ジャズの伝説の名店関連ということではややつづきということにもなるのかな、と思うのですけれど、時代はちがいますが、青山ロブロイのこと。しばらく前に、安田南さんのファースト・アルバム、ロブロイでのライブ盤である『South』を入手したということもあり、その空気をもっと知りたくて、2冊の本を読みました。『青山『ロブロイ』物語―安部譲二と暮らした七年間 瓔子と譲二とジャズ』と『姐さんママとラリな鬼才たち―青山ロブロイ物語SELECT』。



青山ロブロイがあの安部譲二さんの店であったこと、安田南さん、笠井紀美子さんが歌い、山下洋輔トリオ、渋谷毅さんがプレイし、若き矢野顕子がセッションに加わりなどということは、知ってはいたのですけど。

わぁ、あのひともこのひともだったのか…と、タイム・ファイブや松岡直也さん、数々のミュージシャン。レギュラーではなかったようですが、ハルヲフォンもだったの?とか。ほんといろいろで。

タモリさんが世にでるきっかけのひとつでもあり、作家ではSF御三家ともいえる筒井康隆さん、小松左京さん、星新一さん、俳優座15期の方々、村井国夫さん、黒木進(小野武彦)さん、高橋長英さん、前田吟さん、夏八木勲さん、 地井武夫さん、竜崎勝さん(「どりみい7」って称してたんですね^^)などなど、さらには、あぁ、この方たちも関わっていたのかぁと、浅葉克己さんとか…だから、あれがこうで、そういうわけで…当時、小学生だったわたしまで…と、直接お店のことを知らなかったような人間にまで、影響がおよぶような発信地だったのですね、と(いろんな影響およびイチ小学生に届いたのは閉店して2年後くらいかとは思いますが…)。でした。そして、大人になってから、あぁ、あの人いいな、って思ったジャズ・ミュージシャンなども。

1969年から1976年までのあいだ、はじめからジャズクラブとしてスタートしたというわけではなかったというのに、ミュージシャンたちの競演がくりひろげられた伝説の名店へと。

ジャズクラブでありながら、かならずしもそこにこだわらず、であった、ロブロイの基準とはどんなであったかというと、「スウィング」しているもの、「色気」があるもの、だったそう。ジャズがロックにおされていた時代でありながらも、音楽はもちろんさまざまなものの発信地となったのは、店にひかれ集まる、お客さん、ミュージシャン、アーティスト、作家の方々をはじめとした業界人や文化人たち(←あまり好きなくくりではないかもしれないけど、略すという意味で)の「波」のような作用も、ですね。やはり、お店って命のようなものをもっているというか、生きてるものみたいだなぁとも思ったり。そこで、また、もちろん、筆者であり「ママ」の遠藤瓔子さんの才なのですが。

『姐さんママとラリな鬼才たち―青山ロブロイ物語SELECT 』は、先に書かれた『青山『ロブロイ』物語―安部譲二と暮らした七年間 瓔子と譲二とジャズ』からのお話も多いですが、そこにさらに加わったエピソードもあり、のあとからのコメントなどもあるので、ロブロイ、音楽にまつわるエピソードが中心。音楽を中心にだったら、こちらだけでもよいのかなとも。写真も、多くはないですけど、よい要素となってますね。

ただ、なぜにどうしてそうなったかというあたりも考えると、やはり2つあわせてさらにでしょうか。
(そこまではいまのところたどれませんが、安藤組(安藤昇さんの)なんかもちょっと興味はありますけれど…こちらは、任侠ものの映画の方でも、時間とってみれる機会あれば)

ちょっと、1日の投稿ではまとめきれませんよね。読後のメモとして、気になったこと、すこしづつメモしていきます。

いまその雰囲気を感じることができるのは、この本と、わずかに残されたライブでの音ですね。
(よく考えると、日本では、お店でのライブ盤って、多くはないですね。あらためて思いました)

このほかにも、ロブロイでのライブものってあるのでしょうか。
曲のはじめにかすかに聞こえる、話し声、グラスの音などがいいです。

安田南with 山本剛トリオ:バイ・バイ・ブラックバード
アルバム『South』
このアルバムのこと、前にも書いたので、ですけど、ほんと、よいライブ盤ですね。



(投稿:日本 2012年7月30日、ハワイ 7月29日)

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