションやディテールもスタイリッシュなものとなっていますけれど、初期の夢物語的世界とは異なる、女性のためのスクリーンスターであったオードリーとはまたひと味ちがう魅力がみられる作品でもあり、女性も男性も楽しめるストーリーのおもしろさ(ハワイふくむ3枚の切手というのもですけど)やそれぞれの要素、そしてオードリーが全体の一部となっているという印象をあらためて感じました。

シャレード(1963年)
監督:スタンリー・ドーネン
出演者:ケーリー・グラント、オードリー・ヘプバーン
音楽:ヘンリー・マンシーニ

ジヴァンジーのファッションなどはある意味それまで以上にきわだってる部分もあるのに、それはどうしてなのかなぁと、すこし考えたりしていたのですけど、理由はまさにそこなのですね。ファッションや音楽などの要素が、オードリーをひきたてるものというよりは、もっと独立しているというか、それぞれがストーリーの一部になっているからなのですね。それは、演じているオードリーふくめ。

音楽については、この映画でのヘンリー・マンシーニのサウンドは、ほんとうにすばらしいですね。おなじみのテーマだけでなく、すべての曲がよいなぁとあらためて。また聴きたい曲などもあったので、きょうは、映像ぬきでその音だけをふたたび聴いてみたりしました。

オープニングのタイトルバックは、映像もとても印象的で。この曲も、映画を観賞するような年齢になるずっと前、作曲家はだれ?などと気にするようなまえ、こどものころからおなじみのメロディーだったのでした。



またまたパーティーシーン的なのですけれど、このシーンで流れる曲が好きだったりします。



Henry Mancini:Mambo Parisienne
「マンボ・パリジェンヌ」というのですね。ストーリーにでてくるというわけではないですけど、タイトルそのものもすてきです。



サントラ、欲しくなってきちゃいました。

Henry Mancini:Orange Tamoure
「オレンジ・タムレ」、そういえば「シャレード」(曲:インストのヴァージョン)も、このタッチなのですよね。



Henry Mancini:Latin Snowfall
やっぱりラテンな雪ものはすてきなのです。



シャレード:再生リスト
(つくってみましたけど、単独でみききできてもリストにはいらないものもあったようでした)




[オードリーとマンシーニ]
オードリーとジヴァンシーとファッションということは何度かふれてますけれど、オードリーとマンシーニと音楽、という世界も、とてもイメージが定着しているものでありながら、映像イメージでの監督と作曲家という図式はあっても、女優(俳優)と作曲家のつくりだす世界というのは、よく考えるとなかなにないユニークな関係ですよね(もちろん、そこに監督や配給会社というのも関係はしていなくはないですけど)。そんなことをあらためて思ったりしたのでした。

オードリーとマンシーニといえば、こちら、という『ティファニーで朝食を』からはじまり、監督が異なる作品でも、音楽はヘンリー・マンシーニというものが多く。実際、長いつきあいをつづける友人となり、ですね。

ティファニーで朝食を Breakfast at Tiffany's (1961年)
監督:ブレイク・エドワーズ
こちらは、まえにも書いてるのでリンクを。
映画 ティファニーで朝食を ("Moon River"のことなど)映画 ティファニーで朝食を (サントラ:ヘンリー・マンシーニ)



いつも二人で Two For The Road(1967年)
監督:スタンリー・ドーネン



暗くなるまで待って Wait Until Dark Ending (1967年)
監督:テレンス・ヤング
エンディングのこれ、スー・レイニーが歌っているのですよね。最近、スー・レイニーのこと、ちょうど気になっていたりしていたところに、今回の観賞であらためて気づいたのでした。



(投稿:日本 2012年3月23日、ハワイ 3月22日)

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